徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

派遣切りとアンケート調査

2008-12-31 10:50:49 | 時事
 毎年この時期になると、あるクライアントさんからアンケート集計と統計解析のご依頼をいただく。この作業をしながらいつも感じるのは、アンケートは質問の仕方によって結果はいくらでも変わるということだ。ある年、質問の趣旨は同じだが、選択肢の用語を変えたら、結果がビックリするくらい変わったこともある。また、アンケートには前提条件をハッキリさせておかないと信頼できない回答になってしまうことも経験した。
 今朝のテレビ朝日の特番で「派遣切り」の問題を討論していたが、今日の問題をひき起こした元凶は、2004年の労働者派遣法の改正だという話になった。当時、これを推進する立場にあった竹中平蔵氏がゲストで出ていて、改正の根拠の一つに、当時の若者の多くが多様な雇用形態を望んでいるというアンケート調査の話をしていた。この調査がどこのどんな調査だったのか見たこともないが、たしかに当時は従来の日本社会の終身雇用に対して、もっと多様で自由な雇用が望ましいというようなことがマスメディアでも言われていた記憶がある。しかし、多くの若者がそれを望んだとしたら、それには前提条件があったはずだ。それは「会社は移っても職は確保できる」ということだ。しかし、そんなことは現実にはごく限られた技術者などにしかありえない。そのアンケートに答えた若者も「ある日突然解雇されて路頭に迷うようなことがあってもいい」などと思った人など一人もいないだろう。つまり、「多様で自由な雇用というのはそういうリスクも負うんだよ」ということをアンケートを採る時に説明すれば結果は全然違ったのではないだろうか。竹中氏がいまだに金科玉条のようにあげるアンケート調査も、労働者派遣法改正の方向に持っていくために意図的に設計されたのではないかとさえ思えてきた。

子どもの躾(しつけ)

2008-12-30 15:23:42 | その他
 昨日、ツタヤでこんなことがあった。レンタルDVDが並んだ棚を眺めていると、5、6歳くらいの男の子と若いお母さんが連れ立ってやってきた。男の子はお目当てのDVDのところに早く行きたかったのか、僕と棚の間を駆け抜けようとした。棚が並んだ通路は狭いので、その男の子は咄嗟に僕と棚との間をスルーしようとしたのだろう。その瞬間、お母さんの声が飛んだ。「ダメ!うしろを通りなさい。」男の子はもう通り抜けたところだったが、立ち止まり、バツの悪そうな顔で母親の顔を見た。そこでお母さんは僕に「すみません」と謝った後、その子にもう一度、「見ている人がいたら必ずうしろを通りなさい」とゆっくりと言いきかせていた。しっかりと躾をするお母さんだなぁと感心した。最近、公共の場所で子どもたちにやらせ放題で何にも言わない親たちをよく見かけるが、中にはこんな親もいるんだなぁと、ちょっと安心した。「機会教育」という言葉があるが、子どもを教育する機会は日常生活の中にいくらでもあるものだ。

今年の映画ベスト1は!

2008-12-29 20:31:35 | 映画
 今年も劇場、DVD合わせて沢山の映画を見た。DVDだけでも100本は下らないから、おそらく全部で130~140本くらいは見ているだろう。もともと洋画育ちだが、近年は洋画にはほとんど興味が無くなった。従って見たのは9割がた邦画である。その中でベスト1は何だろうと考えてみた。これが断然!というのは思い浮かばないが、最近見た「ハッピーフライト」はよく出来ていたと思う。おそらくこの手の映画は日本映画が最も不得意な分野ではなかったろうか。60年代の良質なアメリカのコメディ映画を想起させた。特筆すべきは、事前の取材とシナリオ化に相当のエネルギーを要したであろうということだ。やはりそういう努力を惜しまなければいい作品ができるということだろう。でも、賞レースでは「おくりびと」なんかが選ばれるんだろうなぁ。実はまだ見ていないのだが、シナリオを読んだのでだいたいわかる。日本人に限らず、感動モノは賞に強いからなぁ。人の生死はそれだけで感動だからズルイよネ。(苦笑)。

すげ~深~い!

