monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

「法句経」より

2019年01月31日 | 読書日記

 友松圓諦訳「法句経」(講談社学術文庫)より

 一六〇
おのれこそ
おのれのよるべ
おのれを措(お)きて
誰によるべぞ
よくととのえし
おのれにこそ
まことえがたき
よるべをぞ獲ん

 二九二
まこと なすべきを
なおざりにし
なすべからざるをなし
伎(たわむれ)におぼれ
しかも なすところ
放逸(なおざり)なるもの
かかるひとびとに
悪習(まよい)は増長(いやまさ)る

 同じ部分を、中村元訳「ブッダの真理のことば感興のことば」(岩波文庫)から採ってみました。

一六〇 自己こそ自分の主(あるじ)である。他人がどうして(自分の)主であろうか? 自己をよくととのえたならば、得難き主を得る。

二九二 なすべきことを、なおざりにし、なすべからざることをなす、遊びたわむれ放逸なる者どもには、汚(けが)れが増す。


古典の季節表現 春 一月八日~十四日 御斎会(ごさいゑ)

2019年01月14日 | 日本古典文学-春

大きなるいもひの始め今日こそは二つののりのよをまぼるらめ
御代ながく年も豊かに守るらむ今日はいもひの始めなりけり
御いもひのはじめを今日と思ふにぞたかき昔の事も知らるゝ
世の為にいのるしるしのはじめかないもひの庭の春の光を
(夫木和歌抄~「校註国歌大系 21」)

正月八日より十四日まで八省にてならかたな僧を講師として。御斎會をこなはしめ。おほやけよりはじめ藤氏の殿ばらみなかくし給ふ。
(大鏡~国文学研究資料館HPより)