徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

「白い馬の季節」 ~現代版“スーホの白い馬”~

2009-03-31 23:03:46 | 映画
 だいぶ前から噂では聞いていた中国映画「白い馬の季節」をやっと見ることができた。噂に違わぬ素晴らしい映画だ。干ばつによる沙漠化と近代化の波に押し流されていく内モンゴル自治区の蒙古族遊牧民一家の悲哀を、一頭の白い老馬の運命をモチーフに描いている。ニン・ツァイという人が監督・脚本・主演を務めているが、才能の非凡さを感じる。特に、一家が都会に移り住むことになり、野に放たれた老馬が、沙漠の中の舗装道路をとぼとぼとさまよい歩くラストシーンは秀逸だ。考えてみたら、外国の映画でこんな「腑に落ちる」映画を見たのは久しぶりのような気がする。今週末にはまた岡林立哉さんの馬頭琴&ホーミーライブを聴きに行く予定なのでちょうどタイミングもよかった。




NHK連続テレビ小説

2009-03-30 16:39:08 | テレビ
 今日からNHKの朝の連続テレビ小説(通称連ドラ)が、「だんだん」から「つばさ」に代わった。毎日必ず見ているわけではないが、朝の支度や朝食の時にまるでBGMのように眺めていることが多い。だから、春と秋の切り替え時期になると、連ドラを見ることによって、季節が変わったことを確認しているような気がする。この連ドラのお初はNHKの「バス通り裏」だそうである。昭和33年4月の放送開始というから、僕が中学校に入った年だ。もっとも夕方の放送だったので、毎日必ず見ていた。5年間も続いたので、主題歌など今でもそらで歌える。放送が始まった頃は熊本にはまだテレビ局がNHKしかない時代だったし、皇太子のご成婚で一気にテレビが家庭に普及した時期だから、その視聴率たるやさぞ凄かったろう。もちろんその頃は視聴率の調査などなかった時代だが、おそらく80%を超えていたのではないか。昭和58年の「おしん」の平均視聴率が52%だったそうだが、それをはるかに超えていたのは間違いない。最近は高くても20%にはなかなか届かない状況が続いているようだ。それでもNHKの連ドラに出演すると全国区のスターになるので、今でも若手俳優の登竜門になっているようだ。さて、今回の多部未華子ちゃんだが、映画の「ルート225」や「夜のピクニック」などで見た時からその個性的な雰囲気に注目していたが、また一つアップグレードするのかな。


バス通り裏

ユア・スクリーン・ミュージック 40年の歴史閉じる!

2009-03-28 14:40:50 | 音楽芸能
 FM福岡で毎週土曜日11:00から放送していた「ユア・スクリーン・ミュージック」が今日の放送で40年の歴史を閉じた。ほかに用事がない限り必ず聞くようになったのは、ここ12~3年ほどだが、わが青春時代の想い出の映画音楽を聴ける唯一の番組だっただけに、その終了が惜しまれてならない。MCの宇野由紀子さんの優しい語り口も魅力だった。いつもこの番組で懐かしい映画音楽に再会すると暖かい気持になったものだ。永い間ありがとう!そしてご苦労様!
 この番組でも何度もオンエアされたが、僕の好きな映画音楽ベスト20を選んでみた。(順不同)
※写真は「刑事」のピエトロ・ジェルミとクラウディア・カルディナーレ
ジャイアンツ ひまわり 禁じられた遊び 昼下りの情事
第三の男 サウンド・オブ・ミュージック 南太平洋 旅情
大いなる西部 風と共に去りぬ 避暑地の出来事 シェーン
グレン・ミラー物語 戦場にかける橋 誇り高き男 駅馬車
ロシアより愛をこめて 日曜はダメよ 刑事 ティファニーで朝食を

東京マラソンの松村邦洋さんの事故

2009-03-27 22:11:39 | スポーツ一般
 先日の東京マラソンに出場した、タレントの松村邦洋さんが心筋梗塞で倒れ、一時心肺停止となった事故はセンセーショナルなニュースになった。彼は僕の好きなタレントなので、命に別状がなくホッとした。倒れた人がたまたま有名なタレントだったから大きなニュースにもなったが、考えてみれば35,000人もの人が過酷なレースに出たわりには、命に関わるような事故がたった1件というのは、確率的に見てもある意味驚きだ。まぁ皆さん、それなりにトレーニングを積んで準備してきたのだろうが、トレーニングを積んだからと言って事故が起こらないとは限らない。25年前になるが、“ジョギングの神様”と呼ばれていたアメリカのジム・フィックスが、ジョギング中に心筋梗塞で倒れ、亡くなったのは有名な話だ。松村さんの肥満体が事故の原因という人もいるが、必ずしもそれが今回の原因だったかどうかはわからない。ジム・フィックスのようにスリムな体型の人だって倒れる時は倒れる。僕も現役の水球選手だった若い頃、練習中に時々不整脈になって動けなくなる癖みたいなものがあった。要は、スポーツはいつでもそんなリスクを伴うということだ。だから、スポーツをやる以上は、それは覚悟しておかねばならないと思う。

