中国の国有投資会社(国家ファンド)設立具体化報道による派生的な動きが出始めている。国内余剰マネーが吸収されることは確かだし、そもそもそれが目的のひとつゆえ「上海株が3週間ぶりの安値」というのは、そうあってもらわないと困るわけ。ただしこれが、そのまま下げ続けるという話でもない。「株を買えば儲かる」という“熱銭”に水を掛けて冷やす効果を狙ってのものであって、バブル化してそれが弾け、その悪影響に苦しむ前に手を打つという話。為替介入で市中(市場)にばら撒かれた人民元を吸収する不胎化政策の一環という側面がある。それにしても、この国家ファンドが1兆5千億元(約25兆円≒2000億ドル超)ほど調達する特別国債は10年ものらしいのだが、どの程度のクーポンとなるのか。新華社が伝えるところでは温家宝首相も「国家ファンドの利回りは、特別国債の利回りを上回らねばならぬ」と述べている。運用には先行き政治的な色彩の濃いものも含まれると思われるので、資金規模からしても一定規模の運用利回りを求めるのは大変そうだ。
上海株の下落で中国国内向けの投信の基準価格で元本割れのものも出ているものと思われるが、「投信は必ず儲かる」という認識を改める効用も期待できるということ。中国株式の問題は、発展過程しかも社会主義市場経済という特殊な環境下でのものであって、解決には結局外との裁定が働くことが必要不可欠と思われ、さらなる市場開放しかないという話のように思われる。そういえば、6月2週目から俄かに上昇した米国金利の背景として中国の売りを指摘する見方が出てきた。少し詳しく市場を見ていれば、誰でもその程度の連想は働くが、裏の取れている話ではなさそう。それをもって、米中の対立説を唱える向きもいるのだが、これも同じ。そういう憶測を(憶測と断らず)確信をもって話したり書いたりするヒトビトがいるのも確か。
NYコメックスのファンド。金はネット・ロング(純買い建て玉)重量換算で196トンと200トン割れ。28日には、取組が更に3万枚減っていた。
上海株の下落で中国国内向けの投信の基準価格で元本割れのものも出ているものと思われるが、「投信は必ず儲かる」という認識を改める効用も期待できるということ。中国株式の問題は、発展過程しかも社会主義市場経済という特殊な環境下でのものであって、解決には結局外との裁定が働くことが必要不可欠と思われ、さらなる市場開放しかないという話のように思われる。そういえば、6月2週目から俄かに上昇した米国金利の背景として中国の売りを指摘する見方が出てきた。少し詳しく市場を見ていれば、誰でもその程度の連想は働くが、裏の取れている話ではなさそう。それをもって、米中の対立説を唱える向きもいるのだが、これも同じ。そういう憶測を(憶測と断らず)確信をもって話したり書いたりするヒトビトがいるのも確か。
NYコメックスのファンド。金はネット・ロング(純買い建て玉)重量換算で196トンと200トン割れ。28日には、取組が更に3万枚減っていた。
日経に面白い記事が載っていました。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20070701AT2M3001U30062007.html
あくまで一例ですが、つまりこういう事かと思われます。実体経済(ヒト・モノ)を食い潰してでも金融経済にカネを注ぎ続けなければならないのではと思われます。貧乏人から奪ってでも市場にカネを注ぎ続けるやり方が今の経済ではないかなと感じています。中国国有ファンドは今までになく大きいスケールです。投資がうまくいけば、実体経済から金融経済への資本の流れがより大きくなり、結果的に世界がより不安定化し金価格も上がるかもしれません。
モーツアルト様の見解と同じです。
米国バブルの崩壊は必定で、問題はその時期だと思いますが、今月とはよい見方。崩壊か大調整か、かなりの確率でやっぱりあるでしょう。その時、金相場がどうなるかが問題ですよね。
ご教示感謝いたします。
今月?早いですね
掛かったようですね。
人民銀行・財務省・年金ファンド全てグルで太りつつある人民の小金を狙っていますが、それは日本のバブル時、昨今の米国のいずれのバブル発生ー終結の情況で発生するものだと思われます。
この国家が主導するファンド事態米国ブラックストーン社への出資で、最初は儲けていると錯覚しても結局はババを引くことになるのではないでしょうか。
今月は米国のバブル崩壊による金相場の動揺に注視しましょう。
巨額の国債にみあう「元」資金が国内にあり、起債によってその資金を吸収・投資するなら、やっぱり国内弱小産業強化(整理?)・地域投資に向かうのでしょうか?
でも、国内産業強化なら新規に投資会社設立なんて不必要ですよね。
何だか中国は食料品価格が上昇しているみたい。
国内の農業振興策とか国土保全事業とか、できる事がいっぱいありそうに思えるのですが…