2008-12-28 17:01:27 | その他
 2、3日前、家の近くの町内掲示板の前を通りかかったら「どんどや」の開催を知らせるポスターが貼ってあった。「どんどや」とは毎年1月15日前後、いわゆる小正月の時期に、正月に飾ったしめ縄や門松などを焼いてひと区切りつけるという行事だ。何気なく日時を見て驚いた。「昭和21年」とあるのだ。しかも赤い傍線付きで。平成の御世になってもう20年、未だに間違える人がいるということに驚くとともに書いた人の年齢がしのばれた。一応言っておいたほうがいいかなと思って、事務局のある公民館に電話をかけた。「日にちが昭和21年になってますけど・・・」すると電話に出た年齢高めの女性が力強く「えゝ来年ですから!」「ですから昭和と・・・」「え゛~っ!」てなやりとりがあって、すぐに担当者に伝えておくとのことだった。しかし、このポスターは筆書きしたものをコピーして壺川小学校の校区内の掲示板に全部貼ったとするといったい何ヶ所訂正するんだろうなどと気になっていた。今日、市内中心部の本屋まで歩いて行ったので、ついでに掲示板をチェックしながら行った。するとたしかに壺川小学校のごく近所の数ヶ所の掲示板は「平成」と書いた紙を貼り付けて訂正してあった。しかし、それ以外のところは「昭和」のままだった。あまりの多さにあきらめたのかもしれない。歩きながら、ふとこんなことを考えた。昭和21年といえば戦争に負け、焦土と化した日本が再起へのスタートを切った年である。実は僕の生まれた年でもあるのだが。元号が変わった同じ21年、今、日本は大変な危機に直面している。これを書いた人が、今の状況を昭和21年になぞらえて、あえて「昭和21年」と書いたのだとしたら。これは実に深いな~。そんな気がした。

アシアナ航空 熊本~ソウル線の危機

2008-12-27 22:40:35 | 時事
 アシアナ航空熊本~ソウル線が今や風前の灯だという。世界的不況によって経営が悪化していることに加え、円高に伴い、主力の顧客だった韓国人観光客が激減したことなどが原因らしい。そう言えば、あれ程見かけていた熊本城への韓国人観光客の団体をあまり見かけなくなった。熊本県などに支援策を要請しているらしいが、県も財政難の折、援助は難しそうだ。そうなると来年1月末には運休するかもしれないという。せっかく熊本からソウルへの直行便が復活して5年もったのだから何とか継続できないものか。しかし、昨今の社会状況を考えると悲観的にならざるをえない。


星つむぎの歌

2008-12-27 00:06:49 | 音楽芸能
 来年2月16日の平原綾香 熊本公演のチケットを入手した。ライブを見に行くのは何十年ぶりだろう。若手のアーティストの中では最も好きだし、TVドラマ「風のガーデン」の主題歌「ノクターン/カンパニュラの恋」を始め、聴きたい曲は沢山あるが、中でも生で聴いてみたいのがこの「星つむぎの歌」だ。作詞が星つむぎの詩人たち・覚和歌子、作曲が財津和夫というこの歌は、宇宙飛行士・土井隆雄さんに贈られた応援歌だそうだ。ただ、この歌はどうも一部はオーディエンスにシング・アロングさせるのではないかと思われるので、それならそれでしっかり練習しておかなくっちゃ!


クリスマスあれこれ

2008-12-26 22:39:40 | その他
 クリスマスプレゼントとして孫のてっぺいに送ったジャングルジムは、ちょうど寒くなって外遊びもできないこともあって、重宝しているようだ。姉のみわとケンカしながら遊んでいるそうだ。ジャングルジムの上で得意げなてっぺいの写メが送ってきた。
 一方、ニュージーランドのクライストチャーチにいる姪のますみからは、おばあちゃん宛にクリスマスカードが届いた。あちらもクリスマスのイルミネーションだらけのようだが、季節が夏なので今いち気分が乗らないようだ。クリスマス風景も様々ですな。


