徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

熊本城鏑流馬

2024-11-30 20:10:09 | イベント
 今日は「秋のくまもとお城まつり」恒例の「武田流騎射流鏑馬」が熊本城二の丸広場で行われた。当初は11月2日の予定が悪天候で、今日に延期されていたもの。そんな影響もあってか例年よりも観衆は少なかった。古武道である騎射流鏑馬は約1100年の歴史を有し、「武田流騎射流鏑馬」は熊本県重要無形文化財でもある。徐々に女性入門者が増えてきたと見え、射手や諸役にも女性を見ることが多くなった。次代へ歴史をつなぐ役割を女性たちが担っていくのかもしれない。

  小春日を 切り裂く鏑 矢ばせ馬


射手のほか奉行や諸役など全員が揃って神事に向かう


天長地久式


射手は馬場元から馬を馳せ1番・2番・3番の的を射て行く。


正式な装束の射手


1回目の騎射を終え馬場元へ戻る射手たち

熊本城下町・菓子祭り

2024-11-17 19:25:25 | イベント
 今日は熊本県護国神社の「熊本城下町・菓子祭り」の日。かつて菓子職人の町として栄えた中職人町(現新町4丁目)にあった菓子の神様を祀る祠を、平成27年に護国神社境内に遷座。以来、毎年11月中旬に「菓子祭り」が開かれてきた。コロナで中止された年もあったが今年で7回目。境内には菓子を始めいろんな出店が立ち並び、詰めかけた多くの人々が食べながらイベントを楽しんでいた。


菓祖新宮神社。お菓子の神様「田道間守(たじまもり)」を祀る。


慶誠高校吹奏楽部(本殿前石舞台)


けんぶん少年少女合唱団(特設ステージ)


二の丸広場も秋色が濃くなってきた。

   「上中下の職人町は九州一の菓子の町」と唄う「肥後の通り名」

いまに生きるハーン

2024-11-16 21:07:24 | イベント
 今日は「小泉八雲没後120年記念事業」としてホテル熊本テルサで行われた小泉凡さん(八雲の曽孫)の講演を聴きに行った。凡さんは島根県立大学などで教鞭をとっておられるのでどんな講話になるのか楽しみだった。すると汎さんはパワーポイントを使ったビジネス・プレゼンテーションのようなスタイルで進行された。お話を聴きながら曽祖父・ハーン先生の五高時代の授業の話を思い出した。五高の教え子である村川堅固氏は五高の「 龍南会雑誌第二百号)の中で「母校に於ける小泉八雲先生」と題してハーン先生の教授法を次のように語っておられる。

――先生の教授法は一種独特のものであった。例えば文法を教えらるるにも教科書を用いらるるでなし、また口授筆記をさるるでなし、教場に入られて、出訣(欠)をつけらるる。それからクルリと振り返って、黒板に向い、チョークを取って、左の上の隅から文法を書き始められる。生徒は黙々としてそれを写す。その書かるるのはいささかの渋滞なく、時間の終わりの鐘のなるまで続く。鐘が鳴ると一礼して退出さるる。かくして写しきった筆記帳を放課後読んでみると、秩序整然、しかも日本学生にとって最も適切な文法上の注意が与えられている。先生は一片の原稿もなく、全時間いささかの淀みなく書き続けられ、しかもそれが極めて整ったものであったのは驚くべき技倆と思う。これは先生の天稟の文才もあったろうが、教場に出らるるまでには、頭の中で十分練って来られたことと思う。――

 時代背景が異なるので一概にどうとは言えないが、もしハーンの時代に、パソコンやパワーポイントやプロジェクターがあったなら、同じような使い方をされたかもしれない。
 講話の内容は現代社会と呼応する新しいハーンの世界が見直されているという話が中心だったが、それについては別の機会に取り上げたい。
 ハーンが10年間を過ごしたニューオーリンズでは、毎年2月に行われるマルディグラ・カーニバル(謝肉祭)において、ハーンにちなんだ山車がつくられ、100万人の観客の前を練り歩いたという話があったので「マルディグラ・イン・ニューオーリンズ」を聴いてみた。


くまもと花博2024

2024-10-18 20:38:13 | イベント
 明日19日から「くまもと花博2024」が始まります。
 これは2022年3月〜5月に熊本市で開催された「第38回全国都市緑化くまもとフェア」(くまもと花博)のレガシーを引き継ぐことを目的としたもので
「自然環境と経済活動の調和」
をテーマに、みどりや水、歴史・文化を象徴する市内3つのメイン会場(街なかエリア、水辺エリア、まち山エリア)で、花やみどりをはじめとした展示や体験イベントが開催されます。
※全国都市緑化フェアは国土交通省の提唱事業で、1983年(昭和58年)から、毎年全国各地で開催されている日本最大級の花とみどりの祭典です。
<メイン会場>
 街なかエリア・・・花畑広場及び中心市街地一帯
 水辺エリア・・・・水前寺江津湖公園一帯(動植物園含む)
 まち山エリア・・・雁回山一帯(雁回公園含む)
<開催期間>10月19日(土)~11月17日(日)


