院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

野球もサッカーも見ない人々

2013-05-28 00:07:14 | スポーツ
 「今日の巨人はよかったですね」とタクシーの運転手に話しかけられて困ることがある。私は野球のことを知らない。プロ野球どころか高校野球も見ない。

 ひとつにはルールが分からないからだ。もうひとつは応援しているチームがないからである。どこも応援していないゲームを見るのは、息子が通っているわけでもない小学校の運動会を見ているようで、面白くない。ルールは少しだけは知っている。昔勤めていた精神障害者リハビリ施設で、利用者とよくソフトボールをやったからだ。

 利用者の中に、おそろしく野球のルールに詳しい人がいた。私がそうとうに極端な例を出して、このケースはどのように処理されるかと訪ねても、たちどころに答えてしまう。「打者が打ったボールが打者の後ろポケットに入ってしまい、誰も気づかないまま打者が一塁まで走ったら、どのように審判されるか?」といった質問だ。正解は忘れた。

 ファウルは最初はストライク扱いになるが、2ストライクになったあとはストライクに数えないのは何故だろうか?ルールに例外が多く、覚えにくいのである。

 このほどJリーグは20周年を迎えたが、私は野球と同じ理由でサッカーも見ない。オフサイドのなんたるかを知らない。Jリーグが始まったころ、観客のラッパの応援がやかましかったが、いまはない。禁止されたのだろうか?その程度の知識である。

 プロ野球にしてもサッカーにしても高校野球にしても、地元のチームを応援する傾向があるようだ。オリンピックの場合、私は日本を応援する。ナショナリズムと言って大げさなら、郷土愛とでも言おうか?

 1978年、浜松商業高校が甲子園で優勝したとき、私は浜松に住んでいた。浜松商業高校は野球の名門校でもなんでもなかった。生徒も全員地元の子だった。だからか、浜松市民は尋常でないほどに熱狂した。浜商ナインの凱旋を迎えに多くの浜松市民が駅前に繰り出した。その数40万。浜松市の人口と同じだった。

 私は「いったいこれは、何なんだ」と思った。同時に地方都市の強烈な郷土愛を目の当たりにした。

 今回は、ナショナリズムや郷土愛について論じようとしてスポーツを例に出したが、考察はまた明日にしたい。毎日書いていると、たまには息切れすることもあるのです。