かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

二重チーム

2010年09月14日 21時08分23秒 | みゆみゆとの生活
日曜日。
つまり、みゆみゆと音楽デートの、翌日。
今度はチーム編成を変えて、二重チームと一重チームに分かれることに。

この日は一日、社会的資源(託児・児童デイなど)を入れておらず、家族で過ごすことになっていました。
一家4人で行動すると、昼過ぎの2時頃には夫婦でバテてしまい、決して昼寝をしないそうちゃんに太刀打ちできないので、午前と午後でそうちゃん係を分けることになったのです。

午前6時、起床。
朝の支度はあっという間にできてしまうそうちゃん。
あれこれ時間を引き延ばしても、すぐに家でやることはなくなり、8時半には出かけざるを得ないことになりました。

こんな時間から車で出かけても、どこも開いてない。
それに、車だと時間が持たない上にそうちゃんが疲れない。
というわけで、電車でお出かけすることに。
ヘルパーさんたちはいつも電車でそうちゃんと出かけ、5時間過ごしてくるので、私が連れていっても大丈夫だろう、と高をくくっていました。

ところが。
ヘルパーさんと母とでは、そうちゃんにとって何かが違うらしい。

玄関を出たところから、ヘルパーさんとは手をつないでニコニコ歩いて行くのに。
私と出ると、一瞬で手を振りほどいて走り出してしまいました。
そして、5軒ほど行った家の前で、キュッと曲がり、
勝手に人のうちに入って行ったのです
なんで?そうちゃん、今までそんなことしたことないのに。
どうしよう!?と私の頭が一瞬頭が真っ白になっているうちに、
すぐに、「ここのおうちは、はいりません」と言いながらニコニコと出てきました。
おい

そこから電車を2つ乗り継ぐ間も、
私の顔を見ては近くの人を蹴ったり叩いたりし、「おねえさんにごめんなさいして」「おとうさんにごめんなさいして」と、私に言って欲しいセリフを言う。
自動販売機を見るたびに、「ジュースかってください!」「シーシーレモンでいいよー」「こうちゃ、おうちにかえってのもうね!」など叫びながら要求。
「ジュースは飲まない!」とはっきり断ると、床に寝そべったり手を振り切って走り出そうとしたり…
私も必死なので、切符を買うときは寝転び暴れるそうちゃんを両足ではさんで購入。
自動販売機が並ぶところは足を引っ張って引きずってでも拉致。

それでも、電車が危険、水筒のお茶がなくなったから、などやむを得ない理由で、3本はジュースを買いました。

その時その時の場面だけを見た人によっては、
「しつけのなってないわがままな子」だったり、
「人を叩いたり蹴ったりする乱暴で危険な子」だったり、
「子どもが泣いてるのに言うこと聞いてあげないひどい母」に見えたり、
「泣くからってすぐジュースを与える母」に見えたり、するんだろうなー。
周りからどう見えようと、ほんとは気にしなくていいと思うんだけど…
やっぱり、母は気になってしまうのです。周りからどう思われてるのか、が。

大府の駅に着き、健康の森行きのバスを待とうとしたけど、20分待ちという不運。
スーパーハイテンションに陥ってしまっているそうちゃんが20分も待てるわけもなく…
結局、2キロの道のりを、炎天下歩いて行くことに。
ちなみにこの日の名古屋は35℃でした。

熱中症になりかけながら歩き、なんとか着いた芝生でお弁当、が上の写真。
さすがのそうちゃんも暑くてバテたらしく、食べ終わったらすぐに
「でんしゃのって、おうちにかえろう!」と言いました
おー、アンタも疲れるってことあるのね。

その後もだましだまし歩き通し、「元気の郷」という道の駅からバスに乗って、またまた電車を乗り継いで…
命からがら2時前に家に帰ってきました。

帰りの電車も、行きと同じような感じで、一瞬たりとも気が抜けない旅。
車掌さんに向かって、「メガネはずしてはいけません!」と笑いながらメガネを奪おうとし続ける(!)のには、困りました。

それにしても、私が言いたいことは。
なんで世の中ってこんなに自動販売機があるの
ホームに3つもあるとか、どういうこと??
極力トラブルを避けるため、自販機を見つけると私が壁になったりサッとそうちゃんの身体の向きを変えたり。相当不自然な動きをしてたと思う
とはいっても、そうちゃんの方が自販機見つけるの早いけどね。

なんでこんなに大変なのかなー。
ヘルパーさんとお出かけするときは、床に寝転んだりしないみたいだし、ジュースも帰り道に一本買うだけで満足するみたいだし…
「母には甘えが出るんだね」と保育士さんたちは言ってくれるんだけど、そうなのかな?

月曜日は、疲れが残っていました。
今日は、疲れは取れてきたけど、腕が筋肉痛。
2日後に筋肉痛って…年かな

しばらく、そうちゃんと電車に乗るのはやめよう。
今度は一度、ヘルパーさんのお散歩に、こっそり同行してみよっかな。

まぁ、今回は、「生きて帰ってこれた」で良しとするか。
誰にも傷つけたり物を壊したりしてないわけだし。
体力温存していてくれた夫が午後代わってくれ、私もその後ゆっくり昼寝できたし。
何より、クタクタに疲れたそうちゃんが、夕方に少し寝てくれて、嬉しかった
トータルで考えれば、行かなきゃよかった、ってことはないな、うん。
(無理やりにでもポジティブシンキング

いつかそうちゃんとも、ゆったり電車の旅、できるかな。
いやいや、夢は大きく。
そうちゃんとも、オーケストラ、聴きに行けるといいな

女チーム

2010年09月14日 21時07分06秒 | みゆみゆとの生活
土曜日。
みゆみゆのピアノの先生に、オーケストラのコンサートのチケットを頂き(ありがとうございます)、行ってきました。
コンサートは私とみゆみゆで行き、そうちゃんはお父さんとお留守番。

女チームでのお出かけは、結構楽しい
つい最近まで、みゆみゆと出かけるのも大変だったけど、今では随分楽になりました。
演奏中にじっと座っていられるかとても心配でしたが…
「持って行ったぬいぐるみにバイオリンを弾かせつづける」というみゆみゆらしい過ごし方で、ほぼ人に迷惑を掛けることなく過ごすことができました。
上の写真が、その立役者、「べス」です。
おばあちゃんが連れて行ってくれた子供向けの音楽界で、買ってもらった(ありがとうございます)ものです

演奏会は、
 リスト:交響詩「レ・プレリュード」
 ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調
 ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 作品88
京都市交響楽団でした。
ラベルのPコンは、「のだめカンタービレ」で先にRuiに弾かれてしまった、ジャズの要素たっぷりの現代曲です。管楽器いじめ(?)甚だしいオーケストレーションで、目が点でした。ほんとに素晴らしかった!
特にホルンのハイFには目が飛び出ました。
ドボルザークも派手で、寝る暇なく、みゆみゆも釘付けで見ていました。

滋賀に住んでいたので、京響はなじみのある楽団ですが・・・
パンフの端に書いてあった、
「今日、京響?」
というキャッチフレーズに、関西色をビンビンと感じました

ほんとに久々の、オーケストラ。
そしてはじめてのピアノコンチェルト。
娘と一緒に行ける日が来るなんて、夢のようでした。

コンサート後は、ピアノの先生と3人でお食事して帰ってきました。
日ごろ話せない色々な話をし、貴重なお話も聞かせてもらい、
これからもついていきますぅ、ピアノの先生!って感じに
お留守番の男チームには申し訳なかったのですが、
とてもとても楽しい、ひとときでした。