昨日のブログは中途半端な終わり方でしたが、それは、正当に(保守派の方々が発表した米国紙での意見広告や、橋下氏の失言のように)歴史的事実を主張しても、もはや世論はなびかない・・・と言うときの「世論」は、果たして真の意味で世論(国際世論またはアメリカ世論)と言って良いのかどうか、それとも単に中国や韓国に影響を受けたメディアの意見なのか、よくよく検証する必要があると思ったからです。勿論、東郷和彦さんは、メディアの報道を拾うだけではなく、世論の一部であるアメリカ人の知人のナマの声にも耳を傾けた上で、元・外交官らしく誠実に対処することを勧められるわけですが、ここで世論の一部と言ったのは、もしかしたら本当にごく一部であって、東郷さんのお友達であれば有識者に違いなく、その方はメディア報道にも明るくて、ある意味でメディアの影響を多分に受けている、一種のインナーサークルと言えなくもないと想像されるわけです。そしてアメリカのメディアはユダヤ人に支配され、さらに中国や韓国の策略により、それこそ慰安婦問題がホロコーストと同列に、むしろ一緒くたに人権問題として極めて雑に理解されて、非難の声を強めている可能性だって否定できないわけです。それが果たして国際世論(またはアメリカ世論)と言えるのかどうか。
実は、一般市民のレベルで中国は評判を落としているというデータがあります。
産経新聞が報じたところによると、英BBCが世界25カ国、約2万6千人を対象にしたアンケート(昨年12月~今年4月実施)で、中国は前年の5位から9位に低下し、否定的評価は39%と、肯定的評価(42%)にほぼ並び、過去8年で最悪となったそうです。そして、それは海洋覇権拡大の動きが近隣諸国の反発を強めると同時に、貿易摩擦などで欧米諸国でのイメージも急速に悪化しているためだと分析しています(産経新聞6月10日)。中国の国際情報紙「参考消息(5日付)」も、中面1ページを割いてBBC調査内容を詳しく報じ、「中国の国際イメージはなぜ落ち込んだか」について解説を試みているそうです。
面白いのは、中国に対して否定的なのはフランス(68%)、ドイツ(67%)、スペイン(同)、米国(同)など欧米諸国で、領土・領海摩擦が激化している日本(64%)や韓国(61%)を上回っているのだそうです。根本には、太平洋戦争と同じでアジア人蔑視の白人感情がありそうですが、欧米各国の中国に対する否定的評価が、僅か1年で2割前後も増えていると言いますから、そうとばかりとは言えないでしょう。先の中国紙は、経済不振の欧米先進国で、(急成長する)中国へのイメージが悪化するのは何ら不思議ではないと強がっているそうですが、これまで肯定的評価が7~8割の高さを誇っていたアフリカ諸国でも約10ポイント評価を落としたり、否定的評価を増やしたりしているところを見ると、経済力にモノを言わせた「自国本位」「自分勝手」な否定的イメージは、高まりこそすれ弱まることはなさそうです。
このBBC調査で長年首位をキープしてきた日本もまた、首位をドイツに譲り渡し、4位に転落したそうです。肯定的評価は51%と、依然アジアではトップを維持していますが、昨年の中国・韓国との泥仕合でイメージ・ダウンしたであろうことは想像に難くありません。
