どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

糸をつむいで 世界をつないで

2025年01月16日 | 絵本(外国)
   糸をつむいで 世界をつないで/ケイティ・ハウズ・文 ディナラ・ミルタリポヴァ・絵/中村怜奈・訳/ほるぷ出版/2024年
 
 中国の絹糸作り、エジプトの亜麻布(ミイラづくりにも使用)にはじまって、イベリア半島の絨毯とその織り方、西アフリカのフラニの人たちの機織り、ウズベキスタンの花嫁衣装、ペルーの持ち運びできる織り機、アメリカ カナダのセイリッシュの人たちの布など織物の歴史をたどります。
 
 そして、
 布には 世界が 織りこまれてる
 はた織りの音が 歌うのは
 手から手へと わたわるわざ
 人のつながり そのぬくもり
 これまでもそして これからも
 世界じゅうでつづく 人びとのくらし
 きっと わたしたちもひとり ひとりがみんな・・
 
 と歌います。
 
 人や花鳥、四角や丸などの幾何学模様の織物の多彩さに うっとり。
 
 手作りの織物は、時間と手間暇かけてじっくり織られるだけに、大量生産とは、まったくちがう味わい。
 三年以上もの時間をかけて、絵を描いたといいますが、世界にはもっともっと多くの織物がありそうです。
 このさきも存続できるでしょうか。
 
 絵をかかれたディナラ・ミルタリポヴァさんは、ウズベキスタン生まれで、家族でアメリカに移住されたとありました。