どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

二ひきのよくばり子グマ・・ハンガリー

2023年05月04日 | 昔話(ヨーロッパ)

     子どもに聞かせる世界の民話/矢崎源九郎編/実業之日本社/1964年

 

 世の中に出て幸せをつかもうと二ひきの子グマが旅に出ました。何日も旅を続け、おかあさんからもらった食べ物も残らずなくなってしまいました。

 のろのろ歩き続ける二ひきは、道の真ん中に落ちている大きなチーズを見つけ大喜び。ところが、このチーズのわけかたでひと悶着。兄が切っても弟が切っても、自分がもらう分が少なくなると口喧嘩。

 そこへ、ひょっこりキツネがやってきて、二ひきから喧嘩のわけを聞くと、じょうずにわけてあげるといいます。

 キツネがわけたチーズは、一つのほうがずっとおおきいものでした。大きさが違うと二ひきがさけぶと、キツネは大きいほうのチーズを食べてしまいます。そしてキツネは、残ったチーズを二つにわけます。こんどもおおきさがちがい、キツネは 大きいほうを食べてしまいます。

 なんどか繰り返すうち、ちょうど同じおおきさになったときは、チーズはちっぽけな、ちっぽけなかけらになっていました。そして、「さあ、これでいいでしょう。さようなら。」というと、キツネはさっさと、いってしまいました。

 

 よくばりをいましめる話で、形は違え、どこの国でもありそうな話。


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