「つらら」という語の「軒・岩かどなどにながく垂れ下がっている氷。」という語釈は、日本国語大辞典・第二版では1595年辞書用例が早い例となっていますが、もっとさかのぼる用例があります。
はるくれと-のきはのつらら-なほさえて-あさひかくれに-のこるしらゆき
(為家千首・春・63)~日文研HPより
[詞書] 暁鴬
朝またき軒のつららもまたとけぬ雪の梢に鴬そなく
(草根集・00505)~日文研HPより
「つらら」という語の「軒・岩かどなどにながく垂れ下がっている氷。」という語釈は、日本国語大辞典・第二版では1595年辞書用例が早い例となっていますが、もっとさかのぼる用例があります。
はるくれと-のきはのつらら-なほさえて-あさひかくれに-のこるしらゆき
(為家千首・春・63)~日文研HPより
[詞書] 暁鴬
朝またき軒のつららもまたとけぬ雪の梢に鴬そなく
(草根集・00505)~日文研HPより
「つがい(番)」の語義として、「〔接尾〕組になっているものを数えるのに用いる。」という語釈があり、日本国語大辞典・第二版では、『今鏡』(1170年)からの例を早い用例としてあげていますが、さらに、183年ほどさかのぼる用例があります。
きみが名もわが名もをしのひとつがひおなじえにこそすままほしけれ
(4・古今和歌六帖、第三、をし、1479)
『新編国歌大観 第二巻 私撰集編 歌集』角川書店、1984年、214ページ
「手馴らし(たならし)」という単語は「手に使いならすこと。ならすこと。」という意味で、日本国語大辞典では1362年頃の用例を早い例としてあげていますが、100年以上さかのぼる用例があります。
我かせこがその手ならしの梓弓ひきわかれてもあられけるかな
(35・宝治百首、寄弓恋、3191)
『新編国歌大観 4』角川書店1986年、432ページ
「竹原(たけはら)」という単語の「竹がいちめんに生い茂っている原。」という語釈の用例は、日本国語大辞典・第二版では、俳諧『寛政句帖-六年』(1794年)からの例が添えられていますが、さらに、300年以上さかのぼる用例があります。
庵しむるそのの竹原しげからで巖あやふき上の山ぎし
(10・草根集、9757)
『新編国歌大観 第八巻 私家集編4 歌集』角川書店、1990年、242ページ
「たぐいまれ(類稀)」という単語の用例は、日本国語大辞典・第二版では、浄瑠璃『頼光跡目論』(1661-73年頃)からの例が早い例としてあげられていますが、さらに、300年ほどさかのぼる用例があります。
源光政身まかりて後、父光助、なへて世のならひと思ふことはりもこの別にはしられさりける、と申て侍し返事に
なへてよにたくひまれなる別路を心のやみにさそまよふらん
(23・頓阿2・続草庵集、476)
和歌史研究会編『私家集大成 5巻(中世3)』明治書院、1983年、292ページ