日本が祭日の金市場は昨夜のNYの地合いを受け継ぎ概ね堅調に推移中。NYは自律反発、23.80ドル高で1700ドルをクリア。IMFが短期の融資制度を新設する方針を示したことが、当座の安心感をもたらした。ユーロ圏の債券市場は、相変わらず不安定。22日はスペインの3ヵ月物証券の落札があったが、条件は5.11%と先月の倍以上に。この水準はギリシャとポルトガルを上回るもの。ECBの発表によると域内の金融機関に対する貸し出しが09年以来の高水準としていた。今月も23日なので、ユーロ圏で「包括戦略」が合意されて、そろそろ1ヵ月になるが、個別の話し合いは頻繁に持たれているが解決策の実行は遅れている印象はぬぐえない。
ECBが前面に出ることと欧州共同債(ユーロボンド)を望む声が高いが、ドイツは一貫して反対。WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)が伝えるところだと、ドイツのショイブレ財務相は、共同債の発行はモラルハザードをもたらすとしていた。一方で、主権に一定の制限を設ける方向での条約改正に向けた話し合いも始まっているとされる。
21日に1トン強減ったETFが22日は6トン程増加。「GLD(SPDRゴールド・シェア)」だけで今月ここまでで約54トンの増加。ユーロ圏のソブリン債から金ETFへの資金移動が継続的に起きていると見られる。ジワジワだが無視できない量になってきた。たとえば日本国内で買い取られていった金製品などが、スイスで精錬されて地金になり、ロンドンに送られてETFに仕立て直され買われて行っているというイメージだ。日本国内で街をゆく女性が身に着けていたものがこの夏に換金され、今やロンドンのHSBCの地下金庫に・・。