前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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いまのままでいいのか、福井の新幹線建設・北陸線第三セクター化

2014年10月05日 | 福井県政
  昨日は、地域訪問活動や労働組合の大会でのご挨拶、町内用事や町内会合などでした。
先日の県議会予算特別委員会で新幹線、北陸線第三セクター化問題をとりあげました。何人かの議員の方から「面白かった」「新幹線について考えさせられた」「3セク後が心配や」などと声をかけられました。

 だいたいの要約ですが、紹介します。県内の政界、経済界、マスコミ界でもおおいに議論していただきたいいくつかの論点をしめしたつもりです。
福井県の新幹線・北陸線第三セクター化問題の議論が県民のみなさんのなかに広がっていくことを期待します。
私も県議会からの情報発信につとめます。応援お願いします!


■予算特別員会  論戦ハイライト

★「どんどん膨らむ恐れ 新幹線建設、第三セクター事業費」

 佐藤議員は新幹線建設と北陸線買い取り・第三セクター化にかかる県の負担を質問しました。
東村総合政策部長は、「本県区間の新幹線建設費は7800億だが、貸付料や交付税措置などにより実質は800億負担。駅ができる市の負担は4市で50億円。第三セクター負担については開業3年前に明らかにする」と答えました。

 佐藤議員は「全体の事業費を県民にしめさないのはおかしい。これまでそのような事業はあるのか」とただしました。
東村部長は「富山県の例で言うと、資本金に県が25億、市町が11億。JRからの資産取得に185億。運賃値上げ抑制の基金に県が30億(全体は65億)」などと答え県の負担分だけでも240億円にのぼることを説明しました。
佐藤議員は「そういう税金負担が発生することを県民にしめすべき」と述べるとともに、「7800億円そのものが消費税5%時代の試算で、仮に10%になれば数百億円増える」と指摘しました。
 大変な財政負担になる計画であることは明らかです。きちんと県民に説明すべきです。


★「在来線特急存続を求めよ」

 ひきつづいて、現在の特急の利用状況を質問。
東村部長は「福井駅から大阪へは1500人、京都へは1200人。逆もほぼ同数」と答えました。
佐藤議員は石川県が県内でおこなった調査では、大阪方面が4400人、米原方面が2100人であり、毎日相当数の利用客があるのが関西・中京方面との在来線特急である、と指摘し、「敦賀駅で乗り換えが発生し、運賃が高くなる計画では利用者に迷惑をかけるのでは」とただしました。
 東村部長は「並行在来線分離は新幹線着工の条件であり、在来線特急存続はできない」と答弁。
佐藤議員は「北陸線が3セクになっても特急を走らせてもらえばいい。JR経営の立場でなく、お客さんの立場にたたなくてはだめ」と強調しました。
 北陸⇔関西・中京は1日2万人ぐらいが特急で移動しています。「料金あがって、利便性低下」の新幹線なんて大問題です。


★「金沢開業で、最速新幹線は10本だけ」
 佐藤議員は、新幹線の金沢開業で、金沢―福井間の特急3本が新設される活用策を質問。
東村部長は「ビジネス用務で東京滞在時間が増えるように。3本増便はこの要望にもとづくもの」と答えました。
佐藤議員は「福井県民・市民がより金沢にアクセスが便利になる。ストロー効果にならないか」と質問。
部長は「まだ十分検討してないので検討する」と答弁しました。
佐藤議員は「利便性プラスと福井の商圏にマイナスになる面がでてくる。ダイヤの改定で、現行の普通列車が減便にならないようにしているか」と質問。

 部長は「減便にならないように求める」と約束しました。
さらに佐藤議員は「富山―金沢間に新幹線シャトル便ができ、第三セクターにも影響を与える、とみられることもある。ところで、金沢―東京間は時間短縮効果の宣伝をしてきた最速タイプは1日10本。数十本走る新幹線のうち、10本だけでは」と質問。
 部長は「1時間に1本であり、いまの米原まわりと比べて遜色ない」と答えました。
佐藤議員は「福井はいまと変わらないようであれば効果ない」と指摘しました。
 あらためて福井県民にとっての新幹線効果の疑問が浮き彫りになりました。