安藤千晶・亀井智子 「聖路加看護大学紀要」No.32 2006.3
筆者らが参加した、米国医療機関での研修報告。
米国の医療制度についても簡単な説明があり、読みやすい。
患者参加の医療体制の在り方や、学際的なチームアプローチの現状等、わかりやすくまとめられている。
新規受診患者アセスメント
…医師、看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー等の各職種が、アセスメント前後にカンファレンスルームに集まり、情報の共有化を図る。その後、各々がケアプラン作成を患者の同意を得ながら行う。
利点→①患者中心であるため、患者も積極的に治療に参加できる ②各専門職の時間の節約になる
看護職が介護職に指示を出し、スーパーバイザー役となる
…米国におけるケアの概念は、医療的ケアとともに食事や入浴なども含んだ、全てのケアを包括するもの。それゆえに、この形態が成り立っているのではないか(筆者見解)。
…一方日本においては、介護職は入浴・排泄・食事等を行う独立した専門職として存在しているため、看護職とは「協働関係」という立ち位置の方が強い。少なくとも「指示関係」ではない。
カンファレンスの有効性は、多くの研究者が提案し、そして多くの実践者もまた、その必要性を痛感しているであろう。それでもなお、定期的に実施できない、負担に感じてしまうという問題は消えない。
人員を豊かにすれば、スタッフひとりひとりの時間も豊かになるだろう。
もしくは意識の問題か?情報の共有化と専門職間の「分かり合い」は、決して時間の無駄ではなく、より良いケアへの近道になるかもしれないということを、うまく浸透させていければいいのだけれど…。
看護職と介護職。日本では「嫁、娘」が担ってきた「介護労働」を社会化させ、質の向上を図るために専門化に努めてきた。
私は社会福祉の出身であるため、看護職の指示の下で介護職が業務を遂行する、ということに抵抗を感じる。それよりも、学際的なアプローチを行うために、介護職ならではのアプローチを今以上に提唱し、そのチカラをアピールして欲しいと思う。
筆者らが参加した、米国医療機関での研修報告。
米国の医療制度についても簡単な説明があり、読みやすい。
患者参加の医療体制の在り方や、学際的なチームアプローチの現状等、わかりやすくまとめられている。
新規受診患者アセスメント
…医師、看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー等の各職種が、アセスメント前後にカンファレンスルームに集まり、情報の共有化を図る。その後、各々がケアプラン作成を患者の同意を得ながら行う。
利点→①患者中心であるため、患者も積極的に治療に参加できる ②各専門職の時間の節約になる
看護職が介護職に指示を出し、スーパーバイザー役となる
…米国におけるケアの概念は、医療的ケアとともに食事や入浴なども含んだ、全てのケアを包括するもの。それゆえに、この形態が成り立っているのではないか(筆者見解)。
…一方日本においては、介護職は入浴・排泄・食事等を行う独立した専門職として存在しているため、看護職とは「協働関係」という立ち位置の方が強い。少なくとも「指示関係」ではない。
カンファレンスの有効性は、多くの研究者が提案し、そして多くの実践者もまた、その必要性を痛感しているであろう。それでもなお、定期的に実施できない、負担に感じてしまうという問題は消えない。
人員を豊かにすれば、スタッフひとりひとりの時間も豊かになるだろう。
もしくは意識の問題か?情報の共有化と専門職間の「分かり合い」は、決して時間の無駄ではなく、より良いケアへの近道になるかもしれないということを、うまく浸透させていければいいのだけれど…。
看護職と介護職。日本では「嫁、娘」が担ってきた「介護労働」を社会化させ、質の向上を図るために専門化に努めてきた。
私は社会福祉の出身であるため、看護職の指示の下で介護職が業務を遂行する、ということに抵抗を感じる。それよりも、学際的なアプローチを行うために、介護職ならではのアプローチを今以上に提唱し、そのチカラをアピールして欲しいと思う。
保険外のケアの事業所をやっています。
介護職ならではの、専門性やスキルや技能はもっとアッピールしていきたいものです。まだなかなか力不足で…。
欧米では、やはり看護職の下、みたいな位置づけが一般的なのでしょうか?
さらにインドネシアなどは家族が担うので、そもそも職業としてもこれからのようですね。
アピールとともに、実践を通じて先行したモデルを作っていきたいものです。
またお伺いします。どうぞよろしくお願いします。
介護職の専門性についての研究は、聖隷クリストファー大学の小松啓先生が積極的に取り組まれていますね。
私も以前、自主研究会でお世話になり、「まずは介護職の底上げをしよう」という試みに、とても感銘を受けました。
先生は、「介護職は謙虚過ぎて、前に前にとアピールする人が少ない。もっと胸をはっていいはず!」とおっしゃっていました。
米国では、ケアの範囲の成立過程が日本と異なり、「日常生活のケア」と「医療的なケア」がもともと一緒で、後に専門分化していったようです。そのため、看護職は両方を行える技術と知識を持ち、介護職は医療的ケアを行える技術は有していない…ということで、指示関係にあるようです。
私もこのあたりは詳しくないので、十分にお答えできずにすみません。
また是非コメントを下さい。
介護職と看護職の対立。どちらが指示を出そうが、それを受けるものの利益になればどちらでも良いのかななどと浅はかに考えてしまいます。
同じ国家資格というなら医師も国家資格なんですけどね。余計なことでした。すいません。