・やせたメンドリ(子どもに語るイタリアの昔話/剣持弘子訳・再話 平田美恵子再話協力/こぐま社/2003年初版)
山に太るために出かけたメンドリが行く途中でキツネにあい、食べられそうになりますが、夏のあいだにたまごを生んで生まれた子ども大勢つれてかえることを約束します。
十二のひなをつれて帰る途中、粟の穂をひなにくわえさせますが、一番ちいさいひなだけは粟をくわえることができません。しかし粟の穂をとちゅうで食べたキツネのしっぽと言って、一番小さなひなは、であったキツネをたべるためにあけてあるというと、キツネが逃げ出すという話。
・ひょうたんが行く(子どもに語るアジアの昔話2/松岡享子訳/こぐま社/1997年第3刷)
ネパールの昔話で「やせたメンドリ」と同じような話ですが、もう少し複雑な構成になっています。
嫁に行った娘にあうためにでかけた女が途中、キツネ、トラ,サルに食べられそうになりますが、ふとって味がよくなって帰ると約束します。
娘のところから帰る途中にキツネ、トラ,サルにであうが、ひょうたんをうまく利用してこの危機を脱します。
国が異なっても同じような話は、かならずしもどこかの国の話が伝わっていくということではなさそうである。
これまで読んだ本ではネパールの昔話をまとめたものにはであっていない。英語などに翻訳されていれば、目にする機会も増えると思うが、ネパール語からの直接翻訳となるとさまざまな制約がありそうである。