午後1時30分から、朝日会館15階で開かれた上野千鶴子さんの講座『ジェンダー入門―あなたも私も性差別に加担している―』を受講してきた。上野さんが名古屋に来るのに、知らんぷりは出来ない。パソコンで朝日カルチャーセンターの混み具合を見たら、受付終了になっていた。
仕方がないのでセンターに電話し、キャンセル待ちをお願いしてみた。翌日、すぐに連絡が入り振込用紙が送られてきた。諦めるよりやってみることだ。私が会場に着いたのは20分も前だったが、もうかなりの人が来ていた。圧倒的に女性が多いが、男性もチラホラいる。どれくらいの来場者だろう、150人くらいだろうか。
今日の上野さんは、4年前に私たちの市民講座に来ていただいた時より、席が遠いせいか小さく見えた。けれど、声がとても艶があって若々しい。話の展開がうまい。4年前は主催者側だったから落ち着いて聞いていなかったようだ。東大の女子学生は2割ほどしかいないと切り出し、どうして何かと問いかける。
小学校の先生は圧倒的に女性が多いのに、校長は男性で行事を仕切るのも男性だから、子どもたちには男性社会に見える。非正規雇用労働者の7割は女性である。男女雇用機会均等法が成立したがこの年は労働者派遣事業法も成立し、正規と非正規では雇用区分が違うと賃金に大きく差がついた。
女性が活躍できる社会にするには賃金格差を無くすべきだが、「男・女」の捉え方を変えていかなくては解決にならない気がする。女性が結婚を考える時の「高学歴・高収入・背が高い」の3Kは大きく変わってきているが、男性の結婚相手の「可愛い・軽い・健康」の3Kは変わっていないと指摘する。
せっかく会場に来たのに挨拶しないで帰ることは無いと思い、係の人に伝えて会わせてもらった。けれども会いたいという人が次から次に来るので、本当に挨拶しただけになってしまった。「この後、お時間ありますか」とはとても聞けなかった。セクハラになるとは決して思えないのに怖かった。