 2022年の「くまもと花博」にちなみ制作された舞踊団花童の創作舞踊「花七変化 肥後六花」。
「くまもと花博」歓迎アトラクションとして公式記録に記載されています。

くまもと花魁道中2024

2024-10-12 19:05:58 | イベント
 今日から「第20回熊本城坪井川園遊会~秋の宴~」が城彩苑で始まった。
 今日のプログラムは「くまもと花魁道中」の1日目。連休初日で好天にも恵まれ、城彩苑に入りきれないほどの入場者で賑わった。
 「花魁道中」といっても往昔をしのぶ模擬の趣向ではあるのだが、最近は祭りなどを盛り上げるツールとして各地で行われているようだ。熊本の場合は2011年の九州新幹線開業に合わせ、かつて城下町の経済を支えた坪井川舟運の復活とその流域文化の伝承を願って「花魁道中」が始められたと聞く。
 その年から遡ること76年、昭和10年に開かれた「新興熊本大博覧会」の際、二本木遊郭で行われた「花魁道中」が熊本最後のホンモノの「花魁道中」だったようだ。
 この「新興熊本大博覧会」の公式ガイドブックには県内外の多くの企業や団体が広告を出しているが、二本木遊郭も広告を出していて、68の店(妓楼など)が名を連ねている。この最後の「花魁道中」はさぞや盛大で華やかだったのではないかと思われる。


お練りの前の記念撮影


花魁は外八文字を繰り返しながら城彩苑内を練り歩く。


熊本城坪井川園遊会は今年で20回目

2024-10-06 17:29:40 | イベント
 2005年に熊本の伝統文化と坪井川舟運の復活を目的として始まった「熊本城坪井川園遊会」は今年で20回目を迎えるという。
 かつて坪井川の舟運は城下町物流の大動脈だった。下流の高橋港には島原、筑後、柳川、天草、八代、芦北などや大坂、鹿児島、長崎からも荷船が入った。これらの貨物は、高橋平田船で坪井川を上り下りしたが、明治以降、鉄道の開通で舟運の時代が終わった。
 このイベントを始めた当初試行された坪井川での遊船の運行も、本格的にやるためには川の浚渫に多額の費用がかかることがわかり、現時点ではペンディングとなっているようだ。
 また、坪井川は流域の二本木町、古町、新町などの花街が栄えた。それは維新後、熊本は鎮台が置かれた軍都であり、五高に代表される九州の学都でもあり、かつまた国の機関が集中していたからであり、「唄に踊りの芸どころ」とも謳われたお座敷文化が盛んな地だった。この熊本特有の伝統文化を守り次代へ伝承していくことはとても重要なことだと思う。

 ▼第20回熊本城坪井川園遊会「秋の宴」 
  10月12日(土)~14日(月・祝)
  城彩苑および城下一帯



2011年から始まった「くまもと花魁道中」(城彩苑)


城彩苑の親水空間ステージでは郷土芸能や花魁道中の地方演奏が行われる。

熊本地震前には熊本城長塀前に特設ステージが設けられることもあった。

とにかく暑かった随兵でした。

2024-09-16 18:04:13 | イベント
 今日は朝から、藤崎八旛宮例大祭の朝随兵を段山の御旅所近くで見物。とにかく暑い。コンクリートの路面に立ったままでいると体感温度は40℃に近いと思われる。ひょっとしたら、この祭史上最も暑い日なのかもしれない。「随兵寒合(ずいびょうがんや)」などという言葉も死語になりそうだ。
 一番大変なのは祭の参加者の皆さん。藤崎宮を出発して段山御旅所まで約5㌔の道中でヘトヘトの様子。これから各団体それぞれが確保した休憩場所で昼食と休憩をとった後、夕随兵の準備になるわけだが、大丈夫かなと心配になる。来年以降もこの気候が続くようならば、いずれ祭の開催日も問題になるかもしれない。
 御旅所の能舞台では能奉納が行われ、半能が四番のほか素謡と狂言が奉納された。


御旅所での能奉納。喜多流 半能「敦盛」


飾馬も勢子の皆さんも足取り重く、お疲れの様子。


休憩所となった熊本城三の丸の漆畑では馬が水浴び。

八幡さんの大まつり

2024-09-15 20:47:33 | イベント
 明治16年生まれの祖母が生前、「八幡さんの大まつり」と呼んでいた藤崎八旛宮例大祭のクライマックス「随兵(ずいびょう)」はいよいよ明日。

