昨夜の「にっぽんの芸能」(Eテレ)は、これまで300曲以上を作曲し、83歳の今も創作活動を続ける長唄三味線方の人間国宝今藤政太郎さんの音楽世界を取り上げた。若い頃作った挑戦的な曲「六斎念仏意想曲」と自ら「最後の大作」と称する「死者の書」が披露された。
特に「死者の書」は、民俗学の巨人、折口信夫の作品の中でも最も難解とされる「死者の書」をもとに音楽化したもの。折口信夫の小説世界が音楽で表現できたのかどうかは、残念ながら勉強不足な僕には評価できない。ただ、ミもフタもないことを言ってしまえば、モチーフとなっている中将姫の当麻曼荼羅伝説を荘厳するありがたい音楽は奏者が見えない方がよかった。
近々、新屋敷の金剛寺中将姫に参拝に行こうという気になった。
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▼死者の書(あらすじ)
死後百年の時が流れ、墓の中で目覚めた大津皇子。謀反の罪を着せられ処刑された皇子は死の直前に恋した耳面刀自(ミミモノトジ)を思い出します。その頃、藤原郎女(イラツメ)という少女が家出し、ある寺に迷い込んでいました。そこで出会った老女から、皇子の魂がミミモノトジの血をひくあなたを呼んでいると教えられます。夢うつつの中で魂を通わせる皇子とイラツメ。着物の無い皇子のために、イラツメは蓮の糸で衣を織ります。やがて皇子もイラツメも姿を消し、後には尊い極楽浄土が描かれた曼荼羅が残されました。
特に「死者の書」は、民俗学の巨人、折口信夫の作品の中でも最も難解とされる「死者の書」をもとに音楽化したもの。折口信夫の小説世界が音楽で表現できたのかどうかは、残念ながら勉強不足な僕には評価できない。ただ、ミもフタもないことを言ってしまえば、モチーフとなっている中将姫の当麻曼荼羅伝説を荘厳するありがたい音楽は奏者が見えない方がよかった。
近々、新屋敷の金剛寺中将姫に参拝に行こうという気になった。
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▼死者の書(あらすじ)
死後百年の時が流れ、墓の中で目覚めた大津皇子。謀反の罪を着せられ処刑された皇子は死の直前に恋した耳面刀自(ミミモノトジ)を思い出します。その頃、藤原郎女(イラツメ)という少女が家出し、ある寺に迷い込んでいました。そこで出会った老女から、皇子の魂がミミモノトジの血をひくあなたを呼んでいると教えられます。夢うつつの中で魂を通わせる皇子とイラツメ。着物の無い皇子のために、イラツメは蓮の糸で衣を織ります。やがて皇子もイラツメも姿を消し、後には尊い極楽浄土が描かれた曼荼羅が残されました。