正月近し・・・

2008-12-25 22:33:44 | その他
 今夜は恒例のファミリー忘年会。少し腹をすかしておこうと夕方散歩に出た。年末だからなのか、クリスマスだからなのか国道筋はいつもより車の数が多いようだ。しかし、散歩コースの熊本城内はさすがに人はまばらだ。二の丸公園でランニングする人の数も少ない。いつものコースの細川刑部邸の前を通りかかったら、もうすっかり正月の装いが整っていた。ますます押し詰まった感が出てきた。年末年始を無為に過ごさないよう少し計画でも立ててみるか。な~んて毎年おんなじことを考えているが、結局のんべんだらりと過ごしてしまうんだな~これが。


徳島弁のセリフ

2008-12-25 00:09:07 | ビジネス
 現在執筆中のシナリオ作成に当っては、舞台の一部が徳島県なので、現地へ行って地元の方の話も取材したし、また見ても回った。しかし、セリフを詰めていく段階になると方言の使い方がどうもわからない。ネット上にも徳島弁に関するサイトがいくつかあって、それを参考にセリフを作ってみるのだが、ホントにそんな言い回しをするのかどうか自信が持てない。と言うより、おそらく実際には違っているだろう。そこで、熊本に在住する徳島県出身の方をいろんなルートで捜したが、これがなかなか見つからない。さらにネットで徳島県人会というキーワードで検索をかけてみると、徳島県大阪事務所のサイト上で、熊本徳島県人会というのがあるらしいということがわかった。そこで徳島県大阪事務所にメールを送り、熊本徳島県人会の連絡先を教えてほしいとお願いした。それに対する返事が電話であり、幹部の方の連絡先を教えていただいた。さっそくその方に連絡をして27日のアポをとった。今、仮りに当てているセリフがどう変わるのか、結果が楽しみだ。

年賀状

2008-12-23 23:18:06 | その他
 今年も既に何通か、賀状欠礼のご通知をいただいている。一般的には賀状欠礼の通知をいただいた方には年賀状を出さないのが礼儀と言われている。しかし僕は今年もハガキを出すことにした。もちろん年賀状らしいおめでたい言葉は避けて。僕がこういうやり方にしたのはもうだいぶ前からだ。肉親を亡くして迎えたある正月、事前に知人友人には賀状欠礼通知を出していたものの、会社のある先輩からハガキが届いた。「喪中は知っているが春の便りとして出した」とあった。当然のことながら他には年賀状は届かず、寂しい正月だったのでそのハガキがとても嬉しかった。それ以来、僕は喪中の方には励ます意味であえてハガキを出すことにした。もちろんこれには異論もあろう。しかし、僕はあの一通のハガキの嬉しさを信じたい。

「山桜」 格調高い名作

2008-12-22 23:15:36 | 映画
 熊本ではいつの間にか公開が終っていた「山桜」。DVDのリリースを待ち望んでいたが、やっと今日からレンタルが開始されたのでさっそく借りてきた。藤沢周平ものなのでどうしてもおととい見たばかりのTVドラマ「花の誇り」と比べてしまう。映画とTVの作り方の違いはあるにせよ、どうしてこうも印象が違うのか…。藤沢周平の小説は簡潔な文章の行間を読者の感性で読ませるようなところがあるので、感じ方は個人差があるとは思うが、この「山桜」は藤沢周平の世界を見事に映像化していると思う。篠原哲雄監督の作品はこれまで「地下鉄(メトロ)に乗って」「天国の本屋~恋火」「深呼吸の必要」「はつ恋」「月とキャベツ」などを見ているが、この初めての時代劇は彼の代表作の一本になるだろう。もちろんそれは脚本の飯田健三郎、長谷川康夫両氏の力によるところも大きいだろう。またヒロインの田中麗奈が良い。最近、話題作に立て続けに出演しているが、まさに今が旬の時期かもしれない。藤沢周平ものというとどうしても山田洋次監督の一連の作品を思い出すが、あえて山田組の役者を使わなかったことも新鮮な印象を与えている。個人的には今年の日本映画のベストテンの中の一本に入れたい。


主題歌「栞」(一青窈)

