亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

これでは売られるのも・・・・

2012年11月21日 00時00分35秒 | 金融市場の話題
衆院選挙を前に日銀の金融政策をめぐる自民党安倍総裁の過激発言が話題だ。真意が伝わっていないということらしいが、言葉通りのことを中央銀行たる日本銀行が受け入れないのは、いまさら言うまでもない。中銀による国債の直接引き受けは法律上できないし、今日の会見で白川総裁が言及したとのことだが、IMFも経済システムが未成熟な新興国にすら忌避行為の最右翼に規定していると。選挙をにらんだ、わかりやすい人気取り政策ということなんだろうが、今どき主要国で政党トップが堂々とこうした要求を口にするというのも、金融レベルの低さを示しているとも言えよう。ただし、海外勢はこれを格好の円売り材料として捉え、積極売りに転じている。日本時間の今夜、ドル円は4月20日以来の水準(81円60銭台)まで買い上げられている。

それにしても、安倍発言に対する反論を城島財務相が「禁じ手」として記者会見をしているのをニュースで見たが、マイクを前に下を向いて、つまり、原稿を読んでいるだけだった。自分の言葉で語っていないので、話に奥行きがでない・・・・というか、ない。しかし、金融が矢面に立って数年たつが、これでは心もとない。今に始まったわけではないが。

金市場は、「崖」問題の与野党間の話し合い開始を予想外に評価する形でリスク・オン状態で買われた株などと一緒に上昇。11月の2週目に突破できなかった50日移動平均線(現在1742ドル)に再び接近。超えるとファンドの買いがさらに活発化する可能性がある。ただし、今週の後半は感謝祭に絡んで休みをとる関係者も多いので、出来高はグッと減りそうだ。




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