前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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福井県議会が副知事議案を否決

2009年07月09日 | Weblog
福井新聞・・・・・・県会、副知事2人目案を否決 県政運営に打撃 (7月8日午後9時30分)

  福井県は定例県会最終日の8日、副知事を2年ぶりに2人とし総務省出身で地方職員共済組合理事の下河内司氏(54)を起用する人事議案を提案したが、賛成11、反対26で否決された。県会が人事議案に同意しなかったのは1960年9月の教育委員以来49年ぶりで、副知事選任では初めて。西川知事の今後の県政運営に大きな影響を与えそうだ。

  否決後、記者会見した西川知事は「経済問題や新幹線、地方分権、県の売り込みなど重要な課題を抱える時期に体制を整えたかったが、残念ながら多数会派の理解を十分得られなかった。議会との意思疎通が不十分だったかもしれない」と語った。副知事2人体制については「必要性は変わらない。理解を深め、機会をみて、できれば提案したい」としたものの、具体的な時期には言及せず、当面は1人とする方針。

 県会最大会派の自民党県政会(27人)は本会議に先立ち総会を開き、同意するかどうかを協議。「否決すれば事実上の知事不信任」と慎重対応を求める声も出たが、「2人制に戻すのは行財政改革の流れに逆行する」との意見が根強く、会派として反対する方針を決め、本会議では議長を除く26人全員が反対した。 県民連合(5人)、一志会(4人)、公明(1人)、無所属(1人)は賛成した。

  本会議開会前に西川知事は正副議長や各会派に対し、2人体制に戻す理由を説明して理解を求めたが、自民党県政会の反対方針は覆らなかった。

  本会議後、山岸猛夫議長は「知事の説明を十分に聞いた上で、議会として非常に重い決断をした。地方議会が果たす役割を考え、県民目線に立つという意思の表れ」と語った。県は、2005年春に副知事2人制を導入し、民間人の副知事に加え、総務省出身の政策幹を昇格させた。07年7月からは1人体制に戻り、現在は県生え抜きの旭信昭副知事だけとなっている。・・・・・・・・


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     2005年の副知事2人制の時、自民党は賛成した。当時もいまも、「行財政改革の流れに逆行する」という状況は変わらなかっただろう。
今回だけ反対したのは、それがそのような純粋な理由からだけではないからだろう。
     知事は「また提案する」と述べている。ここは、自民党の「胆力」を県民は注視するだろう。つぎの議会あたりであっさり賛成では、「会派のエゴだったか」「パフォーマンスだったか」と県民からの批判を受けるのは必定。

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    2005年の副知事2人制の提案のとき、わたしはつぎのように質問した。
    「次に、副知事二人制についてです。中川県政、栗田県政も副知事一人の体制でやられてきました。そもそも福井県のような小さな県での二人の副知事配置について、組織的なリーダーシップの強化と県庁内の仕事の活性化というだけでは理由が不十分ではありませんか、お尋ねをいたします。」

     西川知事の答弁はつぎのとおり。

    「次に、副知事二人制についてのお尋ねでございます。
 知事就任以来、努力してまいりました北陸新幹線の福井駅部の認可・着工、あるいはエネルギー研究開発拠点化計画の推進、また産業、農業、観光の振興など県の主要施策が具体化の段階となり、新年度はまさに実行の時期となると思います。
 こうした長期的な展望のもとに行う仕事は出発点が大事でございまして、県庁組織を能動的な体制に切りかえ、県としての推進力を高める、そしてそういう心構えで臨む必要があると、このように思っております。
 また、関係省庁や事業者を初めとする多方面との対外的な折衝や災害など不測の事態の危機対策も備える必要がございます。こうした状況は、これまでにない大きな福井県としての転換的な時期でございまして、このため、部の編成の見直しや、この二人体制の導入により、積極的なリーダーシップの強化と県庁内の仕事の活性化を図りまして、十分な体制を整え、実行段階の仕事を進めていきたいと、このように考えているものでございます。」

     この人事案件に賛成しなかった県会議員は私だけだった。