新・書を捨てよ、町へ出よう

2019-03-16 17:29:52 | 

を読む。聖書のせいで、1年以上放置していたのにゃ。

 今さらながらの寺山修司。それでも、発見がある。「ベートーヴェンの第五が感動的なのは、運命が扉をたたくあの主題が、素晴しく吃っているからなのだ」。これ、オリジナルは武満徹だったのにゃ。

 寺山が演劇で使わなければ、ワシがこの言葉を知ることもなかった。寺山にとって、言葉は俳優と同じ。オリジナルの文脈から離れて、さまざまな場面で登場し、新たな生命を獲得するのにゃ。

 美空ひばりにファンの少女が塩酸をかけた話も、おもしろい。単なる一ファンから脱却して、美空ひばりと直接的なつながりを持つには、そうするしかなかった、とか。同じことは、ジョン・レノンを撃ったファンの男にも言えるかもしれないにゃ。
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