企業とスポーツ

2008-12-21 17:53:13 | スポーツ一般
 先日の西武アイスホッケー廃部のショックがまだ醒めていないが、その他の企業にも傘下のスポーツチームを廃部する動きが出ているようだ。日本のスポーツとりわけアマチュアは歴史的に企業に支えられてきたので、企業の経営が厳しくなれば支援を打ち切られ、存続できなくなるのはやむをえない面もある。そんなことを考えていたら、今日、今年最後のブリヂストン社内報「Arrow」が送られてきた。その記事の中に、中国の天津ブリヂストンが支援している天津女子バレーボールチームのことが紹介されていた。このチームは中国でもトップレベルの女子バレーボールチームで、今年8月に行われた北京オリンピックで銅メダルを獲った中国代表にも3人(張娜、李娟、魏秋月)を送り出している。会社がこのチームを支援することによって中国社会および市民に親しみを持ってもらう効果があったという。しかし、現下の自動車産業を始めとする世界同時不況は天津ブリヂストンも無縁ではありえない。今後の支援活動がどうなるのかOBとしては気になるところだ。


「花の誇り」ちょっと残念!

2008-12-20 23:41:15 | テレビ
 今夜の時代劇スペシャル「花の誇り」は原作が、好きな藤沢周平モノなので期待していたが、結果は正直なところちょっと残念なドラマだった。人物設定がだいぶ変えられており、原作とはかなりイメージが異なるドラマになっていた。ちょっとメロドラマになり過ぎたかな。閑職の組頭の夫を出世させるために、妻が賄賂の金を工面する苦労や、煮え切らない婿養子(原作は婿養子ではないが)にかわって家名のためなら命もかける姿をもっとしっかりと描いてほしかった。あれはホントは原作のように、嫁だからこそ家のために命をかけると思うのだが・・・。人物設定が変わった分、話が散漫になったように思う。ラストの田鶴と三弥が嬉しそうに手をつないで歩くシーンは、三弥の夫が失脚し、ヘタすれば切腹ものというのに「そんなバカな・・・」とツッコミを入れたくなった。

西武アイスホッケーの廃部

2008-12-19 23:01:12 | スポーツ一般
 今日とても残念なニュースを聞いた。西武のアイスホッケーが今シーズン限りで廃部するというのだ。思えば僕が大学生だった1966年、サッカーに1年遅れて日本リーグがスタートした時から西武鉄道が参戦した。王子製紙、西武鉄道、古河電工、岩倉組、福徳相互銀行の5チームで始まった日本リーグは、西武がカナダから日系の若林兄弟を加入させ、70年頃に一つのピークを迎えた。リーグ戦の主会場ともなっていた品川プリンスホテル・アイスアリーナにはよく試合を見に行ったものだ。その後、西武は福徳相互銀行の廃部を受けて国土計画と分割したが、母体企業の事情でチームも紆余曲折があり、再び合併したりしたが、母体企業の不振はとうとうチームの廃部という結末を迎えてしまった。残念でならない。アイスホッケーの成功がなければ、おそらく西武ライオンズも誕生していなかっただろう。あの、若林兄弟対引木・黒川で盛り上がった西武・王子戦は今や遠い夢の中の話のようだ。

K-20 怪人二十面相・伝

2008-12-18 23:35:01 | 映画
 今夜はくまもとフィルムコミッション主催の映画「K-20 怪人二十面相・伝」の試写会に行った。先般、ボランティアスタッフとして協力した映画「BALLAD」と同じ、ロボット社制作の作品なので試写会が実現したらしい。2週間ほどご一緒した川村直記さんが、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズに続いて助監督を務めておられるのでなんとしても見なければと思っていた。題材そのものは正直、あまり好きなジャンルの作品ではないが、結構ワクワクした。特にパルクールやフリーランニングを上手く使ったスポーツ感覚とVFXがうまく組み合わされている。このアクションシーンを見るだけでも楽しめる。この類の日本の作品の中ではよく出来た作品だと思う。また、これも先般ロケに参加した「信さん」でも使われた荒尾の万田坑が重要なシーンで使われており、ちょっと嬉しかった。ネタバレは避けるが、この作品は、怪人二十面相誕生を描いたエピソードⅠということなのだろうか。