こうして見ると、中国・韓国は、大陸において度重なる侵略を受け、宣伝戦や情報戦の重要性が身に染みており、今、それを実践する・・・というように、国際社会とりわけ東アジアは油断も隙もあったものではないことが分かります。ところが日本は小さい島国の中に一つの大和民族が仲良く棲みなして来て、スタンドプレーを嫌い、助け合って、善意を信じて暮らしてきた国柄です。しかし、憲法前文に述べられているような諸国民への無邪気な信頼は仇となるだけであることは、三年間の民主党政権で、しかも、折悪しく、中国が経済的のみならず軍事的にも台頭する期間が重なる中で、誰の目にも明白となり、とりわけ2012年は、2010年の漁船衝突事件に続く外交敗北とでも呼べるような屈辱まで味わいました。無駄と知りつつも、中・韓の主張の根拠なき誤謬を正し、歴史的事実を訴えることが重要であるのは言うまでもありませんが、今後の日本の在り方として、中国・韓国と同じ土俵で戦うのではなく、彼らが足元にも及ばないような高度な次元で、それこそ産業界の技術力や、アニメをはじめとする文化的な発信力を含むソフトパワーで、中・韓のみならず世界を圧倒したいものだと、切に思います。
実は、一般市民のレベルで中国は評判を落としているというデータがあります。
産経新聞が報じたところによると、英BBCが世界25カ国、約2万6千人を対象にしたアンケート(昨年12月~今年4月実施)で、中国は前年の5位から9位に低下し、否定的評価は39%と、肯定的評価(42%)にほぼ並び、過去8年で最悪となったそうです。そして、それは海洋覇権拡大の動きが近隣諸国の反発を強めると同時に、貿易摩擦などで欧米諸国でのイメージも急速に悪化しているためだと分析しています(産経新聞6月10日)。中国の国際情報紙「参考消息(5日付)」も、中面1ページを割いてBBC調査内容を詳しく報じ、「中国の国際イメージはなぜ落ち込んだか」について解説を試みているそうです。
面白いのは、中国に対して否定的なのはフランス(68%)、ドイツ(67%)、スペイン(同)、米国(同)など欧米諸国で、領土・領海摩擦が激化している日本(64%)や韓国(61%)を上回っているのだそうです。根本には、太平洋戦争と同じでアジア人蔑視の白人感情がありそうですが、欧米各国の中国に対する否定的評価が、僅か1年で2割前後も増えていると言いますから、そうとばかりとは言えないでしょう。先の中国紙は、経済不振の欧米先進国で、(急成長する)中国へのイメージが悪化するのは何ら不思議ではないと強がっているそうですが、これまで肯定的評価が7~8割の高さを誇っていたアフリカ諸国でも約10ポイント評価を落としたり、否定的評価を増やしたりしているところを見ると、経済力にモノを言わせた「自国本位」「自分勝手」な否定的イメージは、高まりこそすれ弱まることはなさそうです。
このBBC調査で長年首位をキープしてきた日本もまた、首位をドイツに譲り渡し、4位に転落したそうです。肯定的評価は51%と、依然アジアではトップを維持していますが、昨年の中国・韓国との泥仕合でイメージ・ダウンしたであろうことは想像に難くありません。
こうして見ると、中国・韓国は、大陸において度重なる侵略を受け、宣伝戦や情報戦の重要性が身に染みており、今、それを実践する・・・というように、国際社会とりわけ東アジアは油断も隙もあったものではないことが分かります。ところが日本は小さい島国の中に一つの大和民族が仲良く棲みなして来て、スタンドプレーを嫌い、助け合って、善意を信じて暮らしてきた国柄です。しかし、憲法前文に述べられているような諸国民への無邪気な信頼は仇となるだけであることは、三年間の民主党政権で、しかも、折悪しく、中国が経済的のみならず軍事的にも台頭する期間が重なる中で、誰の目にも明白となり、とりわけ2012年は、2010年の漁船衝突事件に続く外交敗北とでも呼べるような屈辱まで味わいました。無駄と知りつつも、中・韓の主張の根拠なき誤謬を正し、歴史的事実を訴えることが重要であるのは言うまでもありませんが、今後の日本の在り方として、中国・韓国と同じ土俵で戦うのではなく、彼らが足元にも及ばないような高度な次元で、それこそ産業界の技術力や、アニメをはじめとする文化的な発信力を含むソフトパワーで、中・韓のみならず世界を圧倒したいものだと、切に思います。