ざっそうの名前/長尾玲子・作/福音館書店/2013年
夏の日、おじいちゃんのうちに遊びに行った太郎くんが、おじいさんから草の名前を教えてもらいます。畑で、生垣で、玄関前で。
どんなものにも名前があるので、ひとくちに、「ざっそう」といっていいのか、やや抵抗があるのですが・・・。
六月を過ぎて、七、八月になると、サツマイモや落花生のまわりは、”ざっそう”でいっぱい。草取りをしようにも、この暑さでは 外に出る気力も失せます。家の北側にはドクダミがはびこって、とってもとっても、あっというまに占領されます。
ヤブガラスが、クリスマスツリーのように描かれていますが、このヤブガラスもあっというまに、木などに絡みつくので やっかいな存在。
はじめ普通?に見ていたのですが、刺繍絵ということ。草の精密な表現に、とにかくびっくり。絵本の表現方法には、まだまだ知らない世界があります。
草花の名前がなかなかおぼえられないじぶんにとっては、身近なものがでてきて、とても参考になることばかり。いまはなんでも携帯で確認できますが、よく観察することで、特徴がつかめます。きっかけが図鑑ではなく、絵本というのもはいりやすい。
この絵本は、夏のものですが、緑が極端に少なくなる冬にも、よくさがせば、いろいろありそう。
道路と側溝のわずかな隙にある草もあれば、いつのまにか見なくなるものも。よく見られたヒルガオもこの頃見なくなりました。草にも生存競争があって、駆逐されてしまったようだ。