トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

ナラタケモドキ

2021-07-16 | キノコ


ナラタケモドキが群生して豪華だった

夏から秋にかけてサクラ コナラなど広葉樹の生木や枯れ木に束生する
初め丸山型から開いて平となり、更に中央が窪み、条線は長い繊維紋状
色は黄褐色、中央付近を濃褐色の細かい鱗片が覆う 肉は淡褐色で脆い
ヒダはやや疎で柄に垂生する 色は淡褐色で褐色のシミが現れる
柄は中心生、上下同径で中実、ツバはない・・似ているナラタケは膜質のツバがある
色は上方淡褐色で下方は濃褐色 肉は硬い繊維質

多くの地方で食用にされている
但し、過食すると消化不良など消化器系の中毒を起こすことがあるので注意

カエンタケ

2021-07-15 | キノコ


半分枯れたような桜の木の穴の開いた幹に、真っ赤な綺麗な色のキノコが顔を出していた
紅く炎が燃え上がるような形をしているカエンタケ

初夏から秋にかけてコナラなど広葉樹の切り株やその近くの地上に地上に発生する
頭部の色は鮮やかな朱紅色で表面は細粒状、棍棒形から次第に枝分かれして、珊瑚型となる 肉は白く硬い革質
表面をルーペで見ると小さい穴が開いており、ここから胞子が出てくる
この穴の奥は小さな空洞になっていて、その中に胞子を作る子のうが並んでいる・・子嚢菌類のキノコ
柄は頭部と同色で境が不明瞭

猛毒菌
毒キノコと言っても多くは触れただけでは中毒しないが、カエンタケは触るだけで皮膚が刺激され、後に皮がむける
食べると、食後15~30分で嘔吐 下痢などの症状が現れ、やがて腎不全、肝不全、血液凝固などが起き、更に小脳萎縮と言う特異な症状が起きる


ホコリタケ

2021-07-14 | キノコ


芝生の上に3cmほどのまん丸いキノコがあった
多分ホコリタケと思う 別名キツネノチャブクロ

初夏から秋に、草地 林地 道端などの地上に発生する
球形の頭部と、柄からなるキノコ
腹筋類の仲間で、球形の頭部の中で胞子を作り、幼時は白いハンペン状から褐色の胞子塊となり、成熟すると内側は綿くず状になって頂部に穴が開き、踏まれたり雨に当たると胞子が飛び出す

幼菌を煮物や汁の実にする

ウチワヤンマ

2021-07-13 | 虫類


腹部下部がうちわ状に広がっているトンボ、ウチワヤンマが止まっていた

日本のトンボは約200種居て、多くのトンボは幼虫(ヤゴ)で冬を越す
幼虫の期間は数か月~数年と種によって幅がある

ウチワヤンマは植物が茂る広い池沼に生息していて、5~9月まで見られる
大きさは8cmほどと大型

羽化は夜間に行われて、樹林地の空間や草地に移動する
成熟すると水辺に現れて、棒状の先に体を水平にして良く止まっていて、写真の撮り易いトンボだ
交尾中、ハート形の状態で広い水面を飛び回り、メスの産卵は単独で浮遊物に腹先を打ち付けるようにして水中に放卵する

ハサミツノカメムシ

2021-07-12 | 虫類


ハサミツノカメムシはツノカメムシの仲間で腹部末端に長い突起がハサミのように張り出している
逃げるので手に取って転がしたりしたが、臭いにおいは出さなかった

ツノカメムシ科の18mm程のカメムシ
成虫で越冬して、4~10月まで見られる
丘陵から山地、市街地の公園でも見られる
ツタウルシ ヤマウルシ ミズキ ヤナギ類に寄生する

体は鮮やかな緑色で、前胸背側角は先端が赤くてチャームポイント
オスの腹部末端の生殖節にハサミ状の突起がある
このはさみは長く平行に後方に突き出している
交尾の際はこのはさみでメスを挟んで逃がさないようにすることが出来る
メスにはこのはさみはない


アシブトハナアブ

2021-07-11 | 虫類


アブは大きな括りではハエ目で、ハチ似た姿だがハエの仲間 刺す針は持っていない
アシブトハナアブはハナアブ科の仲間で、ハナアブ類はハチ類と共に、植物にとって花粉を運んでくれる大切な虫たち

成虫は3~10月に見られる
胸背の2本の縦じまが特徴的 後脚のもも部が太い
大きさは13mm程で、果樹を始めいろいろな花によく来る
花に集まる他のアブやハエを追い払っていることから、縄張り意識が強いようだと言われている
ハナアブ類の順位表で順位1位はハナアブ 2位はアシブトハナアブとシマハナアブ

