鳥見雑記帳

庭や近所の公園で観察した野鳥についての雑記帳

オオバン繁殖記録 その3

2023年12月22日 | クイナ類

オオバンの雛は、どんな餌を与えられたか。

水草・岸辺の草が一番多い。

親は、餌を嘴に挟み、雛はそれを自分で取りに行く。

カイツブリのように、親が口の中に入れることはない。

小さな魚も与える。

昆虫も。アメンボだろうか。

少し大きくなると、自分で採るようにもなる。

しかし、親がいれば、おねだりしてもらう。

大きくなった雛が、体を低くしておねだりするのは、カイツブリと同じ。

オオバンの親は、カイツブリのように自立を促したりせず、ねだられれば与える。

休憩・羽繕い

雛が大きくなったころ、好みの休憩場所ができた。

このころよくこの場で休憩してた。

一家そろって休憩中。

両親の間に雛1羽。左の親が雛の羽繕いをしている。

左の雛が親の羽繕い

寄ってきたパートナーに羽繕いをする親

雛だけで休憩していたところへ、親がやってくる。

オオバンは夫婦で力を合わせて子育てし、雛が自分で自立するまでよく面倒を見ることがわかった。

子育て終わった夫婦も、ずっと池に残り、一緒に過ごしていたが、冬に渡ってきたオオバンに紛れて、子育て夫婦がどれだかわからなくなった。

来年まで居続けて、また子育てするだろうか。子育てペアが増えるだろうか。楽しみである。

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オオバン繁殖記録 その2

2023年12月20日 | クイナ類

この写真は、子育てを終えたオオバンのペア。

オオバンの成鳥の姿を見ると、体は全身真っ黒な羽で覆われ、嘴と額板は白い。

こちらは、孵化して間もないオオバンの雛。

頭の天辺は羽毛がなく剥げている。嘴の先は白いが、残りの部分は赤く、嘴の周りも赤い。

頭の下半分は、黄色い羽毛が襟巻のように伸びている。

体は濃い灰色の羽毛に覆われている。

この状態から、成鳥の姿まで、どのように変化していくのだろうか。

▲孵化後1か月ほど経った雛

いつのまにか、嘴の周りの赤い羽毛や、襟巻状の黄色い羽毛がなくなってきている。

成長の早い雛は、胸から腹にかけて、白い羽毛が生えてきている。

さらに、頭の禿げていた部分も完全に羽毛に覆われた。

▲白とグレーの羽毛に覆われた雛。嘴には黒い斑紋

▲正面から見ると、嘴が額の方へ伸びていて、額板が形成され始めているのがわかる。

▲翼の羽が伸びてきた。

▲額板がはっきりわかる。

▲孵化後2か月ぐらい。

▲ついに額板が白くなった。羽毛が黒くなれば親とかわらない。2か月半後。

しかし、この後雛の姿は見えなくなった。

ついに独立したのだろうか。この後親元から離れて一人暮らしをするのだろうか。

 

オオバンの体の成長は、バンと似ている。バンの雛も孵化後しばらくは頭が剥げていて、赤い。ただ、オオバンほど派手ではないが。

親の給餌本能を刺激するため?他のクイナ科の雛はどうなのだろうか。いろいろ疑問が湧く。

 

つづく

 

 

 

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オオバン繁殖記録

2023年12月19日 | クイナ類

半年以上ブログを更新しないまま、年末を迎えることになってしまった。

とりあえず、今年特記すべきできごと、オオバンの繁殖記録だけは、載せておこう。

 

初めて見るオオバンの雛の特異な風貌。羽毛恐竜もさもありなんと思わせる。

この雛が、どのようにして成鳥になっていくのか、観察していくことにする。

▲地元で初めて生まれたオオバンの雛 かなりユニーク。

 

地元の池では、オオバンは毎年冬鳥として飛来し、結局春にはみな移動してしまったのだが、

今年は1ペアが移動せずに居残っていて、観察者たちの期待が高まった。

オオバンは、同じクイナ科のバンと同じように、ヨシなどの水草の茂みの中に巣材を積み上げて巣をつくる。一度巣らしきものを作ったが、それは放棄され、諦めていたころ、熱心な観察者の方から、また抱卵し始めたと聞き、探しに行った。

野鳥は子育てするときが一番ストレスを感じやすいときであり、観察するには十分注意しなければならない。誰もいないときに、心当たりの茂みの中を丹念に探して、やっと抱卵中のオオバンを見つけ、ワンカット撮って、あとは雛が孵るまで近寄らないようにした。

▲浮島の茂みの中の巣

やがて観察中の方から、雛が孵ったと聞き、様子を見に行くと、噂を聞きつけたカメラマンたちがすでに10人ぐらい集まっていて、踏み台を持参したり、柵から身を乗り出したりして、撮影しようとしていた。中には、「あの木の枝が邪魔だから、伐ってくれないかな。」などという人もいる。この時も巣の中の雛を確認だけして、退散した。

