徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

熊本復興ねぶたの台上げ

2018-08-30 11:24:56 | イベント
 8月28日、猛暑の炎天下、二の丸広場では「第3回熊本復興ねぶた」の台上げが行われ、9月1日・2日の本番に向け準備が整った。ただ、当日は雨の予報もあり、ちょっと心配。


 今回のねぶたは題して「堀川夜討(ほりかわようち)」。源頼朝の命を受けた土佐坊昌俊(とさのぼうしょうしゅん)が京都堀川の館の義経を討ちにやって来るが、それに武蔵坊弁慶が応戦するという人形浄瑠璃「御所桜堀川夜討」の一場面。弁慶は「弁慶の七つ道具」を束ねて背負っている。
 これを制作したのは第六代ねぶた名人北村隆。先日、娘のねぶた師北村麻子と競い合い支え合う父と娘のドキュメント「NHKスペシャル ねぶた2018 父と娘の挑戦」が放送されたばかり。

 


左が武蔵坊弁慶、右が土佐坊昌俊

鞠智城と古代米「赤米」

2018-08-29 20:34:23 | 歴史
 8月も残すところ3日になりましたが、相変わらず猛烈な残暑が続いています。鞠智城跡公園(山鹿市菊鹿町米原)では、赤米の穂が鮮やかに色づく季節になりました。
 縄文時代、日本に初めて伝わった米は赤米だったといわれ、大和朝廷が鞠智城(きくちじょう)を築いた七世紀後半(約1300年前)の頃の米は赤米が主だったようで、大和朝廷へ献上された米も赤米だったといいます。「魏志倭人伝」に「百歳まで生きる」と記された弥生人の長寿の秘密は主食の「赤米」にあったのではないかという説もあります。
 古代のロマンを感じる鞠智城と赤米の風景を観に行ってみませんか。




特別展 細川ガラシャ

2018-08-28 21:51:21 | イベント
 熊本県立美術館で行われている「特別展 細川ガラシャ」を観に行った。基本的には6月23日に行われた同美術館学芸員の山田貴司さんのセミナー「ガラシャイメージの形成と展開」に沿った内容の展覧会だった。時代の変化とともに、「節女」「烈女」というガラシャのイメージが、明治以降、キリシタンのイメージが強くなって行った経過がよくわかる。そもそもメディアも未発達の江戸時代、ガラシャがキリシタンであることをどの程度の人が知っていたのだろうか。「信長公記」などの著書で知られる戦国時代から江戸時代初期にかけての武将、太田牛一ですら、ガラシャの最期の様子を「南無阿弥陀仏と唱えて・・・」と書いているくらいだ。明治時代に入り、ヨーロッパからガラシャの情報が逆輸入され、一気に夫人像が変って行った様子が見てとれる。
 ちょっと興味深かったのは、昭和初期にキリスト教伝道活動をやっていた今井よね編の紙芝居「細川忠興夫人」。一般的にガラシャ夫人像に描かれる髪型は、平安時代から続く高い身分の女性の髪型「おすべらかし」がほとんど。しかし、この「細川忠興夫人」では髪を結っている。何かそこに思想的なものがあるのだろうか、実際のところどんな髪型だったのか新たな興味が湧いてきた。

玉名女子高吹奏楽部 5年連続金賞へ向けて!

2018-08-27 22:09:24 | 音楽芸能
 昨日、熊本県立劇場コンサートホールで行われた第63回九州吹奏楽コンクール(第66回全日本吹奏楽コンクール予選)において、玉名女子高吹奏楽部が九州代表に選ばれました。
 玉名女子高吹奏楽部は全日本吹奏楽コンクールにおいて、昨年まで4年連続金賞を受賞しており、今年は5年連続への期待が膨らみます。
 なお、第66回全日本吹奏楽コンクールは下記のとおり開催されます。
  開催日:2018年10月21日(日)※高校の部
  会 場:名古屋国際会議場


写真は8月10日に行われた第45回くまもとマーチングフェスティバルにおける玉名女子高

真央が行く! ~ 熊本編 ~

2018-08-25 20:45:39 | テレビ
 フィギュアスケートの浅田真央さんが、各地のパラアスリートを訪ねる「真央が行く!」の熊本編。今回登場したのは車いすテニスの高校生・吉川千尋さん(玉名市)と卓球の垣田斉明さん(八代市)の二人。真央さんは、それぞれの種目を体験したり、地元の名産を味わったり、彼らを支える家族や仲間の存在に感動していた。そして何よりも嬉しかったのは、真央さんが菊池川沿いの高瀬裏川べりを歩くシーン。「!! 真央ちゃんが高瀬裏川を歩いている!」思わず声が出てしまった。そこはかつて僕も住んでいた玉名でも港町の風情が残る最も好きなスポットだからだ。






