今日は寝不足で辛い一日でした。テニスの全仏オープン第10日、男子シングルス準々決勝、錦織圭とJW・ツォンガの試合を見ていたら、なかなか彼らしさが見られなくて不満が溜まると尾を曳くもので、あと少し・・・と本領発揮を信じてテレビの前を離れられないまま深夜に及び、ようやく流れが錦織に傾き出し、なんとか勝てるか・・・と確信するに至って、ファイナル・セットを残して、2時半頃に諦めて床に入りましたが、結果は予想外の展開に・・・。1-6、4-6、6-4、6-3、そしてファイナル・セットは3-6と、フルセットの末に惜しくも敗れ去り、日本男子として1933年の佐藤次郎以来82年ぶりとなる4強入りはなりませんでした。
ここはひとつ「風」のせいにしましょう。
確かにツォンガは、ケガによる不調や4ヶ月の欠場期間の影響でランキングこそ15位でしたが、実力は優にトップ10レベルで、成長著しいとは言え世界5位の錦織と実力は互角、今回は完全アウェイでしたので、観客を味方につけられるだけツォンガ優位と言うべきでした。しかも精神的にも、過去の対戦成績は錦織の4勝1敗で、リベンジに意欲を燃やすツォンガの執念が勝っていたかも知れません。グランドスラム準々決勝のセンターコートで緊張感がなかったと言えばウソになるでしょうが、それよりも風です。本人の弁によると、「風があったので、早く決めたいという思いで攻め急いでしまった。(ツォンガは)バックのほうが弱いのにフォアばかり攻めたりして、自分を見失っていた感じ」で、序盤の錦織は別人のようでした。
強風で舞う砂埃のせいで、時折、目を開けていられないといったシーンも見られ、コートの表面は荒れて、バウンドは不安定となり、ボールの上がり際をコート内に踏み込んで打つ錦織の技術は特長を出し切れなかった・・・といった論評を見かけました。さらに、無理に攻めずに、バックのスライスも効果的に使いながら風に適応したツォンガの、好調だったショットは実に重そうだと、テレビの解説者が何度も強調したように、スピンがかかって、錦織にとっては必ずしも得意の打点にならず、押し込まれて無理な体勢で強打することでミスに繋がったと言えるかも知れません。
しかしスポーツは何があるか分かりません。プロ野球でも雨で中断した後、形勢が逆転することがよくありますが、第2セットを2-5とリードされたところで、スコアボードを鳩のフンから守るために取り付けられていたというアルミ板が強風で飛ばされて怪我人が出たため、40分ほど試合が中断するアクシデントに見舞われ、再開後は、そのセットこそ4-6で取られたものの、続く2セットは錦織ペースで巻き返し、明らかに流れは錦織に傾き始めたものでした。彼はこう述懐します。「中断中にコーチから作戦ができていないことを指摘されて我に返った。あれがなければ、もっと早く負けていたかもしれない」。
良くも悪くも「風」のせいでした。四回戦では、試合前に「雨」で待たされ、試合中も「雨」の中断で待たされて、集中力を乱されかねない状況が多々あったにもかかわらず、よく集中できていましたし、「雨」が降るとクレーコートは重くなり、スピードを吸収して遅くなるところ、「体幹を鍛えてきた圭はバランスを崩しながらも、しっかりと処理していた」(松岡修造氏談)のでしたが・・・。
3時間50分の激戦の末、アンフォースト・エラー(凡ミス)は52(対するツォンガは37)にも達する一方、ツォンガには、サービスエース10、ウィナー44を奪われ、ブレークポイントは19回握られ、内、6回も取られたように、「風」をはじめとする諸条件のもとで競り負けました。間もなく始まる全英では再起を期して欲しいものです。
ここはひとつ「風」のせいにしましょう。
確かにツォンガは、ケガによる不調や4ヶ月の欠場期間の影響でランキングこそ15位でしたが、実力は優にトップ10レベルで、成長著しいとは言え世界5位の錦織と実力は互角、今回は完全アウェイでしたので、観客を味方につけられるだけツォンガ優位と言うべきでした。しかも精神的にも、過去の対戦成績は錦織の4勝1敗で、リベンジに意欲を燃やすツォンガの執念が勝っていたかも知れません。グランドスラム準々決勝のセンターコートで緊張感がなかったと言えばウソになるでしょうが、それよりも風です。本人の弁によると、「風があったので、早く決めたいという思いで攻め急いでしまった。(ツォンガは)バックのほうが弱いのにフォアばかり攻めたりして、自分を見失っていた感じ」で、序盤の錦織は別人のようでした。
強風で舞う砂埃のせいで、時折、目を開けていられないといったシーンも見られ、コートの表面は荒れて、バウンドは不安定となり、ボールの上がり際をコート内に踏み込んで打つ錦織の技術は特長を出し切れなかった・・・といった論評を見かけました。さらに、無理に攻めずに、バックのスライスも効果的に使いながら風に適応したツォンガの、好調だったショットは実に重そうだと、テレビの解説者が何度も強調したように、スピンがかかって、錦織にとっては必ずしも得意の打点にならず、押し込まれて無理な体勢で強打することでミスに繋がったと言えるかも知れません。
しかしスポーツは何があるか分かりません。プロ野球でも雨で中断した後、形勢が逆転することがよくありますが、第2セットを2-5とリードされたところで、スコアボードを鳩のフンから守るために取り付けられていたというアルミ板が強風で飛ばされて怪我人が出たため、40分ほど試合が中断するアクシデントに見舞われ、再開後は、そのセットこそ4-6で取られたものの、続く2セットは錦織ペースで巻き返し、明らかに流れは錦織に傾き始めたものでした。彼はこう述懐します。「中断中にコーチから作戦ができていないことを指摘されて我に返った。あれがなければ、もっと早く負けていたかもしれない」。
良くも悪くも「風」のせいでした。四回戦では、試合前に「雨」で待たされ、試合中も「雨」の中断で待たされて、集中力を乱されかねない状況が多々あったにもかかわらず、よく集中できていましたし、「雨」が降るとクレーコートは重くなり、スピードを吸収して遅くなるところ、「体幹を鍛えてきた圭はバランスを崩しながらも、しっかりと処理していた」(松岡修造氏談)のでしたが・・・。
3時間50分の激戦の末、アンフォースト・エラー(凡ミス)は52(対するツォンガは37)にも達する一方、ツォンガには、サービスエース10、ウィナー44を奪われ、ブレークポイントは19回握られ、内、6回も取られたように、「風」をはじめとする諸条件のもとで競り負けました。間もなく始まる全英では再起を期して欲しいものです。