ちいさなろば/ルース・エインズワース・作 酒井 信義・絵 石井 桃子・訳/福音館書店/2002年
原著は1961年、1979年こどものともから発行され、それが2002年にこどものとも傑作集として発行されていますので、子どもの頃読んで、自分の子どもに読んであげた方も多い絵本です。
表紙はワインレッド?で、ろばの線画だけと、とてもシンプルです。
クリマスイブの日、足を痛めてしまったトナカイのかわりに、ひとりぼっちでさびしかったろばが、サンタクロースのお手伝いをします。
子どもたちのくつしたに、プレゼントを届けたサンタクロースから、クリスマスに素敵なプレゼントがありました。
絵本にも季節感が大事。夏には夏、冬には冬にふさわしい絵本があります。派手さはありませんが、12月にはぴったりでしょうか。
雪でおおわれた町、しずかにねこのようにあるきながらプレゼントをとどけるサンタクロースと、絵全体に静寂感がただよい、そりのすずの音が聞こえるようです。
裏表紙には、黒いろばと白い線画のろばが、駆けまわっています。サンタクロースのプレゼントは友だちでした。
エインズワースが紡ぐのは、どれも心温かくなる物語です。