いつも歴史物をコピーしたDVDをくれる、80代の先輩から電話があった。遠慮がちに用件を伝えてくるが、本当は会って話しがしたいと分かっているのに、新型コロナウイルスの話をして、「もう少し暖かくなったらボクから電話しますよ」と遮ってしまった。
「家から出るな」と言われているのに、毎度無視する訳にもいかない。でも本当に、こんな閉じ籠りでいいのだろうか。私のブログに「いいね」を送ってくれる人は、どうやら同年配が多いようで、その人のブログを読むと、大半が退屈している様子だ。
人も物も動かなければ、燃料は消費しないので、原油の値は下がる。経済活動はますます低下するから、利潤も下がる。世界は資本主義経済の社会だから、どこかが落ち込めばどこかが潤うだろうに、原因が新型コロナウイルスではどうにもならないのだろうか。
いや、そんなことはないだろう。新型コロナウイルスに対抗する薬品で一儲けしようと企んでいる人たちは必ずいるはずだ。株が急降下したので、これを絶好の機会と捉えて株を買う、金に余裕のある富豪も必ずいるだろう。
「退屈だ」などと言うような年金暮らしの年寄りは、働き盛りの子持ちの世代から、「ふざけるな」と怒鳴られそうだ。休校になった子どもを抱え、どう乗り切ろうかと苦労している働き盛りの世代には本当に申し訳ない。消費が落ち込まないようにと思うが、遊びに行くことも買い物に行くことも憚れる。
昨夜、一緒に旅行に行った人から、「バックが戻って来た」と電話があった。やれやれである。これでカミさんが会計報告を仕上げれば旅行の件は終了する。電話の主はバックのことは忘れたのか、「次回が楽しみ」と言う。