英国債格下げはかかる状況の中で予想されており、織り込み済み。本日から始まるEU首脳会議のやり取りはどうなるか。これまでEUサイドは、英国の国内情勢を考慮して一定の譲歩を見せてきただけに、「離脱」はEUサイドにも痛い話。しかし、こうなった以上、甘い顔はできないわけで、厳しい対応となるのは必定。実際、メルケル、オランド両首脳の発言もそうなっている。しかし、早々に辞任を発表し、この後は後継者にお任せという言動のキャメロンは、自党の意見の割れを国民投票に丸投げしたスタンスそのもののように感じられ、なんだかなぁ・・・というのが正直な意見。自分が言いだした国民投票なのだから、結果が意に沿わないからといって、ちゃんと始末をつけろよ・・・という感じだ。
国民投票のやり直し要求というのも、今回のケースではわからなくもないが、自分たちの意見が通るまでやり直しを要求し覆してしまうというふうに悪用されるケースも考えるので、枠がはめられているはず。今回のケースは、俯瞰するならば“民主主義のコスト”の一種かと。
昨日は、NY先物市場での過去最大を更新したネット・ロングについて取り上げたが、やはり週末そして週明けの金市場の上値の重さは、long-liquidation(益出し売り)が断続的に出ていることによる。それでもレンジは切り上がったと見られ、1300ドルの心理的節目が第一の下値支持線に。さらに割れて1280、1290ドル台では押し目買いが入ると思われる。
一方、ドル円だが、100円割れではさすがに介入への警戒感が高まったが、すかさずジャック・ルー米財務長官の一声あり。介入は認めないというスタンスだ。
ところでBrexitを受けた混乱状態に驚いた向きが、こんなはずではなかったとばかり、後悔の念を込めて“Bregret”なる造語が話題だが、次は“Italeave”(イタリアの離脱)という造語があるとのことで、うまく言いますなぁ・・・。