 ラフカディオ・ハーンが
 「それは気違いじみた大祭で、おかしな飾りをつけた馬をひきまわし、ボシタリ!ボシタリ!と
  叫ぶ。これは朝鮮出兵前に加藤清正が八旛様に唱えて以来の記念すべき掛け声・・・」と言い、
 種田山頭火は
 「熊本は今日が藤崎宮の御神幸、飾馬のボシタイ/\の声が聞えるやうな気がする、熊本は第二
  の故郷、なつかしい・・・」と言った。

 今年は飾馬60頭が町へ繰り出し、約1万2千人の勢子が藤崎宮から段山の御旅所間を往復し街中を練り歩く。飾馬の先頭は藤崎宮の鳥居基で二番目は水道町が恒例となっている。
 祖母の生家は一番被分町(現在の水道町)で、産土神として藤崎宮を篤く崇敬してきた祖母にとって例大祭は特別な大まつりだったのである。
 

水道町の飾馬

藤崎八旛宮例大祭を唄った「まつり囃子」

千人灯籠おどり ~山鹿灯籠まつり~

2024-08-16 19:28:06 | イベント
 今夜は「山鹿灯籠まつり」のクライマックス「千人灯籠おどり」が行われる。見に行きたかったのだが、白内障術後の経過観察期間ということで断念した。幸い「ライブ配信」が行われるのでそれでガマンすることにしよう。
 ところで「山鹿灯籠まつり」と聞くと、今日では頭上に金灯籠を戴く女性たちが踊る「山鹿灯籠踊り」をイメージする方が多いと思うが、実はそうなったのは昭和29年に「山鹿灯籠踊り」が生まれて以降のこと。それまでは、山鹿の町の衆が作った「寺社仏閣」「城郭」「屋敷」その他さまざまな物を模した紙細工の灯籠を「ハーイ、トウロウ」の掛け声とともに運び、大宮神社に奉納する「上がり灯籠」が目玉の行事だった。現在はすべて灯籠師と呼ばれる職人たちによって作られているが、昔は奉納する町の衆自らの手で作っていたという。灯籠を奉納する「山鹿灯籠まつり」とは別に、お盆には「盆踊り」も行われていたが、「山鹿灯籠踊り」として再構成され、当初は「山鹿盆踊り」という名称で行われていたという。


奉納される灯籠

▼「山鹿灯籠踊り」では次の三曲が踊られる。



熊本市の姉妹都市~福井市~

2024-08-10 19:26:36 | イベント
 先日、熊本市役所の前を車で通りかかったら、庁舎に「福井市・熊本市 姉妹都市提携30周年」の横断幕が掲げられていた。そうか、もうあれから10年経つのかと思った。あれからというのは、2014年10月に熊本城二の丸広場で開催された「熊本市・福井市姉妹都市締結20周年記念イベント」のことである。
 福井市は熊本市の国内唯一の姉妹都市である。姉妹都市となったのは、経済や産業面での共通点もさることながら、1840年に肥後熊本藩10代藩主・細川斉護公の三女である勇(いさ)姫が、越前福井藩主・松平春嶽公へ輿入れし、姻戚関係になったことや、熊本藩士で儒学者の横井小楠が福井藩に招聘されて藩政改革にあたるなど深い歴史的関係があったことが大きな要因となっている。
 1994年に熊本市・福井市両市の間で姉妹都市が締結され、2014年10月には熊本城二の丸広場の「秋のくまもとお城まつり」の一環として「熊本市・福井市姉妹都市締結20周年記念イベント」が行われた。


熊本藩10代藩主・細川斉護公の三女勇姫と奥女中たち


高橋公園(熊本市千葉城町)の維新群像。左から坂本龍馬、勝海舟、横井小楠、松平春嶽、細川護久


2014年10月10日 熊本市・福井市姉妹都市締結20周年記念イベント 熊本城二の丸広場


熊本市・福井市姉妹都市締結20周年記念イベント 福島竹峰社中による伝統芸能の披露


 個人的には、彦根在勤時に福井県内各地を旅した楽しい思い出もあり、そして何よりも好印象となっているのが、わが母校済々黌水球部がこれまで二度、福井市の大会で全国制覇をしたことである。


