ぼくのにんじん/作・ルース・クラウス 絵・クロケットジョンソン 渡辺茂雄・訳/ペンギン社/1980年
小さい男の子が、にんじんの種を蒔きます。
ところが、お母さんも、お父さんも、お兄さんにも、「めなんかでないわよ」とひややか。
でも、男の子は毎日、種のまわりの草をぬき、水をかけます。
何日も何日も、芽は出てきません。
それども世話をしつづける男の子。
でも、ある日、にんじんは芽を出します。
それも特大の葉。
自分と同じぐらいの巨大なにんじんでした。
まわりから何を言われても我慢ずよく、にんじんの世話をする男の子に喝采です。
家族も芽がでないとは思っていなくて、男の子のやる気を励ます意味で、いっていたのかもしれません。
さりげなく意欲をかきたてていた家族のようにも思います。
人物像がほのぼのした印象です。それにしても最後にでてくる巨大なにんじんをどうしたかのかも気になりました。