徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

戦国を生きた女たち

2011-06-08 23:08:47 | テレビ
 今夜のNHK総合「歴史秘話ヒストリア」は「強く!激しく!美しく!~戦国を生きた女たち~」と題して、たくましく乱世を生きた戦国時代の女たちの生き様を取り上げていた。中でも今年の大河ドラマ「江」にも登場する細川ガラシャは、その象徴的な女性の一人だ。その悲劇的な最期のエピソードはあまりにも有名だが、他にも細川ガラシャにまつわるエピソードはいろいろ残されており、ウェブサイト「肥後細川藩拾遺」には次のようなエピソードが紹介されている。

 

 夫・細川忠興が文禄の役で朝鮮出征中のこと。太閤秀吉は出征した武将たちの奥方で美人という評判の夫人たちを内謁見と称してしきりに呼びつけた。これには随分といかがわしい風聞もあったという。そのうち細川夫人の順番となった。表向きには名誉なことなので辞退するわけにもゆかず、一計をめぐらした細川夫人は覚悟をきめ、何気ない様子で参殿した。やがて太閤秀吉の前へ出て、しとやかに両手をついて敬礼をした時、誤って転げ落ちたかのように、帯の間から懐剣を落した。あわてふためいたふりをして、それを拾い納めながら、粗忽な振る舞いをを詫びた。粗忽者を演じたのである。無事に謁見は済み、その様子を見ていた太閤秀吉は不気味に感じたのか、それ以後、細川夫人の謁見は無かったという。
※写真は泰勝寺跡(熊本市黒髪町)にある細川ガラシャ夫人廟