昭和43年(1968)福井国体水球 済々黌(熊本)vs 茨木高(大阪)の一戦

今年の頓写会

2024-07-24 20:47:55 | イベント
 昨夜は加藤清正公の菩提を弔う本妙寺頓写会(とんしゃえ)。日中のあまりの暑さに行くか行くまいかだいぶためらったのだが、日没後に出かければなんとか・・・と思って出かけた。これが甘かった。日中の熱気が冷めやらぬ参道と、出店が立て込んだ桜馬場の混雑の人熱れで息苦しいほど。出かけるのが遅かったので既に大本堂から写経を浄池廟に納める行列は出発した後。これは熱中症で倒れでもしたら大変だなと思い、大本堂前と胸突雁木の下で遥拝して失礼した。


仁王門下


大本堂


胸突雁木

熊本城坪井川園遊会 ~花魁三分二朱~

2024-05-03 21:31:21 | イベント
 現在、熊本城の観光施設「城彩苑」では「春の熊本城坪井川園遊会」が連日開かれており、今日は「舞踊団花童&はつ喜」6名の出演。「元禄花見踊」など4曲を披露したが、花魁、振袖新造、禿の衣装で踊り、雰囲気を盛り上げた。
 公演が終わった後、舞踊団主宰の中村花誠先生にご挨拶したが、「今日は春の園遊会なので花魁づくしでやりました」とおっしゃっていた。以前は春の園遊会でも花魁道中が行われていたが、近年は秋の園遊会だけになった。
 今日の演目の中から「花魁三分二朱(おいらんさんぶにしゅ)」をアップしてみた。
 この曲はお馴染みの江戸端唄「奴さん」である。端唄「奴さん」には多くの替え歌があり、この「花魁三分二朱」はいわば「奴さん」の花魁バージョンといったところ。「花魁三分二朱」とは花魁の揚げ代が三分二朱かかるという意味だが、今日の金額に換算するといったいいくらになるのだろう。1両は4分、1分は4朱だから、江戸時代初期のように1両が今日の10万円くらいの価値があるとすれば、三分二朱は約87,500円になるが、江戸後期には半分くらいの価値に下がったというから4~5万円というところだろう。


清正公まつり

2024-04-28 19:59:22 | イベント
 今日は加藤神社の「清正公まつり」が行われたので、参拝後、御神幸の宮出しを見てきた。長く途絶えていたこの祭を昭和50年(1975)に復活させ、今年が50回目だという。1975年と言えば、仕事が最も忙しかった頃で、翌年には転勤で熊本を離れたので、実はこの祭のことは知らなかった。それから約20年後熊本に帰ってからこの祭を知った。子供の頃、加藤神社は京町台の新堀にあり、境内は遊び場の一つでもあったが、戦後30年経ってから復活したこの祭には縁がなかったのである。
 今日は気温が27℃まで上がり、御神幸の参加者、特に子供たちは厳しい道行となっただろう。一昨年まで7月下旬に行われていたこの祭を暑さ対策もあって4月開催に変更した効果もあまり感じられないほどだった。


木遣唄と梯子乗り


巫女たちも御神幸へ


神輿の宮出し(一の宮)


神輿の宮出し(二の宮)

桜灯籠2024

2024-03-31 12:24:21 | イベント
 本妙寺春の名物行事「桜灯籠(はなとうろう)」も今年で20回を数えた。3日前に来た時、はたして当日満開になるだろうかと心配したソメイヨシノもまるでタイミングを見計らったかのように見事に咲いた。
 熊本地震や新型コロナ感染拡大などで中止や縮小開催などが続いたが、やっと通常開催に戻ったようだ。出店も立ち並び、夕方6時のまつり開始の頃には仁王門から胸突雁木への桜馬場は絶え間なく人波が続いた。
 大本堂前や各塔頭では様々なイベントが行われ、コロナ前の風景が戻った。


賑わう桜馬場


日が暮れると桜と灯籠が幻想的な雰囲気を醸す


大本堂前も竹灯籠とライティングで幻想的な雰囲気


子どもたちも楽しい一夜となったようだ

法皇閣前でライブを行うゴスペルチーム 熊本 cool choir(クマモトクールクワイヤー)

九州がっ祭2024

2024-03-24 20:22:34 | イベント
 昨夜は3月とは思えない大雨と強烈な雷鳴で何度も目が覚めた。明け方には小降りとなったので午前中に熊本県知事選挙の投票に京陵中学校へ出かけた。漱石記念緑道の早咲きの桜も雨に打たれてうなだれていた。
 午後はいったん雨が止んだので、今日が最終日となった「春のくまもとお城まつり」を見に行った。最終日のプログラムは「九州がっ祭2024」。九州を中心とした各地のYOSAKOIまつりなどが集合したイベントである。YOSAKOI系のまつりは正直あまり興味はなかったのだが、少女たちによる「美勝女隊」(福岡)などはエンタテイメントとして完成度の高いパフォーマンスを見せていた。


雨のしずくを湛えた早咲きの桜


美勝女隊(福岡)


YOSAFUL連合(山口・宇部)