亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

方向感なく気迷いの度合いを深める金市場

2013年01月09日 23時32分17秒 | 金市場
金市場は年始3日のFOMC議事録サプライズを超えてレンジ相場に移行しつつある。一応1660~1665ドルに位置する200日移動平均線を意識した動き。気が付けば、ずいぶんとプラチナ価格が接近してきた。時期的に中国の春節需要が話題になってもおかしくないタイミングにも関わらず、メディアは音なしの構え。8日に発表された香港特別行政区のデータでは、メインランド向けの金輸出が11月は10月の倍にあたる90トンを超えていた。さすがに関心は需要期を迎えている中国に向けられることに。

2012年の香港から中国本土への金輸出は、年前半は目を見張るようなピッチで増えていたのだが、夏以降は落ちていた。需要期の終わった春4月は102トンにも上っていたが、11月の91トンは、それ以来の水準。ちなみに前年2011年の11月は103トンだった。水準の高さは言うまでもないが、やや頭打ち状態。来週(速報値)あるいは1ヵ月後に直近の需給データが発表されるが、2012年に期待された中国とインドの需要のトップ交代には至らなかった模様。

足元で米国企業決算の発表が始まった。アルコアの決算が予想を上回ったことから、当初はやや低迷と見られていた全般の見通しも上向いているようだ。このリスク・オン環境の中でNYコメックス金のファンドのロングがどこまで減るのかに注目している。構造変化を思わせるほどには減らないと見ているのだが・・・・。方向感なく気迷いの度合いを深める金市場。

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