幼虫は水生で、落ち葉や魚の死体などの腐敗有機物を食べて育つ
幼虫の体は長い呼吸管があるのでオナガウジと呼ばれる


ムラサキシジミ

2021-07-10 | 虫類


時折は見かけるのだが、一段と色の綺麗な個体に出会った

成虫で越冬して4~11月頃まで見られる
越冬は彼は出~数固体程度で行われる
開張35mm程の小型のチョウ、黒い地に淡青色~紫青色が映える

平地から山地の照葉樹林や落葉広葉樹などに居る
昔は珍しかったが1980年頃から丘陵や都市部の公園などでも比較的普通に見られるようになった
食草はコナラ クヌギ カシワ アラカシなどブナ科植物
地面で給水のほか樹液やアブラムシの分泌液を吸う
花にはあまり来ないが、サカキやキブシなどの花を訪れる

ハエドクソウ

2021-07-09 | 樹木 草花


ハエドクソウは根を煮詰めた汁でハエ取り紙を作ったことにより付いた名前
別名ハエトリソウともいう

ハエドクソウ科ハエドクソウ属の林の中などに生える多年草
ハエドクソウ科は1属1種の科
茎は高さ30~70cmになる
葉は対生し、長さ8cmほどの卵形~長楕円形で粗い鋸歯がある

花は7~8月、枝先に穂状花序を出し白色又は淡紅色に咲く
花冠は5mmの唇形花で、下から順に咲いてゆく
蕾の時は上向きで、開花時は横向き、果期には下を向く
果実は蒴果 秋には花茎に先端がカギ状に曲がった小さな果実がまばらにつく
これが衣服などに付き運ばれてゆく

開花時に全草を採り、水洗いして日干しにしたものを煎じ、その煎じ汁で疥癬・水虫等の患部を洗うと良くなる



エンビセンノウ

2021-07-08 | 樹木 草花


山地の草原にピッタリのひっそりと又凛として生えるエンビセンノウ
花弁が深く切れ込んでツバメの尾に似ている

ナデシコ科センノウ属の山地の湿地に生える多年草
絶滅危惧Ⅱ類
分布地は狭く北海道日高、本州長野県 埼玉県

茎は細く、高さ40~80cm
葉は披針形で3~7cm、基部は茎を抱く
茎頂に紅橙色の花を開く
花期は7~8月
花弁は5個で先端が細裂し、付け根に2個づつ色の濃く長い卵形の鱗片がある
雄しべは10個、花柱は5個ある

ササの実

2021-07-07 | 樹木 草花


(^^♪笹の葉サーラサラ 軒端に生えてー♫
今日は七夕、お星さまに何を願いましたか

少し前に笹に花が咲いていたが、実が付いた
艶のある黒い実で米粒より少し大きい・・実は初めて見た

笹や竹はイネ科植物で、イネ科は草本が主で、笹と竹だけが木本なのでタケ亜科とすることもある
笹と竹の区別は、タケノコが成長して若竹になる時、稈鞘(タケノコの皮)が落ちてしまうのをタケ類、落ちずに付いているものをササ類としている

不思議な植物で、ササ類は40~60年 タケ類は120年くらいを周期に開花すると言われている
開花すると根が一緒の事が多いので、周辺全部枯れてしまうと聞いていたが、葉が落ちで枯れそうなのはこの実の付いた一株だけの様だ

ウマノスズクサ

2021-07-06 | 樹木 草花


花弁はなく、花が咲いたと表現しにくい変わった形のウマノスズクサ
果実を馬にかける鈴に見立てた名前

ウマノスズクサ科の畑や林に生えるツル性の多年草
茎は細くて丈夫でよく分枝して、他の木や草によく絡みつく
葉は互生し、長さ5cmほどの三角状卵形、基部は心形で両端が耳状に張り出す

花は7~9月に咲く
葉腋に、3個の萼片が合着して筒状になったサキソフォンに似た花が1個づつ付く
萼筒は緩く湾曲し、先端は斜めにスパッと切り落としたような面白い形で、やや反りかえる
先端部には、内側に向かって毛が密生していて、虫が入りやすく出にくくなっている
筒部は細く、その先に花柱を含む部分が膨らんで丸くなっている
中に6個の花柱が集まっていて、雄しべは花糸がなく葯が花柱に合着している
子房は下位で、膨らんだ部分の下にあり、柄のように見える
果実は球形の蒴果で、めったに見られない

