一般にオーディオ製品はメーカー既製品を購入し、グレードアップの為に上級機に買い替えて行くのが普通のやり方だと思う。私もサラリーマン時代はそうやって機器の買い替えにまい進して来ていた。有名な機器や名器を手に入れ所有欲を満足させていたが、音質も追い求めていたはずだったのに、音質アップの原因調査さえしないで雑誌の評論家の記事に大きな影響を受けて、根本的な「本質」を見過ごしして来た。
実際にオーディオ関連の仕事を始めて、今までサラリーマン時代に培った「問題解決」の手法を使って原因調査から始めると、今までの考え方はまったく的外れなやり方だったと痛感した。
音質を決めるのは一つではない。SPもアンプもCDPもケーブルも全てが効いて来る。その中で一番変化量が大きいのが「ケーブル」(配線)である。ケーブル次第でアンプやCDP・SPの性能さえ大きく変わってくる。音質の50%以上はケーブルで決まる。この事を5年ほど前に体験した。機器間のケーブルでさえ大きく変化するのだからSP内配線やアンプ内配線を交換したらどうなるのだろうと思い、試験的にやって見たらこれがものすごい変化量で、これで雑誌をまったく信用しなくなった。
所詮雑誌はオーディオであろうとカメラで有ろうと自動車・バイクもしかり、「売らんが為」のCMの一つで有ると思う様になった。雑誌の利点は最新機器の紹介がされている点でこれは大変有りがたい。
SPやアンプの内部配線を交換して、その機器やユニット・パーツの潜在性能を引き出して使う様になった。その結果、私にとって「宝物のアンプ」が出来て来ました。自分の思想で作り上げたアンプは愛着が有るものです。
1)EL34ppモノラルアンプ・・・最初のTrail仕様アンプで、タムラの超大型トランスとムラードの球の組み合わせ。モノラルアンプなので置き場所に困り現在眠っている。質感を気に入っている。
2)3B252Bアンプ・・・内部配線を銀線化している。このアンプの弦楽器の艶やかさは特筆できる。シングルアンプながらパワーも十分。
3)WE101Dppアンプ・・・上述1)、2)のアンプを眠らせている原因。このアンプを手に入れてから、他のアンプから出ないサウンドが手に入った。
こうやって手放したくないアンプが増えて眠っています。出来るだけ使おうと思ってはいますが、使うのがもったいなく思う様になってしまった。予備球も有りますので眠っているのがもったいない気もします。使えるように考えて行きたいと思います。