亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

中国の金融機関への外資の出資

2005年08月18日 18時20分22秒 | 金融市場の話題
ここ3ヵ月余り、日経や海外メディアで時々関連ニュースを見かけ、注意を向けていたものがある。その動向を一覧にまとめてみようと思いながら、時間だけが経過していた。それが何と昨日17日付けの朝日新聞に記事として取り上げられ、表まで掲載されている。そうそう、こういう表にしようと思っていたんだよ・・・・と言う感じ。

中国の銀行にこの春から外資(といっても欧米系だが)の攻勢がかかっており、続々と資本参加しているというニュースである。ちょうど反日運動の高まりと政治的摩擦から国内投資家が中国から一気に離れ、この間までの中国ブームは何だったんだ、といういつものパターンに陥ったタイミングだったので、逆行するこの動きが気になったのである。

以前から指摘されているように中国の金融機関は不良債権問題を引きずっている。「親方日の丸」ならぬ「親方五星旗」ということで国有企業や共産党幹部が関連すると思われる企業への与信管理の甘い貸し込みが、焦げ付いている。大手国有商業銀行だけでも健全化し、株式の公開を通して国際デビューを果たそうと2~3年前から外貨準備の一部を不良債権処理のために注ぎ込んだり、管理会社(受け皿)を作りそっちに不良債権を飛ばしたりと、あの手この手の処置を行ってきた。それでもなお不透明要因が多く、(とりわけ邦銀などでは)リスクが高いとされているのが中国の金融機関なのだ。

そこに続々と外資が接近している。HSBC、バンカメ(バンク・オブ・アメリカ)、シティバンク、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド等々・・。リスクはあっても、今後の展開を考えると、ここで積極参入しておこうということだが、果たしてどうなるか。制度の違う国のことゆえ、ここまで市場経済を基盤とした国の経験則は生きない。

金が昨夜のNYでストンとエア・ポケットに入ったような動きになったのは、買い残の多さを嫌気してのもの。これは已む無し。日々の出来高とか取り組みの増減で慎重に下値を探っていく動き。

このところ夕立、激しい雷、地震と、まさに天変地異。
昨日の夕刻、京都は岩倉方面の円通寺というところに行ったが、比叡山を借景にした庭がすごく良かった。交通の便が悪いので観光ルートから外れているとのこと。入り口で切符の販売をしているお寺の人との話が面白かったのだが、後で聞くとその人が住職らしい。また行きたい。この夏は、また行きたい所が多い。
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