『現代医学 55巻2号』
ホスピス、緩和ケアの歴史について、日本およびイギリス、アメリカを中心に概観している。
ひとつひとつについての詳細の情報は得られにくいが、大きな節目を知ることはできる。
引用
・近代的な意味でのホスピスの始まり~1967年 セント・クリストファ・ホスピス(イギリス)
・日本における緩和ケアの始まり~(特定のベットは持たなかったが、チームを組みケアを提供するという在り方が、それと言える) 1973年 淀川キリスト教病院
・緩和ケアは、「病むこと」を病態生理学的以上としてのみではなく、患者が苦悩し、家族が打撃を受けるという視点からもとらえ、次のことを実践する(9項目のうち、本ブログでは6番目の項目に注目)~患者が病気に苦しんでいる間も、患者と死別した後も家族の苦難への対処を支援する。
「患者が病気に苦しんでいる間も、患者と死別した後も家族の苦難への対処を支援する。」
これは職種問わず、対人援助業務に携わっている人であれば、だれしもが必ず一度は必要性を感じる項目であろう。
今は特に、がん末期患者を看取った家族を支援することが中心になっている印象を受けるが、それであっても十分に提供されているとは思えない。
心理学を研究する大学の付属機関、NPOによるもの、そして自助グループによるもの…様々な提供体制で実施されているが、患者本人の死後に、適切なケアを受けられるような「つなぎ」の作業は、十分に行えているのだろうか?
せめて専門機関や自助グループへの「つなぎ」は、きちんと担っていくべきであろう。
ホスピス、緩和ケアの歴史について、日本およびイギリス、アメリカを中心に概観している。
ひとつひとつについての詳細の情報は得られにくいが、大きな節目を知ることはできる。
引用
・近代的な意味でのホスピスの始まり~1967年 セント・クリストファ・ホスピス(イギリス)
・日本における緩和ケアの始まり~(特定のベットは持たなかったが、チームを組みケアを提供するという在り方が、それと言える) 1973年 淀川キリスト教病院
・緩和ケアは、「病むこと」を病態生理学的以上としてのみではなく、患者が苦悩し、家族が打撃を受けるという視点からもとらえ、次のことを実践する(9項目のうち、本ブログでは6番目の項目に注目)~患者が病気に苦しんでいる間も、患者と死別した後も家族の苦難への対処を支援する。
「患者が病気に苦しんでいる間も、患者と死別した後も家族の苦難への対処を支援する。」
これは職種問わず、対人援助業務に携わっている人であれば、だれしもが必ず一度は必要性を感じる項目であろう。
今は特に、がん末期患者を看取った家族を支援することが中心になっている印象を受けるが、それであっても十分に提供されているとは思えない。
心理学を研究する大学の付属機関、NPOによるもの、そして自助グループによるもの…様々な提供体制で実施されているが、患者本人の死後に、適切なケアを受けられるような「つなぎ」の作業は、十分に行えているのだろうか?
せめて専門機関や自助グループへの「つなぎ」は、きちんと担っていくべきであろう。
このブログを毎回楽しみに読ませていただいています。「死の臨床」分野について最近感じていることを書かせていただきます。
スピリチュアル・ケアというのは、どうも宗教的過ぎてなじめません。それは医療従事者の育成・教育や啓蒙、自省にとっては有意義かもしれませんが、はたして患者さんやそのご家族、ご遺族は、本当にそれを必要としているのでしょうか。もちろん、当事者がそれを選択した場合はよいでしょう。しかし、医療従事者が、医療従事者として、患者さんやそのご家族・ご遺族の精神的な(もちろん心理・精神医学的な意味ではなく)ケアすべきという思想は自身にとって荷が重過ぎるのではないでしょうか。
私自身は、求められるべきは疑似医療的・宗教的なスピリチュアル・ケアではなく、ソーシャルワークだと考えています。まだうまく言語化できませんが。
本ブログに関心を寄せてくださっているとのこと。とても嬉しいです。
スピリチュアル・ケアというのは、本当に難しい領域ですよね…。
日本語訳として多く登場している「霊的な」というのも、やはりとてもとっつきにくい表現だと感じます。
もしかしたら、知らずのうちに「ケア」になっていることを、あらためて名称づけているのかもしれないですし、普及や教育課程に根付かせるために、直視しているのかもしれません。
Jびっちさんのご専門は、社会福祉学でしょうか?
うまく言語化できていらっしゃらない部分について、何らかの兆しが見えましたら、また是非教えて下さい!!
今後とも、よろしくお願い致します。
>日本語訳として多く登場している「霊的な」というのも、やはりとてもとっつきにくい表現だと感じます。
私もそのように思います。
語感の問題として考えても、患者さんやご家族・ご遺族の「スピリチュアリティ(霊、魂、こころ)」や、いわゆる「スピリチュアル・ペイン」に働きかけるというのであれば、スピリチュアリティ・ケアとでも表現したほうが、目的がはっきりすると思うのですが…
やはり医療従事者に宗教家の役割を求めるのは困難ではないか…と考え込んでしまいます。見方を変えるならば、もしかしたら、だからこそホスピスやビハーラにはチャプレンや僧侶が配置されていると言えるかもしれません。そして彼らは彼らなりの「ソーシャルワーク」を行うのでしょう。