monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

仁王会(にんわうゑ)

2024年02月23日 | 日本古典文学-人事

季仁王会と呼ばれるもの:毎年春(2月か3月)と秋(8月か9月)に実施された。

(寛弘二年二月)二十五日、癸卯。
(略)仁王会が行なわれた。内裏から大極殿に着して、午剋に仁王会を始めた。申剋に内裏に参って、内裏の行香(ぎょうごう)を奉仕した。あらかじめ諸司に命じて、大極殿の東西の軒廊(こんろう)に床子(しょうじ)を立てさせて、僧が集会する際の座とした。前師藤原朝臣(藤原伊周)の座次を、大臣の下、大納言の上に列するということを、外記(惟宗)行利に命じて宣旨を下させた。
(御堂関白記〈全現代語訳〉~講談社学術文庫)

(治承四年七月)十六日。天晴る。炎旱、旬に渉る。法勝寺如説仁王会に参ず。(略)
(『訓読明月記』今川文雄訳、河出書房新社)

 


シャルル・ドルレアンの詩「春」

2024年02月03日 | 読書日記

 春 シャルル・ドルレアン (矢野目源一郎訳)
風や冬枯(ふゆがれ)氷雨(ひさめ)の衣袍(ころも)
春立つ今日は脱ぎすてて
光のどけき春の陽を
綾に織りたる袖かざす

鳥も獣もおしなべて
悦び唄ふ声合せ
風や冬枯氷雨の衣袍
春立つ今日は脱ぎすてて

小川 池水(いけみづ) 行潦(にはたづみ)
飛び散る水の金銀を
揃ひ衣裳の目も彩(あや)に
いづこも春のよそほひと
今日脱ぎすつる冬衣(ふゆごろも)
(「世界詩人全集24 世界名詩名訳集」新潮社、S43年)