糸をつむいで 世界をつないで/ケイティ・ハウズ・文 ディナラ・ミルタリポヴァ・絵/中村怜奈・訳/ほるぷ出版/2024年
中国の絹糸作り、エジプトの亜麻布(ミイラづくりにも使用)にはじまって、イベリア半島の絨毯とその織り方、西アフリカのフラニの人たちの機織り、ウズベキスタンの花嫁衣装、ペルーの持ち運びできる織り機、アメリカ カナダのセイリッシュの人たちの布など織物の歴史をたどります。
そして、
布には 世界が 織りこまれてる
はた織りの音が 歌うのは
手から手へと わたわるわざ
人のつながり そのぬくもり
これまでもそして これからも
世界じゅうでつづく 人びとのくらし
きっと わたしたちもひとり ひとりがみんな・・
と歌います。
人や花鳥、四角や丸などの幾何学模様の織物の多彩さに うっとり。
手作りの織物は、時間と手間暇かけてじっくり織られるだけに、大量生産とは、まったくちがう味わい。
三年以上もの時間をかけて、絵を描いたといいますが、世界にはもっともっと多くの織物がありそうです。
このさきも存続できるでしょうか。
絵をかかれたディナラ・ミルタリポヴァさんは、ウズベキスタン生まれで、家族でアメリカに移住されたとありました。