けさの3時ころ、生まれて初めて「幽霊」を見たにゃう!!
布団で寝ていたら金縛りになって、目を開けたら30センチ上方に女が浮かんでいた。床と平行に。奇妙な、どこか外国の民族衣装を着て。ひきつった顔で、今にもつかみかからんばかりに、左手を前に出している。そうそう、その顔は、もう何十年も会っていない妹そっくり。若いころのままにゃ。夢ではない証拠に、女の背後で弱く輝くオレンジの豆電球が、はっきりと見えた。
不思議と恐怖は感じなかった。冗談じゃない、先手を取ってやろうと何とか左手を伸ばした(あるいはそのようにイメージして気合をかけた?)ら、一瞬にして彼女は消えた。それからすぐに魔除けとして、たまたまラジカセに入っていたコルトレーンのCDをかけた。こういう時、人類学の知識が役に立つにゃ。
果たして、幽霊だったのか。「夢ではない」と書いたが、ワシには、「夢の立体投影」のようにも思えた。だから怖くなかったのかも。フロイトの「夢判断」によると、「夢は願望充足」なのだという。では、ワシの願望とは? それを知るには、消えるのが早過ぎた。せめて一言二言、しゃべらせればよかったにゃ。