鳥見雑記帳

庭や近所の公園で観察した野鳥についての雑記帳

夏鳥の渡り2021

2021年10月30日 | 野鳥

秋は、日本で繁殖した夏鳥たちが、越冬のため南へ渡るため、地元の公園を通過していく時期だ。

サンコウチョウ・キビタキ・オオルリ、ムシクイ類、カッコウの仲間、エゾビタキやコサメビタキなど、今年も一通りが通過していったようだが、長居しないので、見逃して終わってしまったものも多い。なんとか写真に撮れた3種をピックアップしておく。

エゾビタキ

エゾビタキは、このような葉を落とした木の枝の高いところに止まって、飛んでいる虫などを捕食することが多い。

▲何やら赤い虫を捕まえた。カメムシの仲間だろうか。

▲水場に来たエゾビタキ

サンコウチョウ

毎日のように、次から次へと渡ってきたが、なかなか写真には写せなかった。これは、珍しく低い位置でガガンボを捕らえた瞬間。目の周りがぜんぜん青くないので、若鳥だろうか。

 

キビタキ

キビタキは、毎秋一番安定して見られる。むしろ、もう18年ぐらい同じ公園で見てきたし、写真も撮ってきたのに、同じような写真を今年も撮ってしまう。(今日もキビタキはまだ見られた。)

▲キビタキのオス

でも、ついに冬鳥もき始めたので、夏鳥に出会えるのはまた来春だろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カイツブリの子育て2021 後半③

2021年10月20日 | カイツブリ類

2番子の子育てに挑戦した3組目は、1番子と同じ抽水植物の根元に営巣。無事4羽の雛を孵した。この巣はとても見にくい位置になったので、写真は撮れなかった。

▲巣から出て親と一緒に泳ぎだす雛たち

4番目のペアは、1番子を桜の枝で育て、2番子も同様の方式の巣を作る。これも見えにくい位置だった。

▲3羽の雛が孵っている

▲別の角度から撮った巣の様子。最終的に4羽が孵った。

このペアは、3番子の子育てにも挑戦。例の弁天池のペアが巣の位置を変えたので、そのテリトリーだった抽水植物に営巣を始めた。この巣もピンポイントの位置からしか覗けないとても見にくい場所だったので、写真は撮っていない。

前の弁天池ペアが、仮の巣を作った場所に近い。

▲このときは、卵1個を産むも、抱卵せず最終的に放棄。写真では1番子が卵の上にいる。

子育て中の親が卵を産むと、雛が抱卵のまねのような行動を取ることがよくある。

3番子の巣を作った親は、卵を産んでもよく巣から離れていることが多く、暖める気があるのだろうかと噂されていた。そして、なぜか3個目の卵が他に比べて大きいのではないかとも取りざたされていた。「やけに大きい。」「そう見えるだけか。」「別な鳥の卵?」「托卵?」「親が巣を空けている間に、カルガモが産んだのか。」と。

▲雛が2羽孵る。隙間からなんとか撮った。卵が1つ残っている。

結局、最後の大きい卵は孵らなかった。

▲孵った2羽と、さっそく雛のためにイトトンボを狙う親

もしカルガモの卵だったとしても、そして、もし卵が孵ったとしても、その雛が育つことは難しいだろう。カイツブリの子育ては、カルガモとはかなり違っているからだ。(2年前にカイツブリの同種托卵はあったが。)

世界にはズグロガモのように托卵するカモがいるらしい。カモだけでなく、バン、カモメ、なんと猛禽にまで托卵するという。托卵が可能なのは、雛が完全な早熟性、つまり、卵から孵ったらすぐに独り立ちできるからということだ。カルガモの雛は無理だろうと思われる。でも、こんなこともあるのだ。

 

こうして、2番子・3番子は、合計19羽が孵ったが、そのすべてが無事に育っていったわけではない。

一番最後に浮巣で生まれた4羽のうち2羽は現在行方不明になってしまった。寒さのためだろうか。

残る2羽もはやく大きくならないと、寒い冬は越せないだろう。

▲10月20日の雛たち

カイツブリの雛は、自分で餌が捕れるようになったころも、しばらくピイピイと鳴いている。しかし、その声がだんだん濁ってきて、やがて大人の発声になる。私はこれを「声変わり」と勝手に呼んでいる。池には今、声変わりした、あるいはしつつある雛(若鳥というべきか。)が何羽かいる。

