風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

日本の病・続々

2010-12-03 01:15:45 | 時事放談
 昨日、軍隊経験の有無が及ぼす影響に触れました。今日は、日本にそれが無いことが幸いしているのではないかという話です。
 韓国社会には、日本にだけノーベル賞受賞者が出て、何故、韓国には出ないのか、不満が渦巻いているのだそうです。理由の一つは、以前、このブログでも触れた通り、科学技術の蓄積の違い、すなわちノーベル賞はアカデミズムにおいて業績の評価がある程度定着してから決定されることが多く、時間差があることが挙げられます(最近は時間差が短縮している例も出ているようですが)。それだけの理由であれば、いずれ韓国でもノーベル賞受賞者が出る可能性がありますが、そうでもなさそうだと言うことのもう一つの理由として、軍隊経験を挙げる人がいます。上意下達の命令絶対の軍隊で若い時代を過ごすことによって、世の中で常識となっているような前提条件を疑ったり、全体をひっくり返したりするような、スケールの大きな基礎科学が育ちにくくなっていると指摘する韓国人科学者がいるのだそうです。
 果たしてほぼ人格が固まった20代前半の僅か2年間の徴兵制の経験が、本当に将来にわたって科学技術の可能性を狭めているのか、私には甚だ疑問ですが、もしかしたらそれは過ごす時間の絶対量の問題ではなく、たとえ短い時間であってもその間の経験の濃さに依るのかも知れません。残念ながら私は軍隊経験がないので、何とも言えません。
 あるいは儒教が強いる秩序に依るのか。それにつけても日本は秩序が緩んで自由度がどんどん高まっているように見えるのが良くも悪くも将来の日本に影響を与えそうです。
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