わらびは新鮮なものには産毛が沢山付いています。そういうものを選びましょう。また、茎が太く短い物、首がまだ上を向く前くらいの物が柔らかく美味しいです。
わらびはアクも強く鮮度も落ちやすいので、生のまま保存する事は考えないでください。なるべく早くアク抜きをして、水に浸したまま冷蔵庫に入れておきます。2~3日で使い切りましょう。
わらびには強い灰汁が含まれており、生で食べると中毒を起こしてしまうほどです。十分に灰汁を抜いてから調理するようにしましょう。灰汁抜きの方法はいくつかありますが、鍋に入れたわらびに、重層をふりかけ、そこに熱湯を回しかけて落としブタをして一晩置いておき、水洗いして使うのが簡単だと思います。
4~5月が旬。ユリ科ネギ属。山菜のひとつです。別名ヤマビル、アイヌネギ、エゾネギとも呼ばれる行者ニンニクは、本州中部(近畿北部)から北海道にかけて広く自生しています。若い茎葉と球根が食用にされます。その名の通り、山奥で修行に耐える修行者たちが強壮薬として食べたことから名付けられたと言い伝えられています。
生ではにんにく臭(アリシン)は強く、食べるとピリピリっと辛味が口の中に広がります。生ではちょっときついので、天ぷらや、さっとゆでておひたしや酢味噌和え、マヨネーズ和えに。鉄板焼きにして、おろし大根とポン酢でいただくと、食も進みます。生のままなら、軽く塩漬けにするのがオススメ。風味や味わいは、同じく今が旬の沖縄の島らっきょうに似ています。
栄養面では、葉の部分でカリウムやカロテン、ビタミンCなどが豊富。中でもカロテンは可食部100g中2,000μgと、抜群の含有量。カロテンには皮膚や粘膜の健康維持を助ける効能があります。旬の今、美容・健康維持のためにも是非一度は食してみたい山菜の一つです。
コシアブラはタラの芽やウドと同じウコギ科の木の芽の部分を山菜として食用に採った物です。成長した樹は15mから20m以上にもなり8月頃から9月にかけて黄緑色の小さな花を沢山付けます。名前の由来は、かつてこの木の樹脂(あぶら)を絞り、濾したものを漆(うるし)のように塗料として使われていたからだそうです。
北海道から九州まで沖縄を除く全国に自生して、比較的明るく開けた雑木林などで見られます。落葉樹で、秋には葉の色が黄色く染まり、それが白く変わってから晩秋に葉を全て落とし枝だけになり、春に一斉に枝の先から芽を吹き出してきます。その芽が食用となります。コシアブラの芽は「山菜の女王」とも呼ばれています。開いたばかりの若葉は美しい透き通るような黄緑色で、油を感じさせるような艶があります。
自生している地方や標高によっても時期はずれますが、四国や近畿、中部あたりの平地だと4月初旬頃には芽が出始めます。山を見て、様々な広葉樹の枝の先に小さな黄緑色の芽が出始めた頃合いを見計らいます。
セリはセリ科の多年草で、日本全国の山野に自生しています。古く奈良時代にはすでに食用とされていた記録が古事記、万葉集に残されています。水分の多い土壌を好み、沢や河川の水際などに繁殖しています。セリの名前の由来は、その生態から1箇所から競(せ)り合って生えている、ということから、セリと名がついたとされています。 セリは夏に花をつける植物で、春先に柔らかい芽をグングン伸ばします。セリが美味しいのは、その若く柔らかい茎葉の部分なので、旬の時期は2月から4月の春となります。
- 葉の緑色が濃く、シャキッとしているもの。
- 茎が太いものは堅いので、細いものがよい。
- 茎がまっすぐにのびていて、しおれていないもの。
- 香りが強いもの。
…を選びましょう。