夏はトマトのおいしい季節です。
この真っ赤な色は、リコピンというカロテノイド色素によるものです。リコピンは含まれる食材・量が共に少なく、トマトにだけ多く含まれています。このトマト特有の色素・リコピンは私達の体内でよく働き、たくさんの利益をもたらしてくれます。
第1に、強い抗酸化作用を持っているため、活性酸素を退治しがん予防・脳卒中予防・老化防止に役立ちます。
第2に、コラーゲンの合成を促し、皮膚や粘膜を丈夫にする働きがあります。
第3に、シミやソバカスのもとであるメラニンの合成を抑えるため、美白効果が期待されます。
トマトにはリコピン以外にも胃のむかつき解消、疲労回復効果のあるクエン酸や、旨味を出すグルタミン酸も多く含まれています。
古くよりヨーロッパでは「トマトのある家に胃腸病なし」・「トマトが赤くなると医者は青くなる」などと、トマトの効果は認められていました。そして、トマトソースやピューレなど、調味料のようにトマトを利用しています。家庭では旬の時期に収穫した栄養素の多いトマトを使い、一年分を作るため、調理によってさらにリコピンの凝縮されたものになっています。