しっぺいたろう/脚本・津田真一 絵・田島征三/童心社/2018年(12画面)
人身御供の娘を助ける 旅の坊さんと、しっぺいたろうという犬の話。
「しっぺいたろうは おるまいの しっぺいたろうにゃ みつかんな」という話声で、しっぺいたろうを探すにいくと、それは犬で、娘が運ばれる危機一髪のとき、犬を連れ帰ったお坊さんと犬が、ヒヒを退治。
田島さんが描く、坊さんよりおおきい犬の存在感が抜群。
絵本も出版されています。全国各地に残され、地元にもあるという感想が寄せられていました。
・土ぐもたいじ(奈良のむかし話/奈良のむかし話研究会編/日本標準/1977年)
タイトルがかわっていますが、化け物は、ヒヒではなく土ぐも。
お坊さんは はじめからサンという犬を連れていています。お坊さんがもっている杖に、太い糸が、なんすじも、なんすじも ぐるぐる まきついてきます。そしてサンもまた、土ぐもの毒で殺されてしまいます。村の人は、土ぐもとたたかったサンのために、「犬づか」をたてて、手厚くほおむってやります。