この子たちは、厳しい条件をクリアして生き残り、また次世代に命を繋げていくことだろう。

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カイツブリの子育て2021 後半②

2021年10月18日 | カイツブリ類

弁天池と呼ばれる区域を縄張りにしているカイツブリのペアは、毎年営巣場所に苦労してきた。

今年一番子を岸辺近くの巣で育てたペアは、池に垂れ下がる枝に巣材を掛ける方式の巣で2番子の卵を抱卵し始めた。

▲枝かけ方式の巣

いよいよ雛が生まれるかという日、その巣は壊れてしまう。

▲水位が下がって、枝が浮いてしまった。

この区域では、昨年も同様の問題が起きている。

実は、この区域では、2018年、2019年とミズキの枝に作った巣で久しぶりに繁殖が成功した。

ミズキは、枝が混みあっていて、しかも枝先が上を向いているので、巣が安定する。

▲2018年のミズキの巣

しかし、その樹は冬に強剪定されてしまい、2020年の営巣場所探しはまた難航したのだ。

 

ペアは、再度別の場所に営巣して卵を産んだが、その場所は噴水の水がもろにかかるため、続かなかった。

三度目の正直で、浮巣を作る。

▲沈水植物(外来種のコカナダモのようだ)の上に切れ藻や葉を乗せた浮巣

浮巣はとても簡単に作れるが、やはり不安定なので、心配してみていた。

しかし、無事に雛が誕生する。

▲浮巣で4羽の雛が孵った。(9月24日)

かいぼり後、餌が豊富になり、カイツブリたちの繁殖の可否は、営巣場所に左右されることが目立ってきた。

地元のカイツブリたちの巣はだいたい、枝かけ方式・抽水植物方式・浮巣の3種があった。最近は、浅場の造成によって少しずつ抽水植物(ガマなど)の根元に作るものが増えてきている。巣としては一番安定しているかもしれない。

しかし、選択肢は多い方がいい。全部が抽水植物に頼る巣になってしまうと、その植物や場所に何か問題が起きたとき、営巣できなくなってしまうかもしれないからだ。

 

その昔、私が初めてこの池でカイツブリの子育てを観察した時の巣はこんなだった。

▲人が浮かせた板の上に営巣(2003年~2006年)

▲人工物の上(2003年)

つづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カイツブリの子育て2021 後半

2021年10月17日 | カイツブリ類

2021年、地元の池のカイツブリの1番子の繁殖は5月15日までに7組のペアが営巣を試み、そのうち6組が雛を孵した。孵った雛の数は21羽(たぶん)、何羽かは孵って早いうちに死んでしまったと見られるが。

2番子の営巣は7月上旬から始まり、4組のペアが卵を産み、9月までに19羽の雛が孵る。(すぐに死んでしまった雛、少なくとも2羽は、死んでいるのが目撃されたが。)

先ず、一番よく観察できたペアの繁殖について

このペアは、1番子とは違う場所(ヒメガマの根元)に巣を作った。

▲7月12日の様子

▲卵は5個 7月23日

暑い日は、巣から離れて巣の周りで餌取りなどをして、余裕のある感じだった。

▲8月2日 4羽の雛が孵っている。卵はあと一つ。

▲1日間をおいて、最後の雛が無事孵ったが、泳ぎだすと頭しか出ていない状態になっていて、

ちょっと心配する。

▲しかし、親は二手に分かれて、上手に面倒を見ている様子。

心配は杞憂に終わり、5羽とも順調に成長していった。

餌が豊富で、親が捕ってきた餌を、雛が「いらない。」と拒否して、結局親が自分で食べてしまうような場面もあった。

▲雛が自分でトンボ(ギンヤンマ)を捕らえる。8月16日

▲自分で捕った餌はもちろん、独り占め。

このペアは、雛があるていど大きくなると、ヒメガマの巣は使わなくなり、1番子を育てたあたりで過ごすようになった。

そちらを縄張りと考えているのかもしれない。

今年も池にはイトトンボやギンヤンマがとてもたくさんいて、カイツブリの子育ての餌になっている。

しかし、トンボは冬場には飛んでいない。トンボばかりに頼って、潜って水底に潜む餌を捕る技を覚えないと、雛たちは無事に冬を越せないだろう。

潜って餌を捕ることも早く覚えないといけないのだ思う。

 

つづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする