亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

イベント・レスの中、金価格再び1000ドル突破

2009年02月21日 15時03分38秒 | 金市場
結局ダウはさらに安値更新で、いよいよ2002年10月9日の「.comバブル」崩壊時の安値に接近というところで辛うじて反転。上院銀行委員会のドット委員長が、短期間ではあれ、いくつかの銀行は国有化が必要になるかも知れん、と語ったとブルームバーグが伝えたとかで、金融株中心に売られ一時はダウも220ドル安まで見た。そのタイミングで金価格はNYの先物から1000ドル突破、続いてスポット価格(現物)も昨年3月以来の1000ドル突破。ただし、オバマ政権報道官が、金融は民間部門で運営されるべきと考えていると鎮静化に努めたことから引けに掛けて株価も戻したかたち。それでもダウは100ドル安でこのところの安値を更新。

さしたる金融イベントのない中で、金市場は(比較的)静かに1000ドル乗せ。昨年3月の際の1000ドル突破はベアー・スターンズの破綻救済というイベントのなかで、ドルインデックスが最安値を更新。この機を逃すまじというかたちのNYコメックスを舞台にしたヘッジファンドの買い攻勢で上昇。ところが今回は、ETFを中心とした現物の吸収をともなった動き。昨年3月の動きがレバレッジの利いた取引の盛り上がりのなかでの1000ドル。今回のETFは現物買いに匹敵するもの。もちろん側面からファンド資金は先物市場にも入ってはいるが、相場を主導しているわけではない。ちなみにNYコメックスの取組みを比較すると2008年3月の1000ドル突破時は50万枚。いま足元は35万枚。仮に相場が急落しても金ETFには、追証など無関係。同じ1000ドルでも相場の中身が異なると言えるだろう。

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1 コメント

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強し (まっち=e)
2009-02-22 12:46:19
今回の1000ドル乗せは確かに意味あるものと私も感じます。

現在は弾かれてちょい下ですが、この天井をブレイクすることは予想できます。

本当に金って強くなりましたよね。
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