▲孵化したオオバンの雛たち

その後は遠くの対岸から、観察することにした。

▲対岸から見た巣。赤い頭の雛がいるのはわかる。

▲もう片方の親鳥が雛の餌を採ってきて与えるのは、カイツブリと同じだ。

▲雛たちはすぐに巣から出て泳ぎ始める。

ほどなくして、ペアは雛たちを連れて、池を周遊始める。対岸のコガマが生えているところで見られることも多くなった。

▲コガマの茂みから出てくることもあり、この中で休憩していたのかもしれない。

観察している方によると、卵は7個あって、6羽が孵り、すぐに5羽に減ったそうだ。私が池を周遊する雛たちを観察しているうちに、雛は5羽から、4羽、3羽と減っていき、最後まで見られたのは2羽だけだった。

つづく

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かいぼり27と池の鳥 バン編

2016年09月22日 | クイナ類
私がバンの雛が孵っているのを発見したのは5月28日のこと。



初め1羽かと思ったら、2羽でてきて、



最後には3羽いることがわかった。



バンも以前はこの池で繁殖していたこともあったのだが、かいぼり直前のころは成鳥の姿さえほとの見られないようになっていた。そして、前回のかいぼりの後にまた繁殖し始め、今回のかいぼりのあとでも繁殖したので、やはりかいぼり効果と言っていいだろう。

初めペアは少なくとも2組いたのだが、1組はこんなところで抱卵を始め、なにものかに襲われたのか、その後営巣はしなかった模様。

丸見えの巣 5月19日


もう一組の巣は、浮島の葦の中で、双眼鏡で隙間を覗くと、かろうじて親の黒い体や赤い額板が見えるような場所だった。



6月2日、浮島にこんな生まれたばかりの雛がぽつんと1羽いた。


1羽で大丈夫なのだろうかと心配していると、どこからともなく親が現れて、餌をちょっと与えてまた置き去りにしてどこかへ行ってしまった。


また次の日の6月3日にも単独の雛が。


という具合で、バンもどうやら、卵を産むとすぐ温めはじめ、雛の孵化にも差があるようだ。

6月4日 3羽の雛に餌をやる親


いったい雛は何羽いるのだろうか。しばらく観察していると、2羽の親の元にたくさんの雛が集まっているのが見えた。


動き回るので数えにくいが、写真に撮って写っている雛を数えてみると、9羽はいる。
もし、5月28日までに3羽孵っていて、その後毎日順番に孵っていくとすると、9羽になる計算なので、納得だ。
(その後10羽になったのを見た人もいた。)
こんなにたくさんの雛を孵したバンを見たのは初めてだった。

バンの子育ては、カイツブリやカルガモと似ているところもあれば、少し違うところもある。
卵の温め方はカイツブリと似ているので、兄弟の雛には体格差が出る。
また、カルガモと違って、生まれたばかりの雛には給餌するが、餌は主に草や木の実や種のような植物なので、雛たちは割と早く自分で餌が捕れるようになる。(もちろん、トンボなどの昆虫も捕れれば食べているようだ。)動いている魚などを水に潜って狩るカイツブリは、その技を身に付けるまでに時間がかかり、自立は遅い。

6月8日。まだ給餌を受ける雛。雛たちはしかし、そうとうばらばらになっているのも特徴。


6月17日の雛。これくらいになると、自分で餌が採れているようだ。こういうところに上っていることが多い。


7月14日。若鳥の羽になっている。


7月27日。


しかし、10羽近くいた雛たちの姿は、その後あまり見られなくなってしまう。独立してどこかへ行ってしまうのか、なんらかの理由で命を落としてしまったのか。

こんなわけで、今年の夏は、カイツブリ、カルガモ、バンの雛ラッシュだった。
そして、3種3様の子育ての様子がよく観察できて面白かった
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バンの雛が生まれた

2015年06月10日 | クイナ類
井の頭池でバンの雛が生まれた。



バンはけっして珍しい鳥ではないし、以前は井の頭池でも繁殖していたのだが、ここ何年かはまったく繁殖していなかったのだ。
これもかいぼりの成果だろうか。早急には結論できないが、子育ての様子を見守ってみたい。

雛は6羽いる。この場面で親が雛に与えているのは水草だ。





親がいきなり声をあげて水面を走り出した。



その行く先には水中を泳ぐアオダイショウがいた。
アオダイショウはやはり雛にとっての大きな脅威なのだろう。
雛たちは離れてかたまっていた。

数日後

6羽とも無事ですくすく育っている。



親の嘴の中に頭を突っ込む雛。何をもらっているのだろう。



こちらは、何か植物の種だろうか。



これは、クモだ。



お兄ちゃん(お姉ちゃん?)が横取りしちゃった。



やはり、池に餌が豊富なら、子育ても順調にいけそうだ。


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