前田美波里さんのレビュー

2018-08-24 20:20:25 | 音楽芸能
 夕方のNHK「ニュース シブ5時」で前田美波里さんを取り上げていた。先日、70歳になられたばかりだそうだが、来月レビューに出演するのだそうだ。今や伝説となったあの資生堂のポスターから50年。あの頃とちっとも変らないスタイルを維持し、歌や踊りの稽古に励んでいる姿は驚きだ。ミュージカルの舞台を目指したものの、なかなかチャンスに恵まれず、劇団四季のミュージカル「コーラスライン」で新境地を開いたのは32歳の時だった。ちょうどその頃、一度だけ彼女をナマで見る機会があった。ホテルニューオータニのそばにあったショーパブでの彼女のディナーショーだった。ほんの2、3メートル先で歌い踊る網タイツ姿に圧倒されたものだ。今回の舞台の共演者は金井克子さん(73歳)と中尾ミエさん(72歳)だという。いずれも僕らと同世代だ。みんな頑張ってね!

 
28歳の時のファーストアルバム           19歳の時の資生堂のポスター

「押戸石からの手紙」劇団ひまわり熊本2018年夏公演

2018-08-23 14:08:43 | 音楽芸能
 昨夜は、森都心プラザホールで行われた「劇団ひまわり熊本2018年夏公演」を観に行く。昨夏の公演以来、3回連続の観劇だ。上演の最中に震度4の地震が来て肝を冷やす。今回のタイトルは「押戸石からの手紙」。熊本県南小国町の「押戸石(おしといし)の丘」。この丘の巨岩石に刻まれた古代のシュメール文字は、今を生きるわれわれに何かを伝えている。そんなミステリースポットに溢れるパワーが、誰かの大切な人へ時空を超えたメッセージを送り、生きる勇気を与え続けている。熊本地震からの復興の願いも込めたミュージカル群像劇。


押戸石の丘(キロクマさんより)

 お目当ての東島のぞみ・めぐみ姉妹は、姉ののぞみが主役の一人を、妹のめぐみは複数の役を器用にこなした。今回は稽古期間が短かったそうだが、セリフ回しも歌も踊りもなかなかどうして、その完成度は大したものだ。ただ、全員によるコーラスの音程がちょっと気になった。やっぱり稽古不足だったのかもしれない。
 いつものことながら、のぞみ・めぐみ姉妹の演技を見ながら、花童時代の二人と何ら違和感を覚えない。日本の芸能の起源といわれる天岩戸伝説のアメノウズメの歌舞に始まり、以来、古代・中世・近世・近代へと続く芸能の歴史は、雅楽・能・狂言・歌舞伎・文楽・日本舞踊・邦楽等々、通底するのは音楽でありミュージカルであるといえる。これは洋の東西を問わず、人間の根源的な表現欲求なのではないかと思うのである。もちろん、日本舞踊と現代ミュージカルとでは表現方法に違いはあるが、のぞみ・めぐみ姉妹の下地となっているのはジャンルを問わない普遍的な表現能力ではないかと、そのポテンシャルに大いに期待するのである。


花童時代ののぞみ・めぐみ姉妹

2年ぶりの女子アナ!

2018-08-22 22:11:59 | テレビ

 石橋亜紗アナが大阪に転出して以来、2年ぶりのフレッシュ女子アナがNHK熊本放送局に赴任しました。畠山衣美(はたけやまえみ)さんです。入局4年目で熊本市の出身だそうです。地元ですから土地勘もお持ちでしょうし、ぜひ頑張って熊本放送局の先輩方、渡邊佐和子さん、池田伸子さん、近江友里恵さんらのように、いずれはNHKの看板番組を背負うようなアナウンサーに育っていただきたいと願っています。

スーホの白い馬

2018-08-21 15:30:37 | ニュース
 モンゴルの民話をもとに再話した「スーホの白い馬」で知られる児童文学者の大塚勇三さんが先日亡くなられたことがネットニュースに掲載されていた。
 11年前、知人が中国・内モンゴル自治区出身の馬頭琴奏者リポーさんを熊本に招いてコンサートを開くというので企画・構成をお手伝いさせていただいたことがある。その時のプログラムの目玉が「スーホの白い馬」だった。「スーホの白い馬」は小学2年生の教科書にも載っているのでおなじみでもあり、吉崎真美さんの朗読とリポーさんの生演奏による「スーホの白い馬」は満席となった会場の感動を呼んだ。「スーホの白い馬」英語版の翻訳に携わられたリチャード・マクナマラさんはちょうどその頃、熊本県立大の講師を務めておられたので表敬と演奏会のご案内を届けに大学を訪問したこともある。大塚さんの訃報を聞いてそんなことを思い出した。


コンサートのポスター


英語版「スーホの白い馬」

東京オリンピック2020のソノサキ?

2018-08-18 21:41:00 | イベント

 前IOC会長のジャック・ロゲさんが「TOKYO!」と発表したあの日からやがて5年が経とうとしている。そして本番まで2年を切った。この5年の間、実にいろんな問題が起きた。新国立競技場建設問題、大会エンブレムの問題、種目別競技場の割り振りや費用負担の問題、そして今頃になって暑さ対策の問題、さらには競技団体の不祥事の続出等々。よくまぁ次から次へと問題が噴出するものだ。招致プレゼンテーションの美辞麗句が恥ずかしいくらいだ。とは言っても今さら返上するわけにもいかないので、残された短い期間、前の1964年東京五輪にひけをとらないような立派な大会になるよう全力を注いで準備してもらいたいものだ。

 1964年の東京五輪の時、僕は東京で大学の1年目。水泳競技会場となった代々木体育館や千駄ヶ谷の東京体育館のアルバイトスタッフをやったり、各国選手の練習を見学したり、競技を観戦したりして、まさにオリンピック騒動の渦中にいた。大会期間中は多くの外国の選手や役員、海外から観に来た旅行者などと接する機会があったが、概して外国の人々の日本人を観る眼は暖かく優しかった。敗戦で廃墟と化した東京が、それから20年も経たないうちにオリンピックをやろうというのだから、それは応援しようという気にもなったのだろう。オリンピックの成功は明らかに当時の日本人の自信となった。経済的・物質的な面よりも、そうした精神的な面が最大の成果だったのではないかと思う。
 今度の2020年は、はたしてどんな大会になるのだろうか。そしてそれは日本人のソノサキにどんな影響をもたらすのだろうか。

平成の「まれびと」?

2018-08-17 10:46:12 | 日本文化
 山口県周防大島町で行方不明になっていた藤本理稀ちゃん(2才)が、ボランティアで捜索に加わっていた尾畠春夫さん(78才)によって3日ぶりに発見され、無事家族のもとへ戻った。この奇跡的な救出劇の立役者となった尾畠さんの経歴や人となりなどについてテレビ各局が一斉に報道した。そんな番組のひとつを見ながら、ふと僕は「まれびと」という言葉が頭に浮かんだ。「まれびと」とは、折口信夫が「翁の発生」等において使った用語で、古来、日本には「まれびと信仰」が存在するとし、異界から来訪する霊的存在のことをいう。画面から見える尾畠さんはとても人間臭く、霊的存在などというイメージにはほど遠いが、その廉潔な尾畠さんの行動を見ると、その心の在り方に尋常ならざるものを感じてしまう。古の人々が「神のもどき」の存在として信仰した「まれびと」は、きっとこの様な老人(翁)を擬していたに違いない。さらにそんな思いを強くしたのは尾畠さんの住まいが、古来より神仏が習合した神と仏の里と伝わる大分県国東半島の根っこ、日出町と聞いた時だった。


能楽の最高位に位置づけられる「翁(式三番)」の白色尉の舞

新熊本駅のデザイン

2018-08-16 21:31:18 | 熊本
 現在、JR熊本駅の在来線新駅舎建設が進められている。著名な建築家の安藤忠雄氏によるデザインだそうだ。設計のディテールはわからないが、白川口(東口)の外観が熊本城の石垣「武者返し」をモチーフとしていることがテレビなどでよく取り上げられている。
 下のパース図のようなイメージらしい。たしかに熊本城は熊本市のシンボルであり、その特徴は「武者返し」と呼ばれる石垣の反りである。僕の素朴な疑問だが、熊本らしさを表現していただくのはありがたいが、このいかめしい外観は観光客に近寄りがたい印象を与えないだろうか。杞憂にすぎなければ幸いなのだが。皆さんはどう思われるだろうか。