パンツをはいたクマ もやもやする!/ジョリ・ジョン・文 エリン・グラーン・絵 鈴木沙織・訳/化学同人/2023年
〝朝ご飯、よし。お花の水やり、よし。体を洗って、毛並みも つやつや。ばあばからのプレゼントも確かめた。でも、何か忘れているような・・・あ—、モヤモヤする!
どうしてだろう? なんかヘンな気分。すっきりしないなあ・・・」
クマのジェフが、知恵を借りようと、うさぎのアンダースのところへ。ジェフの姿をみたアンダースがはじをかかせちゃうかな?と、一息入れて、「なんで パンツなんか はいてるのさ?」ときくと、「ばあばのプレゼントを ためしにはいてみたんだった」とジェフ。
ふたりが 話し合っていると、ジェフが アンダースのところへやってくるときに であった シカ、アライグマ、ハリネズミ、キツネ・・・がやってきて、みんな「なんで パンツ はいているの?」。
機転をきかせたアンダースは、「これが いま はやりのスタイルだろ。あたらしいオシャレ!」と、パンツをはいて動物たちへいいます。
とんだ あかっぱじをかくところだったというジェフが、「ぼうしとスカーフ、めがねをして かっこよくしてくるよ」というと、「なに いってんのさ? そのままで へいきだよ。おれが いうんだから、まちがいない」とアンダース。
それからすこしすると・・・ ネズミも、アヒルも、ヘビもミミズも みーんな パンツ姿。
パンツ姿を見た動物たちが、違和感があっても「なんで パンツ はいているの?」と、すぐに聞けなかったのは、よくあること。いいたとえではないが、ズボンに穴が開いているのを見ると、親しい人だったら、すぐ知らせてあげられるかもしれないが、知らない人には 指摘できないようなもの。
なんで お前だけ ヘンな格好をしているんだという 動物たち目は 集団の圧力?。
クマとパンツ、解決できたようでありながら もやもやが残る。