僕が子どもの頃には、天秤棒を担いだり、リヤカーを引っ張ったおじさんやおばさんたちがよく物売りにやってきた。野菜、アサリ、ナマコ、たまご、金魚、納豆等々、実に様々な物があった。今の季節よくやって来たのが「しゃこ」。熊本では「しゃこ」のことを「しゃく」という。祖母が好きでよく買っていた。たしか長洲あたりから売りに来ていたと記憶しているが、「しゃく」は水から上げるとすぐに死んで味が落ちるといわれるので、上熊本駅で降りた後、天秤棒を担いでの販売はスピード命だったのかもしれない。
昨日、玉名の義弟が朝採った「しゃく」を持ってきた。祖母が亡くなってから、あまり好んで食べる家族はいないのだが、せっかくの海の恵み、家内はどう料理したものかといつも頭を悩ましている。
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▼四季の物売り
昨日、玉名の義弟が朝採った「しゃく」を持ってきた。祖母が亡くなってから、あまり好んで食べる家族はいないのだが、せっかくの海の恵み、家内はどう料理したものかといつも頭を悩ましている。
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▼四季の物売り