地元で見る渡りの夏鳥の一番人気は、サンコウチョウかもしれない。
オスのサンコウチョウが長い尾をひらひらさせながら飛ぶ姿はとても魅力的だ。
しかし、見られる個体数は少ないし、見られても暗い高い木々の間を見え隠れしながらひらひら飛ぶ姿ばかりなので、難易度が高いせいもあるだろう。
今季の春も地元ではワン・チャンスだった。
サンコウチョウは一生かかってももう満足といえる写真は撮れそうもない。
2度ぐらい繁殖地に行ったことがあるが、近づけばストレスを与えるし、遠くからではよく見えないし、人がたくさん集まることも多いので、その後行ったことはない。
いつか、偶然の出会いがあればいいのだが。
春の渡りで一番多いはずのセンダイムシクイを、今季はほとんど目にできなかった。
しかし、北海道ではわりと身近の低い位置で見られたので、なんとかその特徴である頭の中央の線を捉えたかったのだが、ちょろちょろ動き回って難しかった。
それでも、囀っている姿と、虫を捕えた姿を撮ることがえきた。
コサメビタキは、地元ではまったく見ていない。
北海道では、巣作りしている姿を見た。
巣作りしているところに長居すると放棄してしまう可能性があるが、通りすがりだったので、ちょっとだけ撮らせてもらう。
オオヨシキリも年に一度は地元に立ち寄るが、なかなか姿を捉えることはできない。繁殖地の葦原などに行けば、鳴き声はいやというほど聞けるけれど。
この日は、虫撮り目的で玉川上水を歩いていたら、間違いようもないオオヨシキリの鳴き声が聞こえてきた。
こんなところで何をしているのだろうと姿を探すと、上水の木の上で盛んに虫捕りをしているようだ。
繁殖地に向かう道すがら、餌捕りをしているらしい。餌を捕る間も、あの鳴き声を出しているのがちょっとおかしかった。
玉川上水は、やはり渡りのルートになっていることがよくわかった。