鳥見雑記帳

庭や近所の公園で観察した野鳥についての雑記帳

アオサギの営巣

2019年06月27日 | サギ類

アオサギがラクウショウのてっぺんに止まっているのを目にしたのは2月20日のことだった。

樹の上から池に下りたり、噴水装置の上に止まったり、いやに目立つ行動をしているとは思ったが、その様子を写真に撮っただけで帰った。

しかし、その晩ネットを調べていると、あの木の上のアオサギが枝をくわえて飛ぶ姿が動画で写っているのを発見。もしかしてアオサギが営巣か?!と俄然興味が高まる。

そして2月26日のこと。一人で観察して歩いていると、またアオサギが樹のてっぺんから飛び立った。今度は私にも枝をくわえているのが見える。

向かう先を見れば、巣があるかどうかわかるはずだ。そう思って追いかけた。アオサギが入ったあたりの樹を双眼鏡でチェックすると、それがあった!

アオサギの営巣は、地元では初めてのことではないだろうか。(以前にゴイサギが営巣したことはあったが)そう思うと、その興奮を独りで持ち帰ることはできず、あちこち観察仲間に連絡する。

その後いろいろな方が確認しにきて、皆で見守ることになった。卵を温めているような姿勢も見られたが、ある日を境に巣は空っぽになってしまう。

他の方の情報によれば、カラスが卵を採ってしまったらしい。そういえば、私もこんなシーンを見ていた。

 巣の傍に来ていたカラスをアオサギが追ったところだ。この時卵を狙ったのかもしれない。

せっかく楽しみにしていたのに残念と思っていたのだが、何日か後、池で採餌していたアオサギがまた飛んでいく方向を追っていると、樹の中に入るではないか。もしやと思ってみると、巣らしきものがまた出来上がっていた。3月19日のことだった。

その後は抱卵しているような姿勢も観察でき、順調なようだった。

2羽でこんな挨拶をしている場面も見られた。

しかし、春が来ると樹の葉がどんどん展開してきて、巣の様子がますます見にくくなる。

5月10日、お仲間が巣の中にいる雛の写真を撮って、無事な雛の誕生が確認された。

写真は13日のもの(ひどい写真)

それから雛はすくすくと育ち、給餌を受けるときの元気な声も響くようになる。やがて巣の中で羽ばたくようになったが、写真はうまく撮れないので1枚だけ貼っておく。

そして6月11日、ついに巣から出て枝移りしている姿が見られた。写真は6月14日。巣がある樹とは別の樹の上に出てきた雛である。

 

こうして、アオサギが地元の公園で初めて子育てに成功した。

その後雛はどのように自立していくのか、今後の様子にも目が離せない。

(たぶん、つづく)

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上半期のシジュウカラにズームイン

2019年06月17日 | 野鳥

ウグイスの囀りを耳にすると、まだ寒さが残っていても「春が来た」と感じるものだが、実はもっと前に春の到来を告げるのがシジュウカラだと思う。

「ツツピー、ツツピー」と囀る2月17日のシジュウカラ

今年は、囀りとともに、活発にして激しいシジュウカラ同士の争いを目にすることも多かった。

追いかけまわしていると思ったら、突然取っ組み合いながら目の前に落ちてきたシジュウカラ

別の日にも。

3月下旬。捨てられたボールのようなものの中身を取り出すシジュウカラ。巣材にするのだろう。

河津桜の蜜を吸うシジュウカラ

蜜腺を横からつっついて盗蜜している。この河津桜に来る集団だけがやっているように見えた。

今年は巣立ちびなが餌をもらうシーンは撮り損ねたが、5月には、独り立ちした若鳥たちが集団をつくり、せわしく飛び回るのが見られるようになった。

可愛さと凛々しさが混ざっている。

今年水場に来るシジュウカラの中に、目の上に白い斑点が眉のようについている個体がいた。

親鳥にもそういう個体がいたので、遺伝的なものらしい。

身近な小鳥たちのいろいろな姿を見るのも楽しい。

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夏鳥の通過 2019

2019年06月10日 | サンコウチョウ

オオジシギやジュウイチ以外にも、もちろん毎年見られる渡りの夏鳥たちが、今年も地元を通過していった。

サンコウチョウ

 

 やや遅れて飛来したオスのサンコウチョウは、地元で半日盛んに採餌する姿を見せてくれた。

メスはかなり長い間見られたが、シャッターチャンスはほとんどなく、以下のような証拠写真しか撮れなかった。

オオルリ

オオルリのオスは、何度か見られたが、見下ろす位置にいたこの個体以外は、木の高いところばかりで、ろくな写真は撮れなかった。

オオルリのメス

 

キビタキ

キビタキは、つい最近までよい鳴き声を聞かせてくれていたが、これもろくな写真は撮れていない。

 それに、メスがほとんど見られなかった。

センダイムシクイ

 以前はセンダイムシクイが群れで来ていたものだが、昨今めっきり数が減ったような気がする。

その他、エゾムシクイ・メボソムシクイ、オオムシクイなど、声はすれども姿は見えずで写真はなし。コサメビタキちゃんにも会えなかった。

夏鳥祭りもそろそろ終了。今年も一時きれいでかわいい声と姿を楽しませてもらえた。

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渡りの珍客 オオジシギとジュウイチ

2019年06月01日 | 野鳥

4月23日。地元に珍客が現れた。

 

シギである。私はてっきり近隣でときどき見かけるタシギかと思ったが、タシギの仲間には区別が難しい「オオジシギ」や「チュウジシギ」などがいるという。

嘴の長さや、尾羽の枚数などが決め手になるらしい。

水辺に下りてきたとき、羽を伸ばしたり、羽繕いをする場面があったので、あわてて撮った。

 尾羽の数がなんとか数えられる。

ぶれぶれだが、翼の裏の模様がわかる。

結果、オオジシギだということになった。

オオジシギは北海道で見たことがあるが、地元で渡りの途中、こんなに近くで見たのは初めてだった。

ときどきじっと動かず目を閉じて休んでいることもあった。

草陰にいると、姿を見失うこともある。

何かの虫を捕まえて、水洗いするシーンも見られた。

 

ジュウイチは、カッコウやホトトギス、ツツドリの仲間だが、中では一番目にする機会が少なかった。「声はすれども姿は見えず」状態だったことが多い。

5月16日。この日も私が見に行ったときは、なかなかよいところに姿を見せてくれなかった。

 木々の隙間に見えるジュウイチ

どちらもかなりトリミングしている。

ときどき姿を消して、違う場所で「ジュウイチ!ジュウイチ!」と叫んでは、また同じようなところに現れ、やっと一番上の写真が撮れた。

胸が縦斑なのは、若鳥らしい。

尾羽を広げたところを撮ったひどい写真を補正してみた。

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