院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

育児休業を3年に延長

2013-05-11 00:28:46 | 教育
 安倍総理が「育児休業を3年間に延長」という方針を打ち出したけれども、名古屋市役所は私が勤めていた20年前から育休は3年だった。

 週休2日制も役所から始まった。役所が率先垂範するべきだというのが新制度導入の建前だった。まだ、インターネットが普及していないころのことで、民営化前の郵便局が土曜日に休業することになって、たいへん困った。

 役人が有給休暇をめいっぱい消化するのは、欧米並みである。当然、育休の3年もめいっぱい利用された。

 3年の育休をとっているうちに、また妊娠し、休業したまま次の育休に入る女性職員もいた。こうして3人くらい子どもを産むと、就職してから10年間、一度も出勤しないという女性職員が現れてきた。(育休と育休の間は、産休や有給休暇を充てた。)

 さすがにそれはおかしいと、名古屋市議会で一時問題になったが、立ち消えになった。

 私は、名古屋市職員という身分のまま10年間休むのがいけないと言いたいのではない。

 仕事というものは最初の5年10年が大切で、その時期に伸びるものである。医療職の役人すなわち保健師や看護師は最初の5年間でスキルを身に付ける。彼女らが、10年間育休を取ると、役所に戻ってきたときには何のスキルもないが免許証だけは持っている人になっていて、実戦の役に立たない。その上、30歳を過ぎてから修行を始めてももう遅いのだ。

 私が問題にしているのは、このようなことである。