マンガ「孤高の人」(集英社の「ヤング・ジャンプ」にて連載中)は、原作を超えたと言ってよいのではないでしょうか。原作の新田次郎の抑制のきいた文章に対し、坂本眞一のコミックの方は、精緻な画力と翻案の妙で、心が揺さぶられる場面が随所にあります。
今号は、「Amazing Grace」の歌詞(+日本語訳)が、頂上を、至高を目指す文太郎の気持ちを代弁しており、読んでいる途中で、背筋がビリビリして熱いものが込み上げてきました。孤高は文太郎を至上の幸福で包んでくれることでしょう。
掲載が隔週から月イチになったりして、だいぶ間があきましたが、ついに次回が最終回とのことです(10月27日発売)。早く読みたいと思う反面、終わってほしくないというのが、本音です。急ぎ足で過ぎてしまったところがたくさんあって、もっとゆっくりたっぷりと読ませてほしかったです。
完結したら、是非、表紙絵とか扉絵を集めたイラスト集(画集?)を出してほしいものです。