鳥見雑記帳

庭や近所の公園で観察した野鳥についての雑記帳

カモカモ、エブリバディ その2 ヨシガモ編

2022年04月18日 | カモ類

昨年の12月に冬ガモを取り上げたが、そのカモたちもいよいよ北の国へ帰るときが来た。

1月~2月には200羽ぐらいの冬ガモが地元の池に逗留していたが、今は次々と旅立っていって10数羽ぐらいしか残っていない。

冬に他所から来たご婦人が、「1日見ていても飽きないですね。」と興奮気味に観察していたのが印象に残っているが、その中でも特記すべきこととして、ヨシガモが複数個体逗留したことがあげられる。

▲繁殖羽になったヨシガモのオス

▲ヨシガモのメス

ヨシガモはエクリプス状態の9月ごろ、地元に飛来するが、1週間ぐらいでいなくなるのが常だった。それが2月中旬ごろ、きれいな繁殖羽になってまた飛来。しかも少なくともオス2羽、メス1羽がずっと逗留したのだ。

ヨシガモの繁殖羽をこんなに近くで毎日見られたのは初めてのことだった。(他所でもこんなに近くではみたことがない。)

ヨシガモは、他のカモたちの群れに混ざって、池の水草を食べて過ごしていた。

▲他のカモに混ざっていても、頭部の緑が目立つ。奥にもう1羽いる。

▲2羽のオスは、特に行動をともにはしていない。

水草は逆立ちして採る水面採餌型

案外気が強そうで、他のカモを威嚇したりもしていた。

ディスプレイのような独特な動きもみせてくれた。

▲ナポレオンハットと呼ばれる頭部を膨らませる。

▲飾り羽を際立たせる

▲今まで嘴の上にこんなに目立つ白い点があるのに気づかなかった。

▲メスが近くにいなくても、ときどきやっている。

私がヨシガモを最後に見たのは4月1日。来年もやってくるだろうか。

 

 

 

 

 

 


ルリビタキ・ジョウビタキ2021~2022

2022年04月13日 | ルリビタキ

地元では春の渡りが始まっている。冬鳥はツグミ・シロハラ・シメなどがまだ残っているが、人気のルリビタキ・ジョウビタキは3月後半に移動してしまったので、この冬のルリビタキ・ジョウビタキを振り返る。

ルリビタキ

12月上旬に、まずきれいな♂が水場に現れた。(以前のブログに載せた)

これと同じ個体と思われる♂はその後例年ルリビタキが逗留する場所で一冬逗留したと考えられる。

▲例年になく用心深いオスで、後ろ姿ばっかり。

▲山に帰るころになると、河川部に場所を移す。

▲私が最後に見たのは3月25日だった。

他所でもきれいなオスを見た人がいるようだが、それが同一個体なのか、別個体なのかはわからない。

メスタイプ

ルリビタキのオスは「遅延羽色成熟」するので、1年目の個体はメスと同じような色をしている。いろいろなバーダーたちが、このメスタイプのオスを見分ける方法を提言しているが、そもそも見分けられないように装っているわけなので、私は敢えて必死に見分けようとはしないことにしている。

この冬は、少なくとも2個体が逗留していた。

▲メスタイプ

▲水場に現れたメスタイプ

▲ミミズを捕らえたメスタイプ

▲別の場所のメスタイプ

ルリビタキは毎年同じような場所に現れる。行動範囲がどのくらいなのか、みんなで情報を交換し合って調べてみるのも面白いかもしれない。

ジョウビタキ

ジョウビタキは、11月末ごろ地元に姿を現した。やや薄暗い林縁部を好むルリビタキと比べると、ジョウビタキは比較的開けた場所を好む。人間に対する警戒心も比較的少ない。

この冬、私は2か所で♂を観察した。

▲河川部に水を飲みに来たジョウビタキ♂

▲河川部の水場に降りてきたジョウビタキ♂

このオスは、ある時期からあまりにも頻繁に同じ場所に現れるので不思議に思っていたところ、他所から現れたカメラマンに餌付けられてしまったことがわかった。カメラマンは椅子に座って日がな一日待ち、2mと離れない場所からジョウビタキを撮って過ごしている。

▲人が来ると餌を要求してくるようになったジョウビタキ

そのカメラマンはやがてミカンを枝にさしたりして他の野鳥も餌付けていたが、警備員に注意されてさすがにいなくなった。ジョウビタキはしばらく同じ場所に出てきたが、現金なもので、餌がないと知れると出なくなった。

もう1羽のオスは、これも例年見られる場所に現れた。この冬その場所は人が入れないように閉鎖されていたのだが、その間、ジョウビタキが広場を自由にのびのびと飛び回る自然な様子が観察できて、私はかえってよかったと思っている。

▲別の場所のジョウビタキ

▲目の前で餌を探す

やがて公園が人間に解放された。あるとき子供たちの集団が走り回って遊んでいたが、ジョウビタキは気に留める風もなく、現れた。

▲ジョウビタキ♂の背景に子供の姿

しかし、カメラマンがジョウビタキを追いかけて撮ろうとすると、やはり逃げる。結局自分に無関心な人間は気にしないが、追い回す人は警戒するのだ。

ジョウビタキのメス

メスも少なくとも2羽はいたと思う。同時に2羽見た人がいるからだ。

メスはさらに警戒心が少なく、どんどん人に近づいてくるので逆に焦る。

来冬も、ルリビタキやジョウビタキたちにとって魅力的なフィールドでありつづけられるよう地元の自然を守っていきたいものだ。