映画「BALLAD 名もなき恋のうた」の公開日

2009-03-26 21:39:10 | 映画
 昨年10月、熊本ロケのボランティア・スタッフとして、2週間ほどお手伝いした映画「BALLAD 名もなき恋のうた」の公式サイトが立ち上がり、公開日が9月5日になることが判明した。このロケ期間中はずっと事務所に張り付いて、エキストラに参加することはかなわなかったが、映画製作の裏側がよくわかった。それだけにどんな作品に仕上がっているのか実に興味深い。9月5日の公開が待ち遠しい。

原案:映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』
   (原作:臼井儀人/監督・脚本:原恵一)
監督・脚本・VFX : 山崎貴
キャスト : 草剛、新垣結衣、夏川結衣、筒井道隆、武井証、吹越満、斉藤由貴(特別出演)、吉武怜朗、香川京子、中村敦夫、大沢たかお
音楽 : 佐藤直紀
公式サイト : http://www.ballad-movie.jp/






ダンススポーツの天才兄妹!~久保田弓椰・蘭羅~

2009-03-25 21:56:45 | スポーツ一般
 所さんの「笑ってコラえて!」という番組で、ずっと気になっていた兄妹、久保田弓椰(ゆみや)クンと蘭羅(らら)ちゃんを久しぶりに見た。社交ダンスの天才少年少女ペアとして紹介されたのは、二人がまだ、小さな小学生の頃だったが、大人顔負けのスキルは、いったい将来どんなダンサーになるんだろうかと期待したものだ。あれから7、8年経ち、なんと昨年はダンススポーツの日本チャンピオンになったそうだ。今、二人は17歳と16歳の高校生、あくまでもスポーツとしてのダンスを追究し、アジア大会やいずれ競技種目になるだろうといわれているオリンピックを目指したいと言う。ヒップホップ全盛の今日、正統派ダンスの伝統を支える二人に心から声援を送りたい。

久保田兄妹のダンスシーン

桜見物とWBC

2009-03-24 17:39:33 | その他
 今日は絶好の天気にも恵まれたので、家内と母、それに姉夫婦も誘って菊池方面へ桜見物に出かけた。ちょうどWBCの決勝戦をやっている時間だったので、家内の携帯でその戦況もチェックしながら行った。昨日の開花情報では、菊池公園は五分咲きとの話だったが、七分から八分咲きという感じだった。今日の温かさに開花が早まったのだろう。菊池公園の風景はいつ見ても、黒澤明の「夢」の1シーンにでも出てきそうな幻想的な雰囲気がある。また、菊池神社参道は、桜をくぐって神社へ登るように設計した先人たちの粋を感じる。帰る途中、桜並木が有名な合志の九州沖縄農業研究センター(旧農業試験場)を通って帰った。もう満開で、花吹雪が美しかった。帰りの車の中で、WBCの日本の勝利を知る。桜の花と日本の勝利、何だか象徴的だ。


菊池公園


菊池神社参道


九州沖縄農業研究センター(合志市)

「歌スタ!!」&ケリー・クラークソン

2009-03-23 11:05:14 | 音楽芸能
 日テレ系で放送している新人歌手オーディション番組「歌スタ!!」が人気がある。これまでも若年層を対象としたオーディション番組はいろいろあったが、昨年末の紅白歌合戦に出場を果たした木山裕策に代表されるように、年齢的に歌手になる夢をあきらめかけている人にとって、ラストチャンスの場が与えられるという意味は大きいようだ。
 僕が最近ハマっているアメリカの女性歌手ケリー・クラークソンもまた、オーディション番組の出身だ。歌唱力は素晴らしいものがあるが、どこか素人っぽさが残っているところがいい。最近のヒット曲「My Life Would Suck Without You」などはユーロビート調でどこか懐かしい。途中から10年ほど前にヒットしたララ・ファビアンの「I Will Love Again」に聞こえるのは僕のソラミミだろうか。

ケリー・クラークソン
 My Life Would Suck Without You
ララ・ファビアン
 I Will Love Again

日本画展と花見の賑わい

2009-03-21 17:27:19 | その他
 今日は熊本城内の熊本県立美術館本館で行われている「熊本県日本画協会展」を見に行った。今回の展覧会にも長男の嫁のお母さんが出展しているので何としても見ておきたかった。展示会場には200点を超える作品が展示されていて、どれも力作ぞろい。一つ一つ見入っていると時間はいくらあっても足りないくらいだった。
 熊本城内の桜は、まだ三分咲きと言ったところだが、天候にも恵まれて大勢の花見客が二の丸公園にシートを広げて花見を楽しんでいた。


「霧立つ朝」(長男の嫁のお母さんの作品)


海達公子まつり

2009-03-20 14:38:54 | その他
 「評伝 海達公子」の著者である規工川先生からお誘いがあったので、今日から荒尾のメディア交流館で開かれる「第4回海達公子まつり」へご一緒させてもらった。あらかじめ公募された詩、絵画、書などの表彰や、児童文学研究家の鳥越信さんの講演が行なわれた。鳥越さんは現在、大阪国際児童文学館の存続問題で橋下大阪府知事とのバトルの真っ最中という今話題の人でもあるが、歴史的な文芸誌「赤い鳥」の再評価という面から、当時の多くの投稿少年少女たちの掘り起こしはとても意義のあることだと話された。また、展示室には、今日も保存されている海達公子の詩や書、絵画などが展示され、大正末期から昭和初期にかけての彼女の暮らしぶりが偲ばれた。

 

 



農地の荒廃

2009-03-18 20:19:34 | その他
 熊本県がまとめた実態調査によれば、熊本県内の耕作放棄地の4割が農地への復元が困難だそうだ。県は「荒廃化が予想以上」というが、いったいどんな予想をしていたのだろうか。こうなるであろうことは多くの人たちが懸念していた。もとはといえば国の農政の無策が事態をここまで悪化させたものだが、県が「これ以上の悪化に歯止めをかけたい」といっても加速度的に増加する耕作放棄を食い止める手立てはあるんだろうか。われわれが子どもの頃、春になればつくしを採ったり、小川でフナやどじょうを捕まえた、あの美しい田園風景はもう一生見られないのだろうか。
※写真は映画「米」(1957)の一場面

熊本も開花宣言

2009-03-16 16:59:56 | 時事
 わが家の近くにある熊本地方気象台の、“そめいよしの”の標本木が花を開き始め、開花宣言が行なわれたのでさっそく行って写真を撮ってきた。当初の予想よりは1日遅れたが、平年より8日早く、昨年より6日早いそうだ。開花といっても、大きな標本木のどこに咲いているのか、目を凝らして探さなければ見つからないくらい花びらは数少ない。どこに咲いているか教えていただいた職員の方の話によれば、今日はマスコミの取材を始め、千客万来だったそうだ。いつ通ってもひっそりと静まり返っている気象台も、開花宣言の日は一年中で一番華やぐ日なのかも知れない。




春の水

2009-03-15 17:42:30 | その他

 この句は、夏目漱石が水前寺成趣園の池を見て、阿蘇の伏流水が、こんこんと湧き出ているさまを詠んだものだ。熊本を「森の都」と呼んだ明治の文豪は、熊本の豊かな自然がお気に入りだったようで、とりわけ、こんこんと、とめどなく湧き出る清水には感銘を受けたようだ。熊本市は水道水がすべて地下水でまかなわれるという全国でも珍しい都市。しかし、近年、湧水量が段々減ってきていると聞く。この天の恵みを枯渇させることなく子々孫々まで残していくのはわれわれに課された使命だろう。

ブルートレインへのノスタルジー

2009-03-14 22:15:00 | 時事
 今日、特急「はやぶさ」東京発の最終列車が熊本駅に到着し、九州からブルートレインが姿を消した。最後の姿を見に行きたかったが、かなりの人出が予想されていたのであきらめた。ブルートレインを最も利用したのはやはり学生時代、もう40年以上も前のことだ。熊本-東京間をいったい何回乗ったことだろう。なかでも一番利用したのが特急「みずほ」だった。当時、親父の野球仲間に「みずほ」の車掌を務めていた方が何人かおられて随分お世話になった。年末に熊本へ帰る時などはギリギリまでバイトをしてたりして切符が取れないものだから、こっそり乗せてもらったことも何度かある。(もう時効かな?・・・)ベッドに横たわりながら聞くあの車輪の音、車窓を通り過ぎる夜景、そして独特のにおい、今でもハッキリと想い出す。懐かしい青春の1ページだ。

「青春の門」と「信さん」

2009-03-13 15:54:13 | 映画
 昨年10月に万田坑跡で行われたロケにエキストラで参加した映画「信さん」が間もなく完成するらしい。公開は秋だそうだが今から待ち遠しい。ところで、この辻内智貴原作の「信さん」という話、どうしてもあの五木寛之の不朽の名作「青春の門」を思い出してしまう。どちらも炭鉱町が舞台である点や主人公の母への想いがテーマとなっている点。ただし、「青春の門」の方は育ての母であり、「信さん」の方は親友の母である。しかも主人公の名前が「信介」と「信一」と似ているし、今回、「信さん」でタイトルロールに抜擢された石田卓也は2005年にTBSで制作された「青春の門-筑豊篇-」の伊吹信介役でデビューを果たしている。もっとも原作者の辻内智貴は飯塚出身だし、平山秀幸監督も北九州出身だから、最初っから「青春の門」を意識しておられたことは間違いないだろう。「青春の門」は週刊現代に連載されていた頃、毎週楽しみに読んでいた。さらに風間完の挿絵が大好きでそれを見るのも大きな楽しみだったことを思い出す。


TV版「青春の門-筑豊篇-」の鈴木京香と石田卓也


絵 風間完