有毒植物であるが、薬用にも使われる
初冬、地上部が枯れかかったころに根を掘り日干しにしたものを煎じて飲むと解毒 腫れ物の疼痛に効く
又、果実は色が黄色くなったころ採取して日干しにしたものを煎じて飲むと去痰に効果がある

ホルトソウ

2021-07-05 | 樹木 草花


ホルトソウの実が生った
ホルトソウは一般にはポルトガル人が持ってきたので付けられた名前と言われる

トウダイグサ科の南ヨーロッパ原産の1~2年草
日本には室町時代に輸入され、時に逸出し野生化したものがある
茎は直立し基部は赤味を帯び、頂部でのみ分枝する
葉は茎の基部では線形、上部では十字対生で、青緑色の披針形、長さ5~15cm、葉脈は緑がかった白色をしている

花は5~6月に咲く
葉状の苞の間から1本の雄しべからなる多数の雄花と、1本の雌しべからなる雌花の組み合わさった花序を段々につける
色は緑~黄緑色で花弁はない
果実は1.5cmほどの球形で、実の中に種子が3個入っている
種子ははじめ緑色で、熟すと茶色~灰色になる

実を絞って取った油は、刀剣を拭ったり 自鳴鍾(時計)に塗るとべたづかずに使えた
茎を切ると白い乳液が出るが、これをいぼとりや寄生性皮膚病に外用した
種子の皮をはぎ、圧搾して油分を除いたものを服用すると利尿 下剤に効く

ボタンクサギ

2021-07-04 | 樹木 草花


ボタンクサギの花が全開のものと、半数開いているものと、全部つぼみの花序が並んで付いていた
花全体がボタンのように見え、枝葉に臭気があるのでボタンクサギの名が付いた

クマツヅラ科の1m程の低木で、亜熱帯では常緑 暖帯では落葉する
中国南部原産で観賞用に栽培され暖地では野生化している

地下茎を伸ばして、やたら増えることもするので嫌がる向きもある
葉は対生で葉身は8~15cmの広卵形
花は7~8月、枝先に淡紅紫色の小さな花が半球状に集まって咲く
花序は10cm程もあり、香りは良い
果実は核果、中に種が1個入っている

若葉は山菜やお茶、薬用としてリュウマチ 高血圧 下痢のほか、強い殺菌作用があることから腫れ物や痔の治療にも利用された

アメリカノウゼンカズラ

2021-07-03 | 樹木 草花


近くの公園で咲いていた大ぶりの花
夏の花でベストテンに入る美しい花
ノウゼンは古名の「のせう」が変化して、ノウゼンになったという

ノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属の落葉ツル性木本
ノウゼンカズラ属は北アメリカのアメリカノウゼンカズラと中国原産のノウゼンカズラの2種ある
アメリカノウゼンカズラは北アメリカ原産で、付着根を出して塀や壁などを這いあがる

葉は対生し奇数羽状複葉、3~7対の小葉が付く
小葉は卵形で表面に光沢があり、先は尖り縁には粗い鋸歯がある

花は7~10月に咲く
短い集散花序を出し、固まって多数の花を付ける
花冠は黄橙~赤色で大きさ3cmほど長さ7cmのトランペット型、先は5裂する
萼は花と同色で、萼片は短い
果実は7~15cmの長楕円形垂れ下がった蒴果
11月頃に茶褐色に熟し、先端から裂けて大きな翼付きの種を出す

ユリズイセン

2021-07-02 | 樹木 草花


ひょっろと出た長い茎の先に綺麗な花をグルリと咲かせて目を引く
ユリズイセンが満開

ユリズイセン科の多年草
ブラジル北部原産で世界中で栽培され、野生化もしている 日本へは大正末期に渡来した

根は根塊を持ち、茎は多数出て分枝せず弱く直立して1m程になる
葉は緩く束生する 葉柄はねじれ捩じれて約3cm
稔性のシュートでは狭披針形~楕円状へら型、不稔のシュートでは幅が広くなり無毛、基部は楔型

花は5~7月に咲く
茎の先端部で花柄が分枝してその先に散形花序を付ける
花は約6cmで漏斗型、花被片は赤~ワイン色、紫褐色の斑点がある
花弁は萼と同長で幅が狭い 花柄は長さ2cmほど
雄しべと、3裂する花柱は花被片より短い
果実は蒴果 1cmほどの球形で、先端部には鈍く数個の刺のある尖りがある
中に種子が多数入っている