かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

天使の歌声?

2011年10月08日 20時33分12秒 | みゆみゆとの生活
天使の歌声♪にはまだ程遠いのですが。
みゆみゆが、だんだん合唱団の子らしい声になってきました。
入団してまだ半年もたたず、練習は基本的には土曜日のみなのに、ここまで短期間で育て上げる合唱団の先生方、すごすぎます。
「普通のその辺の子」と同じ子どもの声で、音痴に歌っていた子が。
難解な「戦争レクイエム」(ブリテン作曲、もうすぐ本番がある)なんかをラテン語で歌っているのを聞くと、ほんとに驚きます。
耳もどんどん良くなってきていて、耳の検査の音を「ラだね」と言い当てたり、車でバックする時の音を「これはシ、だわ」と言ったりしています。
あと、テレビCMの歌を、正しい音程で歌いたがり、私の鼻歌の調性を直されます;

この先、クリスマスコンサートに向けて、練習も今まで以上に入ってきます。
12月のコンサートだけでも大変なのに、それまでにまだ2つも本番がある!
考えられないスケジュールです;

今日も、朝9時半から夕方5時まで練習漬け。
来週は、これが土日両方です。
しんどいんじゃないかなー、音をあげるんじゃないかなーと、心配しているのですが…。
本人は至って平気なようで。
「今日も、楽しかったよーん」と、笑顔で帰ってきてくれます。
厳しい練習の中、叱られたりもしてると思うけど。
叱られた時は、「みんなが叱られている」、褒められた時は「私が褒められた」と捉える、大変お得(!?)な性格が、幸いしているようです。
誰に似たんだ、その性格
ともかく、楽しいのが一番
音楽がある生活、いいね!みゆみゆ。


みんなと一緒、の運動会

2011年10月08日 19時41分49秒 | みゆみゆとの生活
運動会でした。
よく晴れました。
暑かった~。

数日前から鼻水が出ていたそうちゃん。
耳鼻科でもらった薬が効いていたせいか、いつもと違う雰囲気に緊張したのか、
なーんとなく、浮かない表情で運動会に参加していました。
ぴゅんぴゅん飛び出しそうになるのを捕まえ、出番が終わったらひたすら砂場で遊んでいた、今までの運動会とは、ちょっと様子が違う。
加配の先生についてもらいながら、ずっと同じクラスの子達と行動を共にしていました。
長い待ち時間も、先生と一緒に待っていて。
えらいなー、頑張ってるなー、と思い、成長を感じました。

初めの体操は、アンパンマンの「さんさん体操」。
保育園に着いた時から「アンパンマンたいそう するよ」と言っていただけあり、ノリノリ♪
一人でちゃんと立って、身体を大きくゆすったりグルグルまわったり
そうちゃん踊りを披露していました。

年長クラスの出し物は、ポンポンを持って踊る、「パラダイス銀河」。
懐かしい
年長になると、隊列が変わったりウェーブしたりととても複雑なことに挑戦。
そうちゃんにはよくわからなかったみたいで、先生に手を取られて動いていました。

障害物競走とかけっこは、どちらもリレー形式。
どうなるのか、心配していたのですが。
そうちゃんは、1番はじめに、先生に付き添われて走りました。
一緒にヨーイドンした女の子がやさしくて、そうちゃんが追いつくのを待ってくれながら、走ってくれました。
先生に誘導されながら、お友達に励まされながら、ゆっくりゆっくり走って、ゴール!!
本当のリレーはそこから始まったのでした。
並走してくれた女の子は、またあとでちゃんと自分の出番があり、思い切り走っていました。

帰りに、その子のお母さんに会ったので、一緒に走っていただいてありがとうございました、とお礼を言いました。
するとそのお母さんが、
「そうちゃんは人気者だから、ウチの子は『一緒に走れて嬉しい』って、すごく喜んでたんですよ。」
と言って下さいました。

とってもあたたかい言葉で、嬉しかったです。
強制されたわけじゃなく、そうちゃんと一緒に走ることを喜んで引き受けてくれた女の子。
その子や他のたくさんの子達の目に、そうちゃんはどう映っているんだろう。
思い出の1ページに、「同じクラスだったそうちゃん」が自然に残っていてくれれば、こんなに嬉しいことはありません。

みんなと一緒、の運動会。
早いとか、遅いとか、うまいとか、へたとか、そういう価値観が全部、カラッと晴れた秋の空に吸い込まれて行って。
今までで一番、すがすがしい運動会でした。
みゆみゆが朝から合唱団の練習に行っていて、ゆったり夫婦で見られたのも、大きいかもしれないけどね。